3次元鋼管矢板基礎の設計計算(部分係数法・H29道示対応)Ver.4がリリース

FORUM8新製品情報2024年5月(下部工基礎スイートに含まれる製品です)

本製品は、改定された平成29年道路橋示方書に準拠し、部分係数法の設計に対応した製品となります。立体骨組み解析による仮締め切り兼用方式の鋼管矢板基礎の設計を支援するプログラムです。

  • * 本製品の単体価格は、ページ後部に掲載しています。

本製品は、立体骨組み解析による仮締め切り兼用方式の鋼管矢板基礎の設計を支援するプログラムです。サポートしている機能概要は表1のとおりです。

表1:機能概要
支持形式井筒型鋼管矢板基礎
施工方式仮締め切り兼用方式
平面形状円形/小判形/矩形
施工工法

打ち込み/中掘リ(最終打撃)/中掘リ(セメントミルク)/中掘リ(コンクリート打設)

安定計算永続変動作用時およびレベル2地震時照査
部材照査頂版/頂版接合部/杭頭結合部
地盤ばね定数固有周期算定用
その他負の周面摩擦力の検討

「3次元鋼管矢板基礎の設計計算(部分係数法・H29道示対応) Ver.4」は、主に鋼管矢板基礎設計施工便覧(令和5年)対応の改定を行いました。以下、その概要を紹介します。

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Ver.4.0.0 改訂内容

  1. 鋼管矢板基礎設計施工便覧(令和5年)に対応
  2. 仮締め切りの機能拡張(支保工段数および施工総ステップ数拡張、任意荷重対応)
  3. コンクリート打設工法に対応

鋼管矢板基礎設計施工便覧(令和5年)対応

平成9年以降、鋼管矢板基礎設計施工便覧は改定されておらず、平成29年道路橋示方書(以下H29道示)の部分係数法の考え方には対応していない部分がありました。今回の改定により、未対応であった仮締め切りの設計や部材計算について明記された内容となっています。

仮締め切りの設計

仮締め切りの設計では、背面側から主働側圧が作用し弾性支承(支保工、底盤コンクリート)および弾性床(地盤)で支持された梁として、弾塑性解析法によって応力、変位量を算出します。この仮締め切りの対応により、合成応力までの一連の計算を行えます。また、鋼管矢板本体および中打ち単独杭については、曲げに対する応力度に加えて、新たにせん断応力度による計算が追加されています。

図1:仮締め切りの設計モデル

また、仮締め切り機能として施工総ステップ数10→20、任意荷重、ステップの順不同入力に対応しました。任意荷重は仮締め切り部の内側や外側から集中荷重や分布荷重をステップごとに考慮できます。

図2:仮締め切りの機能強化

部材計算(頂版接合部の設計)

頂版接合部の設計では、永続作用支配状況および変動作用支配状況において頂版接合部に生じるモーメントおよび引張力、せん断力により各鉄筋スタッド1本に生じる引張応力度およびせん断応力度を算出し、それぞれ鉄筋スタッドの限界状態1および3に対する照査を行います。

レベル2地震動を考慮する設計状況においては、頂版に作用するモーメントおよび水平力、鉛直力により頂版接合部に生じるせん断力、引張力、モーメントを算出し、頂版接合部の限界状態1および限界状態3に対する照査を行います。

図3:頂版接合部(鉄筋スタッド溶接方式)

必要頂版厚

剛体とみなせる厚さについては、H29道示IV編7.7.2に下記(1)、(2)が示されています。

  1. フーチングは部材としての必要な厚さを確保しなければならない。
  2. 基礎の安定計算の前提として剛体と仮定する場合には剛体とみなせる厚さを確保しなければならない。

鋼管矢板基礎の頂版も同様にこれらの要件を満たす必要があります。鋼管矢板施工便覧(令和5年)で剛体とみなせる厚さの算定式が明記されましたのでこれに対応しました。単位荷重を作用させたときの鉛直変位δについては、3次元鋼管矢板モデルの頂版位置に1000kNの荷重をかけた状態での鉛直変位を用います。

図4:必要頂版厚用の計算モデルと結果

適用基準および参考文献

適用基準

道路橋示方書
  • 公益社団法人 日本道路協会 道路橋示方書 I 共通編 平成29年11月
  • 公益社団法人 日本道路協会 道路橋示方書 III コンクリート橋編 平成29年11月
  • 公益社団法人 日本道路協会 道路橋示方書 IV 下部構造編 平成29年11月
  • 公益社団法人 日本道路協会 道路橋示方書 V 耐震設計編 平成29年11月
鋼管矢板基礎設計施工便覧
  • 公益社団法人 日本道路協会 鋼管矢板基礎設計施工便覧 令和5年2月

参考文献

  • 『道路橋の耐震設計に関する資料』(平成9年3月)公益社団法人 日本道路協会
  • 『鋼管矢板基礎-その設計と施工-』(平成11年10月)鋼管杭協会
  • 『杭・ケーソン・鋼管矢板および地中連続壁基礎の設計計算例』(平成12年2月)株式会社 山海堂、岡原美知夫ほか
  • 『鋼管矢板基礎の設計と施工 道路橋示方書(平成14年3月版)改訂対応』(平成14年4月)鋼管杭協会

製品価格

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新規1年目

3次元鋼管矢板基礎の設計計算(部分係数法・H29道示対応)Ver.4730,000円(税別)
3次元鋼管矢板基礎の設計計算(連結鋼管矢板対応)(カスタマイズ版)(注1)760,000円(税別)
3次元鋼管矢板基礎の設計計算(連結鋼管矢板対応)(旧基準)Ver.4(注2)532,000円(税別)
3次元鋼管矢板基礎の設計計算(連結鋼管矢板対応)Ver.4 平成24年道示対応版オプション(注3)20,000円(税別)
  • (注1)平成14年道路橋示方書の基準のみを扱え、材質等が平成24年道路橋示方書の基準に対応した製品です。
  • (注2)「平成24年道示対応版」です。本製品では、平成14年道路橋示方書の基準は扱えません。ただし、ほかの基準類は基本的にそのまま継承します。
  • (注3)「平成24年道示対応版」で扱えない機能をオプションとして提供します。

フローティングライセンス価格(新規1年目)

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でもどこでもどのPCでも製品の利用が可能となります。

3次元鋼管矢板基礎の設計計算(部分係数法・H29道示対応)Ver.4292,000円(税別)
3次元鋼管矢板基礎の設計計算(連結鋼管矢板対応)(カスタマイズ版)304,000円(税別)
3次元鋼管矢板基礎の設計計算(連結鋼管矢板対応)(旧基準)Ver.4212,800円(税別)
3次元鋼管矢板基礎の設計計算(連結鋼管矢板対応)Ver.4 平成24年道示対応版オプション8,000円(税別)

サブスクリプション価格(2年目以降費用)

3次元鋼管矢板基礎の設計計算(部分係数法・H29道示対応)Ver.4初年度無償
2年目以降:292,000円(税別)
3次元鋼管矢板基礎の設計計算(連結鋼管矢板対応)(カスタマイズ版)初年度無償
2年目以降:292,000円(税別)
3次元鋼管矢板基礎の設計計算(連結鋼管矢板対応)(旧基準)Ver.4初年度無償
2年目以降:212,800円(税別)
3次元鋼管矢板基礎の設計計算
(連結鋼管矢板対応)Ver.4 平成24年道示対応版オプション
初年度無償
2年目以降:8,000円(税別)
3次元鋼管矢板基礎の設計計算
(部分係数法・H29道示対応)Ver.4 フローティング
初年度無償
2年目以降:408,800円(税別)
3次元鋼管矢板基礎の設計計算
(連結鋼管矢板対応)(カスタマイズ版)フローティング
初年度無償
2年目以降:408,800円(税別)
3次元鋼管矢板基礎の設計計算
(連結鋼管矢板対応)(旧基準)Ver.4 フローティング
初年度無償
2年目以降:297,920円(税別)
3次元鋼管矢板基礎の設計計算
(連結鋼管矢板対応)Ver.4 平成24年道示対応版オプション フローティング
初年度無償
2年目以降:11,200円(税別)

サポート内容

  • バージョンアップ無償提供
  • 電話問い合わせテクニカルサポート
  • 問い合わせサポート(電子メール、FAX)
  • ダウンロードサービス
  • 保守情報配信サービス

本製品を除くお得なスイート製品については、製品情報にてご確認ください。

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