第2回 XVL製品概要
ラティス・テクノロジー株式会社
鳥谷 浩志
3Dデータの多重活用を実現するXVL製品の概要について述べよう。まず、XVLを利用する上でもっとも手軽な利用法が、無償のXVL Playerを活用する方法である。XVLデータは広く普及しているので、XVL Playerさえダウンロードすれば、軽量3Dデータのありがたみをすぐに体感することができる。XVLはMicrosoft社のWordやExcelにも貼り付けることが可能なので、手軽に3D文書を作成できる。
図3に示すように、XVL製品は目的に応じて変換・編集・利用という3つの分野に大別することができる。これら製品群のうち主なものを下記に示す。
変換
CAD/CGデータをXVLに変換する。
【1】CADから個々に変換する
【2】蓄積CADデータを一括変換するタイプがある。ラティス社から提供されるケース(CATIA,Pro/Engineer,SolidWorks等)とCAD開発会社から直接提供されるケース(CADCEUS, 図脳シリーズ等)がある。
XVL Converter Plug-in | CADからの個別変換 |
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XVL Converter Light | CADデータの一括変換 |
XVL Converter Enterprise | スケジュールに応じた自動変換とXVLデータのデータベース管理 |
編集
変換されたXVLを利用するための製品。
【1】ビューワ:3D形状の確認
【2】技術文書作成支援:3Dアニメ付ドキュメント、イラスト生成など
【3】デザインレビュー
XVL Studio Basic | 表示、断面生成、注記寸法設定 |
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XVL Studio Standard | Basicの機能プラス、3Dアニメーション設定、工程編集 |
XVL Studio Pro | Standardの機能プラス、干渉チェック、高度な断面生成、 干渉レポート機能などデザインレビュー機能を提供 |
イラスト作成オプション | XVLからイラストを作成し、ベクトルデータで出力可能 |
利用
3D利用の文書作成をするための製品。
【1】3D部品表を自動生成する
【2】3Dを利用した技術文書を作成する
XVL Web Master | XVLと表形式のデータからネット配信可能な3D部品表を生成する |
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XVL Notebook | XVLと画像データ、製品構成情報、Excelデータなどを統合して扱う。 3Dデータと文書との統合を実現 |
これらの製品群を活用することで、CADデータをXVLに変換しさえすれば、これを全社規模で利用することが可能となる。3Dを 活用した形状確認(ビューワ)、DR(デザインレビュー)、ドキュメント作成が手軽に実現できる。次の2回の連載の中でXVLの 代表的な製品であるXVL StudioとWeb Masterについてその概要を説明する。