UC-BRIDGE・3D CAD(部分係数法・H29道示対応)Ver.3がリリース

FORUM8新製品情報2025年11月(構造解析上部工スイートに含まれる製品です)

一括施工または分割施工によるPC橋・RC橋・PRC橋の上部工設計計算プログラム。断面力算出から部分係数法による各種照査、概算数量算出まで一連の計算に対応し、設計総括表の出力が可能です。

また、3Dモデル生成機能および図面作成機能に対応しています。公益社団法人 日本道路協会より平成29年11月に発刊された道路橋示方書・同解説を参考に、耐荷性能の照査および耐久性能の照査を行えます。

分割施工では、1径間ごとのステージング施工、張出架設などのモデルが作成でき、構造系の順次変化を考慮したクリープ解析が可能です。格子モデル・床版設計モデル(横方向解析)・横桁設計モデルにも対応しており、簡単な入力からモデル化を行えるウィザード(ジェネレータ機能)も使用可能です。Engineer's Studio、RC断面計算・3D配筋へのデータファイルエクスポート(構造、断面、荷重)に対応しています。

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Ver.3.0.0 改訂内容

  1. 主方向モデルから横方向モデルのジェネレートに対応。
  2. H29 道示III 編16章「プレキャストセグメントを連結したコンクリート部材の設計」に準拠した照査に対応。
  3. F8-AI UCサポートに対応。

主方向モデルから横方向モデルのジェネレート

本製品では、主方向モデル(橋軸方向)と横方向モデル(橋軸直角方向)により橋梁上部工の設計モデルを作成できますが、現在はそれぞれ独立しており、双方をモデル化しようとするとどちらも最初から入力を行う必要があります。

今回、主方向モデルから横方向モデルをジェネレート(生成)できる機能を追加することで、入力の簡略化が見込まれます。想定される使用方法の例としては、主方向モデルにおいて分割施工(時系列ごとに部材構成や断面形状を変更)により床版の取替を再現し、そこから生成した横方向モデルを床版設計に用いることで、床版取替業務の設計をより効率的に行えるようになると考えられます。

具体的には、以下の二つの方法により主方向モデルから横方向モデルのジェネレートが行えるようになります。なお本機能の制限としまして、横方向モデルを生成できる断面形状は箱桁と多主版桁のみとなります。

(1)ジェネレータから主方向モデルを生成後、任意の断面について横方向モデルを生成

本製品ではメイン画面で一から入力を行いモデルを作成できますが、ジェネレータ機能によりモデルの形式ごとに簡易な入力でモデル化を行えます(その後、メイン画面で細かい設定を変更可能です)。

主方向モデルについては「斜π橋」と「連続桁」の二つのジェネレータをお使いいただけますが、これらのジェネレータから主方向モデルを生成した後に、続けて下図のような画面を開き、任意の断面について横方向モデルを生成できる機能を追加します。画面上では各部材のi端・j端ごとに、横方向モデルを生成するかどうかのチェックと、個別に詳しい設定を行えます。なお基本的な設定は主方向モデルと共有しているため、詳しい設定は行わずに横方向モデルを生成可能です。

図1:主方向モデル→横方向モデル生成画面

(2)作成済みの主方向モデルから任意の断面について横方向モデルを生成

前述の(1)はジェネレータで主方向モデルを生成した後に続けて横方向モデルを生成する機能でしたが、メイン画面で主方向モデルを一通り作成した後に横方向モデルを生成できる機能も追加します。

下図のとおり、ジェネレータとして「主方向→横方向」を追加します。押された場合は(1)と同様に図1の主方向モデル→横方向モデル生成画面を開き、作成済みの主方向モデルに対して任意の断面の横方向モデルを生成します。

図2:主方向→横方向ジェネレータ

プレキャストセグメントを連結したコンクリート部材の照査

平成29年道路橋示方書III編(コンクリート橋・コンクリート部材編、以下「道示III」)の「16章 プレキャストセグメントを連結したコンクリート部材の設計」に規定されている照査に対応します。プログラム上で「コンクリートの打設を伴わない接合部」または「コンクリートの打設を伴う接合部」として指定された部材について、下記のとおり照査を行います。

(1)コンクリートの打設を伴わない接合部

コンクリートの打設を伴わない接合部については、道示IIIの16.4.5~16.4.8に規定されているとおり、下記の照査を行います。

曲げモーメントまたは軸方向力を受ける接合部

接合面に生じる曲げモーメントが、接合面が全圧縮である状態の限界に対応する曲げモーメントの制限値を超えないことを照査します。この制限値は、最外縁の引張応力がゼロとなるときの曲げモーメントとなります。

せん断力またはねじりモーメントを受ける接合部

接合キーに生じるせん断力が、以下の式により算出した制限値を超えないことを照査します。

Pkid=ξ1ξ2ΦkiSkic

ここに、
Pkid:接合キーに生じるせん断力の制限値(N)
ξ1、ξ2、Φki:調査・解析係数、部材・構造係数、抵抗係数
Skic:各接合キーのせん断強度の特性値(N)

なお、せん断強度の特性値Skicについては、プログラム上で入力された「鋼製接合キー」・「コンクリート製台形接合キー」・「コンクリート製多段接合キー」の三種類の接合キーごとに、道示IIIの16.4.3および16.4.4に従い算出します。

(2)コンクリートの打設を伴う接合部

コンクリートの打設を伴う接合部については、道示IIIの16.5から参照しているとおり、「11.3 桁と床版の接合部」に規定されている照査を行います。なお、本製品ではVer.2でPCコンポ橋の設計として対応済みのため、ここでは記載を割愛します。

F8-AI UCサポート機能

入力操作や設計支援を目的としたAI機能への対応を進めています。

UC-1シリーズでは「F8-AI UCサポート」として、入力操作や計算理論の解説など、サポート窓口へお問い合わせいただくことなく製品内で解決可能な手段をご提供します。

  • * メイン画面上部のメニューまたは左側の「AI Chat」より開始
  • * 多言語対応
  • * 音声入力対応

図3:F8-AI UCサポート

適用基準および参考文献

適用基準

道路橋示方書
  • 社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説I 共通編 平成29年11月
  • 社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説III コンクリート橋・コンクリート部材編 平成29年11月
設計要領
  • 日本高速道路株式会社、設計要領 第二集 橋梁建設編 平成18年4月
  • 日本道路公団、設計要領 第2集 -橋梁・擁壁・カルバート- 平成10年7月
  • 日本道路公団、設計要領 第2集 -橋梁・擁壁・カルバート- 平成2年7月
その他基準類
  • CEB-FIP Model Code 90
  • バイプレストレッシング工法協会、バイプレストレッシング工法 設計・施工マニュアル 平成16年3月

参考文献

  • 公益社団法人 土木学会、コンクリート標準示方書 設計編 平成8年制定
  • 公益社団法人 土木学会、コンクリート標準示方書 構造性能照査編 2002年制定
  • 社団法人 日本道路協会、コンクリート道路橋設計便覧 平成6年2月
  • 技報堂出版、PRC橋の設計 平成5年6月
  • 一般社団法人 PC建設業協会、JIS橋げたによるPC道路橋 設計・製造便覧 平成7年4月
  • 一般社団法人 PC建設業協会、JIS橋げたによる軽荷重PCスラブ橋 設計・製造便覧 平成8年3月
  • 山海堂、プレストレストコンクリート上部構造の設計計算例 平成4年9月
  • 公益社団法人 土木学会、コンクリートライブラリ-44号
  • コンクリート構造物のクリープと乾燥収縮 百島祐信訳 鹿島出版会 1976年
  • 公益社団法人 日本コンクリート工学会、マスコンクリートのひび割れ制御指針2016 2016年11月
  • コンクリート構造物の応力度と変形 川上洵他訳 技報堂出版 1995年
  • 変位法によるコンクリート構造物のクリープ・乾燥収縮解析の基礎理論 佐藤他 プレストレスコンクリート vol.22, No.2, Apr.1980
  • 波形鋼板ウェブ合成構造研究会、波形鋼板ウェブPC橋 計画マニュアル(案)
  • 山海堂、新しいPC橋の設計「新しいPC橋の設計」編集委員会 編 2003年5月

製品価格

複数製品を導入ご希望でしたら、スイート製品がお得です。

これからまとめて買いたい方は

構造解析上部工スイート 価格(通常)

持っている製品があるけど、費用を抑えたい方は

構造解析上部工スイート 価格(単体製品ユーザー)

新規1年目

UC-BRIDGE・3D CAD(部分係数法・H29道示対応)Ver.3600,000円(税別)
UC-BRIDGE・3D CAD(分割施工対応)(部分係数法・H29道示対応)Ver.3700,000円(税別)
UC-BRIDGE(旧基準)Ver.10385,000円(税別)
UC-BRIDGE(分割施工対応)(旧基準)Ver.10455,000円(税別)

フローティングライセンス価格(新規1年目)

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でもどこでもどのPCでも製品の利用が可能となります。

UC-BRIDGE・3D CAD(部分係数法・H29道示対応)Ver.3240,000円(税別)
UC-BRIDGE・3D CAD(分割施工対応)(部分係数法・H29道示対応)Ver.3280,000円(税別)
UC-BRIDGE(旧基準)Ver.10154,000円(税別)
UC-BRIDGE(分割施工対応)(旧基準)Ver.10182,000円(税別)

サブスクリプション価格(2年目以降費用)

UC-BRIDGE・3D CAD(部分係数法・H29道示対応)Ver.3初年度無償
2年目以降:300,000円(税別)
UC-BRIDGE・3D CAD(分割施工対応)(部分係数法・H29道示対応)Ver.3初年度無償
2年目以降:350,000円(税別)
UC-BRIDGE(旧基準)Ver.10初年度無償
2年目以降:154,880円(税別)
UC-BRIDGE(分割施工対応)(旧基準)Ver.10初年度無償
2年目以降:182,000円(税別)
UC-BRIDGE・3D CAD(部分係数法・H29道示対応)Ver.3 フローティング初年度無償
2年目以降:420,000円(税別)
UC-BRIDGE・3D CAD(分割施工対応)(部分係数法・H29道示対応)
Ver.3 フローティング
初年度無償
2年目以降:490,000円(税別)
UC-BRIDGE(旧基準)Ver.10 フローティング初年度無償
2年目以降:215,600円(税別)
UC-BRIDGE(分割施工対応)(旧基準)Ver.10 フローティング初年度無償
2年目以降:254,800円(税別)

サポート内容

  • バージョンアップ無償提供
  • 電話問い合わせテクニカルサポート
  • 問い合わせサポート(電子メール、FAX)
  • ダウンロードサービス
  • 保守情報配信サービス

本製品を除くお得なスイート製品については、製品情報にてご確認ください。

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