橋台の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)Ver.4がリリース

FORUM8新製品情報2020年11月:下部工基礎スイート バンドル製品

逆T式橋台、重力式橋台の設計計算、耐震・補強設計、図面作成プログラム。本製品は公益社団法人 日本道路協会より、平成29年11月に発刊された道路橋示方書・同解説を参考に橋台の設計に対応したものです。

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橋台の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)Ver.4 改訂内容

  1. 震度算出-下部工-杭基礎製品の計算書統合出力に対応。
  2. 3Dアトリビュート(属性表示)に対応。
  3. 非線形動的解析モデルのエクスポート機能拡張(免震橋)。
  4. 橋台の下部工座標図出力対応。

プログラムの機能と特長

安定照査、部材照査の概要

基礎の安定に関する照査においては、鉛直荷重、水平荷重および転倒モーメントに対して、それぞれ耐荷性能を満足すると共に、基礎の変位が橋の機能に影響を与えないとみなせる範囲にとどまるようにしなければならないとされ、道路橋示方書に記載されている基礎形式ごとの安定の照査を満足する必要がありますが、今回、新たに「基礎の変位の制限」による照査が新設されました。

「基礎の変位の制限」では、永続荷重に加えて1.00(D+L+PS+CR+SH+E+HP+(U))に対して、基礎の変位が橋の制限に影響を与えないとみなせる範囲にとどめることが規定されます。

部材照査においては、死荷重、活荷重、地震の影響などの作用に対し安全性を有する耐荷性能の照査と、想定される繰り返し荷重による疲労や鋼材の腐食などの影響に対して設計する耐久性能の照査を行います。

橋台の設計においては、耐荷性能に関して限界状態1、限界状態3に対する照査を行います。また、耐久性能に関して腐食および疲労に対する照査を行います(表1)。

表1:耐荷性能、耐久性能の照査
照査項目耐荷性能
(永続作用/変動作用)
耐久性能
(永続作用)
限界状態1限界状態3
曲げモーメントまたは
軸力を受ける部材
Md≦Myd
III編 5.5.1
Md≦Mud
III編 5.7.1
【疲労】
1.00(D+L+I+PS+CR+SH+E+HP+U)
鉄筋の引張応力度σs ≦引張応力度の制限値
コンクリートの圧縮応力度σc≦コンクリートの圧縮応力度の制限値
せん断力

【斜引張破壊】
Sd≦Sucd

【コンクリート圧壊】
Sd≦Susd
III編 5.7.2

【内部鋼材の腐食】
せん断補強鉄筋に生じる応力度σs ≦引張応力度の制限値
【疲労】
1.00(D+L+I+PS+CR+SH+E+HP+U)
せん断補強鉄筋に生じる応力度σs ≦引張応力度の制限値

設計計算

対応形状

  • 逆T式橋台、半重力式橋台、重力式橋台、段差フーチング(逆T式、重力式)の設計計算が可能。
  • 逆T式橋台のハンチ形状を考慮した計算が可能。
  • 任意形状では格点のドラッグ移動か座標入力、変化点を追加することにより特殊形状の設計が可能。
  • フーチング形状が橋軸直角方向に張り出す形状、底版前趾の先端が傾斜する形状に対応の設計が可能。
  • 胸壁前面および橋座前面が張り出している形状の計算に対応。
  • 安定計算・断面計算を満足する形状・杭配置・配筋の自動決定が可能。
  • 踏掛版受け台、胸壁・竪壁前面の突起、底版の突起、翼壁の設計、杭基礎を設置可能。
  • 断面形状

  • 直角方向形状

  • ウイング形状

基礎形式

  • 直接基礎の場合は、変位制限による照査、限界状態1、限界状態3の照査が可能。
  • 置き換え基礎の照査が可能。
  • 「基礎の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)」「震度算出(支承設計)(部分係数法・H29道示対応)」との連動対応。

照査

  • 荷重の組み合わせは、最大20ケースまで検討可能。荷重ケースごとの側圧考慮が可能。
  • 任意荷重は、集中荷重・分布荷重・モーメント荷重より考慮することが可能。
  • 鉛直荷重の鉛直方向分布および水平荷重の水平方向分布に対応。
  • 発砲スチロール(EPS)を用いた軽量盛土工法に対応し、EPS区間の重量の控除、任意土圧による土圧指定が可能。前面水圧、背面水圧および水位を考慮した土圧の計算が可能。
  • 軽量盛土、多層地盤を考慮した安定計算、部材設計(胸壁、竪壁)が可能。
  • 橋軸方向の縦断勾配が設定可能。
  • 直角方向の安定計算、受働土圧を考慮した安定計算、軽量盛土、多層地盤を考慮した安定計算、部材設計(胸壁、竪壁)が可能。
  • 鉄筋コンクリートによる設計が可能。無筋コンクリートの設計は、照査内容が判明次第対応予定。
  • 段差フーチングの設計が可能。深礎杭を設計するには「深礎フレーム・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)」との連動が必要。
  • レベル2地震時の設計、底版の照査が可能。(杭基礎、深礎杭の場合、別途連動製品が必要)、竪壁の保有水平耐力法が可能。底版剛体照査が可能。
  • 上部工反力の作用位置による偏心モーメントの考慮が可能。
  • 付属設計時において、橋座の設計、側方移動の判定機能をサポート。
  • 震度連携、地盤種別の連動が可能。
  • 部材種類(気中部材/一般部材/水中部材)の選択において、橋台の部材ごとの選択から前背面や上下面の照査位置に合わせて選択可能。
  • 橋座の設計において、支承の検討数を無制限に拡張し、支承ごとに永続/変動作用支配状況における支圧応力度の照査に対応。

「Engineer's Studio」データのエクスポート対応

橋台背面に背面土がない特殊な形状や軽量盛土を用いた場合は、橋脚と同じような振動特性を示す場合もあるため、橋脚と同様の設計を行う必要があります。

そのため「橋脚の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)」と同様に、非線形動的解析プログラム「Engineer's Studio」(Ver.8)のデータ形式にエクスポートする機能に対応しました。また「震度算出(支承設計)(部分係数法・H29道示対応)」(Ver.3.0.0以降)と連携することで、全体系モデルのエクスポートとして、動的解析モデルを付加することができます。

エクスポートされるモデルは、バイリニアのMφモデルとなり、Type Type II 地震動および橋軸/橋軸直角方向のモデルを一度にエクスポートすることができます。

エクスポート機能

翼壁拡張オプション(H29道示対応)(有償)

翼壁の設計において、平板要素を用いたFEM解析に対応。

翼壁FEM解析結果

図面作成

  • 逆T式橋台・半重力式橋台・重力式橋台の配筋図、一般図の図面作成が可能。逆T式橋台では「橋座前面張り出し(水管橋)」「胸壁前面張り出し(NEXCO)」「底版補強」の配筋図作成に対応。
  • 胸壁に開口部・落橋防止装置用穴を設け、胸壁鉄筋の穴よけ処理が可能。
  • 胸壁天端に橋面工を設け、橋面工鉄筋の配筋が可能。
  • 橋座面に支承アンカーボルト穴を設け、橋座面鉄筋の「穴よけ処理」が可能。
  • 逆T式橋台で杭の結合方法に「A法」が指定された場合「底版鉄筋の箱抜き処理」が可能。
  • 土木学会「土木製図基準 平成15年小改訂版」に対応。
  • CADデータ交換標準SXF Ver3.0形式のファイル(レベル2)出力機能。
  • 3D配筋シミュレーション機能(3D配筋自動生成、表示機能)、IFC形式およびAllplan形式のファイル出力に対応。
  • 3Dアノテーション(3D躯体寸法線の表示)に対応。

適用基準および参考文献

道路橋示方書・同解説 I 共通編 平成29年11月(公社)日本道路協会
道路橋示方書・同解説 III コンクリート橋・コンクリート部材編 平成29年11月(公社)日本道路協会
道路橋示方書・同解説 IV 下部構造編 平成29年11月(公社)日本道路協会
道路橋示方書・同解説 V 耐震設計編 平成29年11月(公社)日本道路協会

製品価格

橋台の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)Ver.4389,000円(税別)
翼壁拡張オプション(H29道示対応)30,000円(税別)
橋台の設計・3D配筋(旧基準)Ver.15(注1)(注2)272,300円(税別)
翼壁拡張オプション21,000円(税別)
保耐法拡張オプション50,000円(税別)
橋台の設計・3D配筋(カスタマイズ版)(注3)359,000円(税別)
橋台の設計・3D配筋 Ver.9(英語出力版)580,000円(税別)

フローティングライセンス価格

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でも、どこでも、どのPCでも製品の利用が可能となります。

橋台の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)Ver.4155,600円(税別)
翼壁拡張オプション(H29道示対応)12,000円(税別)
橋台の設計・3D配筋(旧基準)Ver.15(注1)(注2)108,920円(税別)
翼壁拡張オプション8,400円(税別)
保耐法拡張オプション20,000円(税別)
橋台の設計・3D配筋(カスタマイズ版)(注3)143,600円(税別)
橋台の設計・3D配筋 Ver.9(英語出力版)232,000円(税別)
  • (注1)「平成24年道示対応版」です。本製品では、平成14年道路橋示方書の基準は扱えません。ただし、ほかの基準類は基本的にそのまま継承します。
  • (注2)Ver.12より「平成24年道示対応版オプション」を統合しています。
  • (注3)平成14年道路橋示方書の基準のみを扱え、材質などが平成24年道路橋示方書の基準に対応した製品です。

サブスクリプション価格

対象製品初年度
サブスクリプション契約
サブスクリプション契約
1年
橋台の設計・3D配筋(部分係数法・H29道示対応)Ver.4無償97,250円(税別)
翼壁拡張オプション(H29道示対応)15,000円(税別)
橋台の設計・3D配筋(旧基準)Ver.1568,075円(税別)
翼壁拡張オプション10,500円(税別)
保耐法拡張オプション25,000円(税別)
橋台の設計・3D配筋(カスタマイズ版)89,750円(税別)
橋台の設計・3D配筋 Ver.9(英語出力版)127,600円(税別)

サポート内容

  • バージョンアップ無償提供。
  • 電話問い合わせテクニカルサポート。
  • 問い合わせサポート(電子メール、FAX)。
  • ダウンロードサービス。
  • 保守情報配信サービス。

本製品を除くお得なスイート製品については、製品情報にてご確認ください。

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