設計者CAEでつまずく理由

短納期、品質アップのためにCAE製品を導入されている企業は多くあります。
近年ではCAEの稼働率も上がり、解析専任者だけでは計算をさばききれず、設計者にも簡単な計算をやってもらいたい、というニーズをよく伺います。

しかし、いざ導入してみたものの、うまく立ち上がらないケースも散見されます。
経験上そのようなユーザーは以下に当てはまることが多いように思います。

  1. 解析を初めて導入する。あるいは解析の部署に質問できない。
  2. 解析製品の操作教育は受講した。
  3. 実験結果との合わせ込みで苦労している。

つまり操作が難しくてギブアップしているわけではなく、評価方法が分からずに使いこなせないことが多いようです。
操作教育を受講し、自社に戻って担当している製品を実際解析してみた結果、7色のきれいな応力分布図が得られます。
そこで見栄えの良いレポートなども作成し、実際試作した結果、シミュレーションでの予測と別の箇所から壊れてしまう、なんて失敗も少なくありません。

この原因は何でしょうか?
設計者向CAEは数年前に比べ、機能も上がり、操作性も格段に良くなりました。
しかしあくまで「ツール」であり、使用者のノウハウ・経験に依存する部分が残っているからではないでしょうか。

  • 材料力学・有限要素法などバックグラウンドとしての知識を学習しているか?
  • 持っている解析ソフトの能力、前提条件を正しく理解しているか?
  • 社内が「設計者CAEで何でも予測できる」、という誤解はないか?

社内に解析の専任者がいればその方に教わるのも手ですが、弊社でもそのようなノウハウ教育のお手伝いをさせていただくケースもあります。
また最近ではそのようなノウハウをテンプレート化し、「CAEテンプレート」と呼ばれる仕組みを構築されるユーザーも増えてきています。

解析をうまく使うためのコツ、システム化についてご興味がありましたら、ぜひ一度ご相談ください。

この記事を書いた人:K.A

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