2014年7月17日、ラティス・テクノロジー株式会社(以下、ラティス)は3D仮想メカトロニクス・シミュレータ「Vmech」が三菱電機株式会社(以下、三菱電機)のFA機器、産業用ロボットのトレーニングスクールの教材として標準的に採用されたことを発表しました。
実機レス検証ソフトVmechを三菱電機にライセンス供与
Vmechを採用するまでの背景
Vmechは制御プログラムから3DCADモデルを動作させ、実機の完成前に検証することを可能にした3D仮想メカトロニクス・シミュレータです。超軽量3DフォーマットXVLを利用しているので、大規模かつ複雑な動作をする生産設備でも高速なシミュレーションを行うことが可能です。
ラティスは三菱電機のe-F@ctoryアライアンスパートナープログラムに参加し、三菱電機の各種コントローラーとVmechの連携シミュレーションを実現しています。
三菱電機ではバーチャルなシミュレーションを導入することで、産業機器を担当するエンジニア向けに安価で良質な教育環境を提供することを目的にVmechの採用を決めました。
Vmechは三菱電機名古屋製作所のFAコミュニケーションセンターでのシーケンサ実習教材として採用され、全国に所在するFATECスクール(トレーニングセンター)に順次導入されていく予定です。
三菱電機株式会社 機器フィールドエンジニアリング部長 今泉武男様のコメント
機器の設定・操作方法を教えるために従来は、自動倉庫のシステムを模擬した教育用実習機を使用していましたが、コストが高く台数も制約されるため、バーチャルマシンシミュレータへの置き換えを以前より検討していました。
今回Vmechに置き換えることにより、実機が一台しかない中で効率の良い実習(デバッグ)を行うことができました。仮想メカを活用することにより全国のトレーニングスクールでバラエティに富みリアリティのある教材を提供することが可能になると期待しています。
製品情報
XVLについて
XVL(eXtensible Virtual world description Language)は、XML(eXtensible Markup Language)をベースとした超軽量3D表現として、ラティスが提唱する表現形式です。XVLを用いることで、3DCADなどで生成されたデータを数百分の1にまで軽量化することができます。また、メモリが少ない環境で巨大な3Dデータを高速表示する技術の実装により、ネットワーク環境での3Dデータ共有に最適な形式です。さらに、XVLに変換されたデータは、無償のXVLPlayerで閲覧が可能です。※
現在、干渉チェック機能を搭載したDMUや3Dビジュアル作業手順書を作成するソリューションが市場で高く評価されています。ラティスのXVLは世界中の自動車産業、航空機産業、電機産業など多くの製造業の企業で採用されています。3Dデータの精度と構成情報を保ちながら軽量にデータ表現できるという特徴から、デザインレビュー、機構シミュレーション、工程設計、作業指示、部品表、イラスト作成などの用途に活用されています。製造業の大手では3DCADの普及により蓄積された3Dデータの有効活用を目的に、XVL製品を全社規模で導入するケースが増加し、国内外で急速に普及が進んでいます。
- * 無償XVLPlayerについては下記をご覧ください。
ラティス・テクノロジー株式会社
ラティス・テクノロジー株式会社はネット上での軽量3Dソリューションを提供するために1997年10月、慶応義塾大学(当時)の千代倉弘明教授らが中心となって設立したソフトウェアベンチャー企業です。世界トップ水準の性能を持つ3D軽量化技術「XVL」をベースとした3Dデータ活用ソリューションを提供しています。設計を検証するデジタルモックアップから設計・製造情報を伝達するためのテクニカルドキュメントまで、3Dデータ活用のソリューションを幅広く提供しています。
本社 | 〒112-0004 東京都文京区後楽2-3-21 住友不動産飯田橋ビル10階 |
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サイト | ラティス・テクノロジー株式会社 |
代表取締役社長 | 鳥谷 浩志 |
資本金 | 7億円 |
設立 | 1997年10月 |
XVLはラティス・テクノロジー株式会社の登録商標です。
その他記載されている会社名および製品名は、各社の登録商標または商標です。