土留め工の設計・3DCAD Ver.16がリリース

FORUM8新製品情報2020年10月:仮設土工スイート バンドル製品

土留め本体工、鋼製支保工、アンカー支保工、控え杭タイロッド式土留めの設計および図面作成を行うプログラム。

鋼矢板、軽量鋼矢板、コンクリート矢板、親杭横矢板、SMW(柱列式、等厚壁)、鋼管矢板、地中連続壁に対応。鋼製支保工は多重火打ち、多段腹起こし(2重腹起こし)、切ばり、火打ちに対応し、鋼製支保工とアンカー支保工の併用が可能です。

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土留め工の設計・3DCAD Ver.16 改訂内容

  1. 逆解析ツールのパラメーター推定として支保工バネ値(水平バネ定数)に対応
  2. 弾塑性法(解析法II)において埋戻し土を考慮した撤去時の検討に対応
  3. 法面の影響を考慮する場合、法面の上への上載荷重の載荷に対応
  4. 3Dアトリビュート(属性表示)に対応

プログラムの機能と特長

製品構成

Liteは従来の「土留め工の設計」、Standardは「土留め工の設計(フル機能版)」に対応し、今回追加される逆解析ツールを使用する場合はAdvancedのライセンスが必要となります。

解析方法慣用法弾塑性法逆解析ツール旧製品
Lite××土留め工の設計
Standard×土留め工の設計(フル機能版)
Advanced

機能

壁体種類/対応形状

  • 親杭横矢板、鋼矢板(普通、ハット形)
  • 軽量鋼矢板(普通、ハット形)
  • コンクリート矢板(平形、溝形、波形)
  • 鋼管矢板壁、SMW(柱列式、等厚壁)
  • 地中連続壁(控え杭タイロッド式は未対応)

対応基準と計算機能

慣用法適用基準仮設指針(平成11年)、土木学会(平成18年)、鉄道標準(平成13年)、建築学会(平成29年)、建築学会(平成14年)、首都高速(平成19年)、設計要領第二集(平成18年)、土地改良擁壁(平成5年)、下水道事業団(平成4年)、土木学会(平成8年)、首都高速(平成2年)、建築学会(昭和63年)、道路公団(平成12年)
計算機能根入れ長の計算、断面力の計算、変位の計算、剛性検討、支保工反力の計算、下方支点反力の計算、壁体応力度照査
その他土地改良基準(平成26年):自立式矢板工法
弾塑性法適用基準

仮設指針(平成11年)、土木学会(平成18年)、鉄道標準(平成13年)、建築学会(平成29年)、建築学会(平成14年)、首都高速(平成19年)、設計要領第二集(平成18年)、下水道事業団(平成4年)、土木学会(平成8年)、首都高速(平成2年)、道路公団(平成12年)、共同溝指針(昭和61年)、建築学会+ランキン(昭和63年)

解析方法解析法I(プレロードに対して、別モデルで背面地盤をばね反力として評価する方法)
解析法II(背面地盤を弾塑性ばねとして評価する方法)
計算機能弾塑性側圧による根入れ長の計算、断面力の計算、変位の計算、支保工および盛替え支保工反力の計算、弾性領域の検討、壁体応力度照査、定常性の検討(決定した壁長を挟む伸縮方向に壁長を変化させ、変位、曲げ、反力などに関して安定度グラフを作成)
支持力照査適用基準仮設指針・首都高速H15、土木学会(H8、H18、H28)、下水道事業団、首都高速H2、共同溝指針、建築学会(S63、H14、H29)、道路公団

弾塑性法

入力ならびに結果確認も含めて、弾塑性法のみで計算処理が行えます。弾塑性法の出力において側圧計算表に土圧式を併記し、解析法IIESの解析条件である除荷荷重を提示します。

支保工の設計

支保工タイプ

  1. 自立式
  2. 切ばり支保
  3. アンカー式
  4. 切ばり+アンカー併用式
  5. 控え杭タイロッド式

鋼製支保工初期値選定機能

初期入力画面だけの条件から、登録済みの全て鋼材について応力度計算を行い、合否の一覧表を提示し、その中から適当と考えられる鋼材規模を選定できる機能(鋼製支保工選定)を用意しています。

底面安定の検討

ボイリングテルツァギー(仮設指針・首都高速H15)、テルツァギー、限界動水勾配の方法、2層系地盤の方法、テルツァギー(鉄道標準)
パイピング仮設指針
ヒービング仮設指針、テルツァギー、チェボタリオフ、ビエラムエイド、建築学会修正式、首都高速の方法、鉄道標準の方法、土地改良基準の方法
盤ぶくれ

荷重バランス法、土留め壁と地盤の摩擦抵抗を考慮する方法(土木学会・首都高速H15の方法、鉄道標準の方法、日本グラウト協会の方法)

改良体の設計計算

改良体の設計計算では、盤ぶくれ照査式を対象に必要安全率を満足するような改良体の必要厚さや必要粘着力を計算します。

周辺地盤への影響検討

近接程度の判定、土留め壁の変形に伴う地盤変形の推定(a過去の実績から推定する方法、c有限要素法の数値解析による方法)を行います。

近接程度の判定

道路土工 仮設構造物工指針 平成11年3月 社団法人日本道路協会P.59の考え方で照査します。地表面上に照査点を設定し、その照査点が影響範囲と想定される領域II(下図の斜線部)にあるか否かを判定します。

たわみに起因する影響範囲

簡易予測法

鉄道構造物等設計標準・同解説 開削トンネル 平成13年3月 財団法人鉄道総合技術研究所P.247の考え方で照査します。最大沈下量、最大沈下発生位置を推定します。最大沈下量δymax、最大沈下量発生位置Lxmaxは下図のイメージです。

山留め壁の最大変位と周辺沈下量の概算値法

山留め設計施工指針 2002年 社団法人 日本建築学会P.228の考え方で照査します。土留め壁の変形によって発生する沈下量の概算値を計算します。ただし、本計算は、弾塑性法解析結果に対してのみ検討することができます(Standard版以上)。

  • たわみに起因する影響範囲

  • 概算値法による沈下計算

有限要素法(FEM)による照査

地盤のみモデル化し、別途弾塑性法により計算した壁体変位を入力し、地盤変形を計算する「強制変位法」で照査します(Standard版以上)。

  • 弾塑性解析結果図

  • FEM解析モデル図

  • 地表面Y方向変位量

  • * 「有限要素法(FEM)による照査」にて、当社地盤解析シリーズである「弾塑性地盤解析(GeoFEAS)2D」用入力データを生成。

弾塑性解析モデル

A背面土:受働塑性のためバネ無/ 前面土:掘削されているためバネ無
B背面土:弾性域にあるためバネ有/ 前面土:掘削されているためバネ無
C背面土:主働塑性のためバネ無/ 前面土:掘削されているためバネ無
D背面土:主働塑性のためバネ無/ 前面土:受働塑性のためバネ無
E背面土:主働塑性のためバネ無/ 前面土:弾性域にあるためバネ有
F背面土:弾性域にあるためバネ有/ 前面土:弾性域にあるためバネ有
  • 1枚の土留め壁を対象にした「単壁モデル」

  • はりバネモデルによる「両側土留め壁の一体解析」

Engineer's Studioを使用した弾塑性解析

Engineer's Studioの解析部を使用した土留め弾塑性解析に対応。

  • 弾塑性法で回転拘束ありの場合、回転反力の出力に対応
  • 解析法IIの荷重分割法でプレロード荷重に対応
  • 解析法IIにおける「壁の変位と側圧の履歴」を変位の方向で制御する点について改善
  • 支保工引っ張り状態は支保工バネを無視(引っ張り抵抗無効)、解析法1のフレーム荷重出力に対応

逆解析ツール

既知の条件から結果を得る順解析に対し、結果から未知のパラメーターを得る手法は「逆解析」とよばれます。土留め工の設計において、荷重条件や地盤物性、境界条件から結果(壁体変位など)を得るのが順解析(予測解析)であり、解析結果から地盤物性値などを得るのが逆解析(現状解析)となります。

基本的な検討の流れは、まず推定したい各地層の内部摩擦角φや粘着力cのパラメーター範囲(例えば、φについて30~40度の範囲で分割数は3など)を設定します。設定した範囲で検討パラメーターを変動させて弾塑性解析を繰り返し行い、全計算ケースの目的関数(実測値と解析値の差の2乗和)を算出し、目的関数や解析結果を参考に採用する土質物性値を決定します。

整合性評価結果画面

解析方法弾塑性法(解析法I)
弾塑性法逆解析ツール旧製品
パラメーター

地層ごとに以下の土質物性値を推定できます。

  • 湿潤単位体積重量 γ
  • 水中単位体積重量 γ'(湿潤重量γ-水の単位体積重量として推定)
  • 内部摩擦角φ
  • 粘着力c
  • 水平地盤反力係数kH(または変形係数αE0)

計算は設定したパラメーター範囲での総当たりで行います。

計測データ

以下の計測データを計算値と比較できます。

  • 壁体変位(必須)
  • 壁体曲げモーメント(任意)
  • 支保工反力(切ばり軸力)(任意)
機能実測値と計算値とを比較・評価し、未知パラメーターを推定します。推定したパラメーターを反映させた「土留め工の設計」データをエクスポートし、「土留め工の設計」本体であらためて予測解析を行うことができます。

なお、逆解析ツールでは元となるデータ(土留め工の設計データ)をインポートしますので、事前に予測解析を行ったデータを利用できます。逆解析のために新たにゼロから条件を入力する必要はありません。逆解析ツールではインポートデータの条件に対して検討パラメーターの範囲などを設定することになります。

また、逆解析を実行した後は指定したケースの土留め工の設計データ(*.f8L)をエクスポートできますので、逆解析により推定された土質物性値が設定されたエクスポートデータを利用して、土留め工の設計でその後の予測解析をあらためて行えます。下図に逆解析を利用した検討例を示します。

逆解析を利用した検討例

図面作成

平面形状を「矩形」と「直線」の2タイプとして、矩形のときは「平面図1枚、側面図2枚」、直線のときは「平面図1枚、側面図1枚」、いずれの場合も数量表、設計条件表を添付した図面を作成します。平面図については、全段を作図することも可能です。

製品価格

土留め工の設計・3DCAD Ver.16 Advanced500,000円(税別)
土留め工の設計・3DCAD Ver.16 Standard420,000円(税別)
土留め工の設計・3DCAD Ver.16 Lite264,000円(税別)

フローティングライセンス価格

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でもどこでもどのPCでも製品の利用が可能となります。

土留め工の設計・3DCAD Ver.16 Advanced200,000円(税別)
土留め工の設計・3DCAD Ver.16 Standard168,000円(税別)
土留め工の設計・3DCAD Ver.16 Lite105,600円(税別)

サブスクリプション価格

対象製品初年度
サブスクリプション契約
サブスクリプション
契約1年
Ver.16 Advanced無償125,000円(税別)
Ver.16 Standard無償105,000円(税別)
Ver.16 Lite無償66,000円(税別)

サポート内容

  • バージョンアップ無償提供
  • 電話問い合わせテクニカルサポート
  • 問い合わせサポート(電子メール、FAX)
  • ダウンロードサービス
  • 保守情報配信サービス

本製品を除くお得なスイート製品については、製品情報にてご確認ください。

仮設土工スイート 製品情報