控え壁式擁壁の設計計算 Ver.9がリリース

FORUM8新製品情報2023年5月:仮設土工スイート バンドル製品

「控え壁式擁壁の設計計算」は、道路土工・擁壁工指針を主たる準拠基準とし、「土留擁壁・石積の設計と解説」(現代理工学出版)などに示される控え壁式擁壁の設計手法を参考として、安定計算および許容応力度法、限界状態設計法による部材設計(竪壁、つま先版、かかと版、控え壁、接合部)を行います。「擁壁の設計・3D配筋」での単位幅当たりの設計では不可能であった照査が可能となります。

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Ver.9 改訂内容

  1. 宅地防災マニュアル(令和4年2月版)に対応
  2. 64bitに対応

宅地防災マニュアル(令和4年2月版)に対応

「控え壁式擁壁の設計計算」では複数の基準類に対応していますが、その中の「宅地防災マニュアルの解説(ぎょうせい)」の第三次改訂版が令和4年2月に発刊されました。

ここでは、上記の概要について紹介します。

図1:基準年度選択

改訂内容の概要

宅地防災 第三次改訂版の主な改訂内容は、表1のとおりです。

表1:宅地防災マニュアルの解説 第三次改訂版の主な改訂内容
改訂前 第二次改訂版(平成19年)改訂後 第三次改訂版(令和4年)
転倒に関する検討偏心量、安全率安全率のみ
基礎地盤の支持に関する検討(合力作用点の位置)a. 底版中央3分の1の中
b. 底版中央3分の2の中
c. 底版中かつ底版中央3分の2の外
a. 底版中央3分の1の中
b. 底版中央3分の2の中
(c の記載削除)
仮想のり面傾斜角の考え方起点位置は仮想背面の上端起点位置は擁壁天端の背面

転倒に関する検討

令和4年版では、転倒に対する検討の記載は「安全率」による評価式のみとなりました。平成19年版では、安全率の規定とともに満足することが望ましいものとして、偏心距離による安定条件が記載されていましたが、今回の改訂では削除されています。

基礎地盤の支持に関する検討

地盤反力度の算出方法は、合力作用点の位置によって表1の3通りの計算条件が記載されていましたが、改訂版ではcの条件について削除されています。本プログラムではcの条件について図3のように考慮するかどうかのスイッチを設けています。宅地防災(R4年版)が選択された場合は、考慮しないように設定しています。

  • 図2:基礎地盤の支持に関する検討の計算条件範囲

  • 図3:cの条件を考慮するかの設定

仮想のり面傾斜角の考え方

試行くさび法による土圧算定時に用いる壁面摩擦角は、土とコンクリートの場合には土砂の内部摩擦角φより算出しますが、片持ちばり式擁壁等のように土中の鉛直の仮想背面に土圧を作用させる場合には、仮想のり面傾斜角β’より算出されます。令和4年版では、このβ’の考え方に変更がありました。

  • 図4:仮想のり面傾斜角(H19年)

  • 図5:仮想のり面傾斜角(R4年)

  • 平成19年版すべり面と地表面の交点までの水平面半分の点と、仮想背面と地表面の交点を結ぶ線が水平面となす角度を仮想のり面傾斜角β’とします。
  • 令和4年版すべり面と地表面の交点までの水平面半分の点と、地表面の開始を結ぶ線が水平面となす角度をβ'とします。

適用基準および参考文献

適用基準

道路土工
擁壁工指針
  • 社団法人 日本道路協会、道路土工 擁壁工指針 平成11年3月
  • 社団法人 日本道路協会、道路土工 擁壁工指針 平成24年7月
道路橋示方書
  • 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 I 共通編 平成14年12月
  • 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 IV 下部構造編 平成14年3月
  • 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 IV 下部構造編 平成24年3月
  • 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 V 耐震設計編 平成14年3月
設計要領
  • 東・中・西日本高速道路株式会社、設計要領 第2集-擁壁編・カルバート編-平成18年4月
  • 東・中・西日本高速道路株式会社、設計要領 第2集-擁壁編-平成25年7月
  • 東・中・西日本高速道路株式会社、設計要領 第2集-カルバート編-平成23年7月
  • 東・中・西日本高速道路株式会社、設計要領 第2集-橋梁建設編-平成18年4月
  • 東・中・西日本高速道路株式会社、設計要領 第2集-橋梁建設編-平成25年7月
コンクリート標準
示方書
  • 公益社団法人 土木学会、[2002年制定]コンクリート標準示方書 構造性能照査編 平成14年3月
  • 公益社団法人 土木学会、[2007年制定]コンクリート標準示方書 設計編 平成20年3月
  • 公益社団法人 土木学会、土木学会コンクリート標準示方書に基づく設計計算例[道路橋編]平成14年3月
設計基準
  • 一般社団法人 全日本建設技術協会、土木構造物標準設計 第2巻 解説書(擁壁類)平成12年9月
  • 農業土木学会、土地改良事業計画設計基準設計「農道」基準書・技術書 平成17年3月
  • 農林水産省農村振興局、土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書・技術書 平成13年2月
  • 農林水産省農村振興局整備部設計課、土地改良事業計画設計基準および運用・解説
  • 設計「水路工」基準・基準の運用・基準および運用の解説 平成26年3月
  • 農林水産省構造改善局、土地改良事業標準設計図面集「擁壁工」平成11年3月
  • 公益社団法人 日本道路協会、杭基礎設計便覧 平成19年1月
  • 公益社団法人 日本河川協会、建設省河川砂防技術基準(案)同解説 設計編[1]平成9年10月
  • 理工図書、続・擁壁の設計法と計算例 平成10年10月
  • 財団法人 林業土木コンサルタンツ、森林土木構造物標準設計 擁壁 I 平成9年3月
  • ぎょうせい、宅地防災マニュアルの解説 第三次改訂版 令和4年2月
  • ぎょうせい、宅地防災マニュアルの解説 第二次改訂版 平成19年12月
  • 大阪府建築都市部建築指導室、擁壁構造設計指針 平成14年5月
  • 現代理工学出版、土留擁壁・石積の設計と解説 平成9年6月

製品価格

控え壁式擁壁の設計計算 Ver.9158,000円(税別)
底版拡張オプション40,000円(税別)

フローティングライセンス価格

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でもどこでもどのPCでも製品の利用が可能となります。

控え壁式擁壁の設計計算 Ver.963,200円(税別)
底版拡張オプション16,000円(税別)

サブスクリプション価格

対象製品初年度1年
控え壁式擁壁の設計計算 Ver.9無償63,200円(税別)
底版拡張オプション20,000円(税別)
控え壁式擁壁の設計計算 Ver.9 フローティング88,480円(税別)
底版拡張オプション フローティング22,400円(税別)

サポート内容

  • バージョンアップ無償提供
  • 電話問い合わせテクニカルサポート
  • 問い合わせサポート(電子メール、FAX)
  • ダウンロードサービス
  • 保守情報配信サービス

本製品を除くお得なスイート製品については、製品情報にてご確認ください。

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