控え式擁壁の設計計算 Ver.8がリリース

FORUM8新製品情報2022年2月:仮設土工スイート バンドル製品

「控え壁式擁壁の設計計算」は、道路土工・擁壁工指針を主たる準拠基準とし、「土留擁壁・石積の設計と解説」(現代理工学出版)などに示される控え壁式擁壁の設計手法を参考として、安定計算および許容応力度法、限界状態設計法による部材設計(竪壁・つま先版・かかと版・控え壁・接合部)を行います。「擁壁の設計・3D配筋」での単位幅当たりの設計では不可能であった照査が可能です。

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控え式擁壁の設計計算 Ver.8の改訂内容

  1. 二点折れ切土土圧に対応
  2. 逆L型支え壁式擁壁に対応
  3. ボーリング交換用データインポート対応

プログラムの機能と特長

計算対象

  • 形状タイプは逆T型・L型、天端形状は、前面突起・背面突起・前面張り出しに加え、曲線部材を有する波返し工に対応。
  • 逆T型では、竪壁が背面側に傾斜した形状に対応。
  • 最大5枚までの扶壁を設定可能。
  • 突起部材は鉄筋照査、無筋照査の両方に対応しています(ただし限界状態設計法では鉄筋照査のみ)。
  • 限界状態設計法に対応しています。許容応力度法、限界状態設計法ごとに最小・最大鉄筋量の計算です。
  • 設計に考慮する外力として、躯体・土砂(自重・慣性力)・載荷荷重・土圧・浮力・水圧・任意荷重をサポートしています。
  • 載荷荷重の設定では、直接基礎安定照査ごとの載荷位置自動設定/任意指定が可能です。
  • 任意荷重(鉛直荷重)に起因する慣性力に対応しました。
  • 土圧については、試行くさび法・クーロン土圧・任意土圧(土圧強度分布・土圧係数)の中から選択可能です。
  • クーロン土圧計算時において、影響線内の土重を荷重に換算する方法が可能です。
  • クーロン土圧係数計算時のφ-β-θ<0(負の平方根)の扱い方選択に対応しました。
  • 竪壁傾斜を考慮した鉄筋量計算が可能です。
  • 「擁壁の設計」では不可能な下記照査をサポート。
  1. 安定計算:奥行方向の幅を考慮した全幅当たりの照査を行います。
  2. 竪壁の設計:竪壁と控え壁とで支えられたスパンを連続版としてみなして設計します。控え壁より上方部分については、通常の擁壁と同様に片持ち梁として設計します。
  3. かかと版の設計:かかと版と控え壁とで支えられたスパンを連続版としてみなして設計します。控え壁より後方部分については、通常の擁壁と同様に片持ち梁として設計します。
  4. 控え壁の設計:竪壁と控え壁、かかと版と控え壁で形成されるT形梁として照査を行います。
  5. 接合部の照査:竪壁と控え壁、かかと版と控え壁の各接合部の鉄筋量照査を行います。
  6. 支え壁式擁壁の設計:竪壁と支え壁、つま先版と支え壁で形成されるT形ばりとして照査を行います。
  • 図1:支え壁式擁壁

  • 図2:つま先版の照査

なお、各部材の照査位置については、連続梁・控え壁、片持ち梁ごとの個別指定が可能です。計算書表示において、単独プレビュー機能に対応しています。

ケースごとの照査方法選択

照査項目の選択が可能です。これにより常時ケースやレベル1地震時ケースでは許容応力度法で計算を行い、レベル2地震時ケースでは限界状態設計法で計算を行うといった、荷重ケースごとの照査の内容を詳細に設定できます。

許容応力度法

安定計算・部材設計のそれぞれの照査の有無を設定できます。

限界状態設計法

ケースごとに安全性の照査(終局限界照査)、使用性の照査(使用限界照査)のいずれかを選択可能です。また、各照査ごとに剛体安定照査、断面破壊の照査の有無を設定できます。荷重係数や修正係数などの安全係数を各荷重ごとに設定することもできるようにしています。

  • 図3:照査項目選択画面

  • 図4:安全係数入力画面

連続版設計時

連続版としての設計を行う場合は、荷重強度での断面力算出を行います。この荷重強度の考え方を以下の二つの方法から選択可能です。

1.設計位置

設計位置での荷重強度をそのまま合計して断面力を集計します。

2.平均

連続版となる範囲の荷重を合計し、それを平均した断面力を集計します。

また、控え壁で支持されている竪壁・底版の設計方法として、両端固定梁・連続梁・n径間連続梁の中から選択することができます。

T形梁設計時

T型梁としての設計を行う場合は、通常の擁壁同様に片持ち梁としての荷重計算を行いますが、全幅当たりで集計し、分担幅を考慮して断面力を算定します。

底版拡張オプション

杭基礎時・直接基礎時の平板解析が可能です。平板要素による底版中央部の照査として、弊社製品「Engineer’s Studio」の平板解析を用いて前壁および控え壁を固定辺としたモデル化を行い材料線形として解析を行います。また、計算実行時のエクスポート機能により「Engineer’s Studio」で読み込むことのできるファイル形式(*.es)に保存ができます。

直接基礎平板解析の照査位置入力画面

直接基礎平板解析の断面力図

適用基準および参考文献

道路土工擁壁工指針
  • 公益社団法人 日本道路協会、道路土工 擁壁工指針 平成11年3月
  • 公益社団法人 日本道路協会、道路土工 擁壁工指針 平成24年7月
道路橋示方書
  • 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 I 共通編 平成14年12月
  • 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 IV 下部構造編 平成14年3月
  • 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 IV 下部構造編 平成24年3月
  • 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 V 耐震設計編 平成14年3月
設計要領
  • 東・中・西日本高速道路株式会社、設計要領 第2集-擁壁編・カルバート編- 平成18年4月
  • 東・中・西日本高速道路株式会社、設計要領 第2集-擁壁編- 平成25年7月
  • 東・中・西日本高速道路株式会社、設計要領 第2集-カルバート編- 平成23年7月
  • 東・中・西日本高速道路株式会社、設計要領 第2集-橋梁建設編- 平成18年4月
  • 東・中・西日本高速道路株式会社、設計要領 第2集-橋梁建設編- 平成25年7月
コンクリート
標準示方書
  • 公益社団法人 土木学会、[2002年制定]コンクリート標準示方書 構造性能照査編 平成14年3月
  • 公益社団法人 土木学会、[2007年制定]コンクリート標準示方書 設計編 平成20年3月
  • 公益社団法人 土木学会、土木学会コンクリート標準示方書に基づく設計計算例[道路橋編]平成14年3月
設計基準
  • 一般社団法人 全日本建設技術協会、土木構造物標準設計 第2巻 解説書(擁壁類 平成12年9月)
  • 農業土木学会、土地改良事業計画設計基準設計「農道」基準書・技術書 平成17年3月
  • 農林水産省農村振興局、土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書・技術書 平成13年2月
  • 農林水産省農村振興局整備部設計課、土地改良事業計画設計基準及び運用・解説
  • 設計「水路工」基準・基準の運用・基準及び運用の解説 平成26年3月
  • 農林水産省構造改善局、土地改良事業標準設計図面集「擁壁工」 平成11年3月
  • 公益社団法人 日本道路協会、杭基礎設計便覧 平成19年1月
  • 公益社団法人 日本河川協会、建設省河川砂防技術基準(案)同解説 設計編[1]平成9年10月
  • 理工図書、続・擁壁の設計法と計算例 平成10年10月
  • 財団法人 林業土木コンサルタンツ、森林土木構造物標準設計 擁壁 I 平成9年3月
  • ぎょうせい、宅地防災マニュアルの解説 第二次改訂版 平成19年12月
  • 大阪府建築都市部建築指導室、擁壁構造設計指針 平成14年5月
  • 現代理工学出版、土留擁壁・石積の設計と解説 平成9年6月

製品価格

控え壁式擁壁の設計計算 Ver.8158,000円(税別)
底版拡張オプション40,000円(税別)

フローティングライセンス価格

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でもどこでもどのPCでも製品の利用が可能となります。

控え壁式擁壁の設計計算 Ver.8 フローティング63,200円(税別)
底版拡張オプション フローティング16,000円(税別)

サブスクリプション価格

対象製品初年度1年
控え壁式擁壁の設計計算 Ver.8無償63,200円(税別)
底版拡張オプション20,000円(税別)
控え壁式擁壁の設計計算 Ver.8 フローティング88,480円(税別)
底版拡張オプション フローティング22,400円(税別)

サポート内容

  • バージョンアップ無償提供
  • 電話問い合わせテクニカルサポート
  • 問い合わせサポート(電子メール、FAX)
  • ダウンロードサービス
  • 保守情報配信サービス

本製品を除くお得なスイート製品については、製品情報にてご確認ください。

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