ネットワークの再構築で生産性が大幅に向上! DX推進にも役立つHPワークステーションの高速回線モデルが登場

10ギガビット・イーサネットモデルについて担当者に聞く

業務環境の改善策にはいろいろあるが、最も根本的に全体への影響が大きいのは、やはりネットワークだ。これまでギガビット・イーサネットが一般的だったが、ここ数年10ギガビット・イーサネット関連の機器類やケーブルの価格も落ち着いており、ネットワークの見直しをする企業も増えている。

そのような中、さらなる生産性向上を狙うにはどのようなポイントがあるのか、大塚商会と日本HPよりご紹介します。

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事例からみるネットワーク環境のムーブメント

CAD / 3D CADを扱う業界の中で、ネットワークに関してどのような変化が起きているのでしょうか?

大塚商会 藤田
2024年初頭あたりから、インフラ業者の皆様からコストパフォーマンスの高い高速回線ソリューションが相次いでリリースされました。光回線+社内のネットワークの10ギガビット・イーサネット化といった内容ですが、ギガビット・イーサネットとの比較デモを拝見すると圧倒的なパフォーマンスに皆様驚いていらっしゃいました。

環境作りがいよいよやりやすくなってきたところで、私たちのところへも10ギガビット・イーサネット環境構築のお話がたくさん届くようになりました。そのようなお客様が、なぜ高速回線を必要とされるのかということで伺ってみますと、点群データや3D CADなど、取り扱うデータの肥大化が課題になっていたのです。

つまり、社内のネットワークを行き交うデータそのものがボトルネックになっていたということですね。

大塚商会 藤田
例えば、クラウドストレージサービスをご利用だった会社様では、遅延が大きいのでそこへのデータ保存をあきらめて、自分のマシンに近い場所に自前のNASを勝手に置いてしまう、いわゆる「野良NAS」が増加してしまったそうです。

データ運用という観点からも、セキュリティの観点からも、よろしくない傾向が出てきてしまいましたので、ボトルネック解消のために10ギガビット・イーサネットへとネットワークを刷新したということでした。

株式会社大塚商会 マーケティング本部 CADプロモーション部 戦略推進課 藤田昌弘

株式会社大塚商会 マーケティング本部 CADプロモーション部 戦略推進課 藤田昌弘

このような事象でお悩みの企業様は多いような気がしますね。

大塚商会 藤田
業務で取り扱うデータは大きくなる傾向が続いていますから、それも仕方がないところだと思いますが、そのままというのは非常によくないと考えます。

ほかの10ギガビット・イーサネット化されたお客様は、Azure Virtual Desktop経由でクラウドサーバーを使ったデータのやり取りをされていますが、ネットワーク内の実測値として1,000~4,500Mbpsぐらいの速度が出ました。これだけの速度がありますと、環境の一部にギガビット・イーサネットが残っていても、非常に快適なデータの送受信が行えます。細かな事情は会社様ごとに違いますが、ネットワークのボトルネック解消という目的のための刷新というのが一番多いと思います。

ネットワーク刷新に対するコスト意識を変える

ネットワークの高速化というと導入費用が高いイメージがありますが、いかがでしょうか?

大塚商会 藤田
おそらく、皆様は施設の床下を剝がして、ケーブルを敷設するような大規模工事を連想されていると思いますが、先を見越して「CAT.6」以上のLANケーブルを使っているようでしたら、ルーターやHUBを10ギガビット・イーサネット対応のものに変更するだけですぐにでも利用可能な状態にできます。

また、古いケーブルのものでも、例えば、大きなデータを扱うワークステーションからルーターまでの導線を変更するといった部分的な補修でも対応できると思います。しかし、古い規格のままではいずれにしてもよくありませんので、これを機に入れ替えを検討するといったことまで考えてもよいかもしれません。

HP 大橋
確かにネットワークの速度と品質はデータを扱ううえで大きな課題ですね。ワークステーションの世界でいうと、「ネットワークの高速化はしたいのだけど、予算的にできない」。そんな環境で以前からよくある例は、サーバールームにワークステーションを持ち込むケースです。

サーバールームは基幹システム用に非常に太くて高速な回線を持っています。もともと10ギガビット・イーサネットのネットワークが当たり前の部分ですので、そこへ直結させると非常にデータアクセスが速くなるという話は以前からありました。

ただし、それは10ギガビット・イーサネットの導入にコストが掛かっていた時代の話です。以前はそれしか方法がありませんでしたが、いまはそれほどハードルを感じなくてもよいのかなという気がします。

株式会社 日本HP エンタープライズ営業統括 ソリューション営業本部 本部長 大橋秀樹氏

株式会社 日本HP エンタープライズ営業統括 ソリューション営業本部 本部長 大橋秀樹氏

費用対効果が高い、高速回線への移行

ハードルが低くなったのであれば、ネットワークを見直すチャンスかもしれませんね。大塚商会では実際に検証をしてみたと伺いましたが、その結果はどうでしたか?

大塚商会 藤田
大塚商会では10ギガビット・イーサネットを既に導入している区画がありますので、そこに環境を作ってあえて古いモデルのHP Z2 Tower G5 Workstationに対応NICを挿して試してみました。

その環境でインフラ内のファイルサーバーを使った場合、実測値で4,000Mbps(DL)の速度が出ました。それをクラウドストレージサービスへつないでも、以前とは比較にならない速さで送受信できます。もちろん、インターネット越しになりますので、純粋な10ギガビット・イーサネット環境ではありませんが、それでも体感できるほどの違いがあります。

このケースであれば、例えばファイルの送信先の環境がギガビット・イーサネットであっても、受信側が10ギガビット・イーサネットであれば、リアルな1,000Mbpsの速度に近づけることが可能ということになります。ギガビット・イーサネットでの実測値はそれこそ200~400Mbps程度であることも多いですので、その差は非常に大きくなるといえます。複数のクラウドストレージサービスを使ってみましたが、どのサービスでもそれは体感することができました。

高速回線を導入するメリットが大きい業務は?

いわゆるネットワークのボトルネックを解消でき、ギガビット・イーサネット環境でも出入り口は理論値に近い速度が出る可能性が高いというわけですね。これらのことを踏まえると、例えばどのような業務でより効果を実感できるのでしょうか。

大塚商会 藤田
もちろん、データの肥大化が顕著になっている業務とデータを管理する場所をクラウド上に置いているケースですよね。点群データなどでは、数GB~数十GBは当たり前になりつつありますし、デジタルツインで建物の全構造を再現するといったケースでは、案件によって容量がとてつもなく巨大になるものもあります。

これらのデータは冒頭で触れたとおり、セキュアに扱わないといけませんので、より強固なシステムを持ったクラウドサービスを利用するケースが増えています。そういった部署ではより明確な差が出てくるといえます。

クラウドサービスの利用が増えている理由にはもう一点あって、以前と比較して企業がサーバーを持つことを嫌う傾向が高いという事実もあると考えています。サーバーを運用するには管理者が必要になりますし、規模が大きくなれば、それなりの組織で管理しなくてはなりません。

機器類だけでなく人件費も考慮しますと、サーバーを持つことがビジネスを圧迫することもあるのです。全てのケースがそれに当てはまるとは思いませんが、このような背景もあってクラウドサービスの利用が増加し、それに伴い回線に不満を感じる事例が増えているのではないかと考えます。

ワークステーションの高速回線対応の実際は?

ワークステーションの高速回線対応は実際どれぐらい進んでいるのでしょう?

大橋
基本的にHPを含めてワークステーションは、現時点ではほとんどの製品がギガビット・イーサネットまでの対応というのが事実です。ただし、HP Zシリーズワークステーションでは、カスタマイズメニューで2.5ギガビット・イーサネットに対応したインテルI225-T1 2.5GbE NICを構成できるモデルもあります。また、オプション製品として10ギガビット・イーサネットに対応したインテルX550 10GBASETデュアルポートNICも販売しており、ワークステーションのPCIeバスに取り付けて使用いただくことができます。

ほかにも、USB-Cポートを利用するアダプターなどの利用も考えられますが、これらは速度差がありますので、実際の環境で使った場合、それほど効果が出ないこともあると思いますので、事前の調査が必要です。

ワークステーションはリモートで利用されるケースも多いと思いますが、その辺でもメリットは出ますか?

HP 大橋
もちろん出るでしょう。HPでもリモートアクセス環境の構築に最適な「HP Anyware」というソリューションを持っていて、細い回線でもスムーズなアクセスを実現しています。しかし、帯域が太くできれば、それだけレスポンスが上がるのは間違いありませんので、ネットワーク回線とハードウェア内部のパケットのやり取りにまでこだわる方にとっては高速回線が必須になってくると思います。

大塚商会ならではの高速回線対応オリジナルモデル

先ほど大橋様の方から、大塚商会がNICのインテグレーションをするというお話がありました。現時点で何か対応策などは考えていらっしゃるのでしょうか?

大塚商会 藤田
もちろんです。実はここ最近の高速回線ニーズが増えていることを踏まえて、機器の入れ替え時には、それに対応したNICを持ったワークステーションをご提案したいと考えていました。

現在、「HP Z2 Tower G9 Workstation」と「HP Z6 G5A Workstation」に高速回線モデルを設定する予定となっています。

建築業界だけでなく映像制作などのクリエーティブな用途にも人気の「HP Z2 Tower G9 Workstation」は、導入しやすい価格帯でありながら、グラフィックスとの組み合わせ次第で大規模データを効率よく処理できるモデルですので、高速回線との相性がとてもよいと思います。

一方の「HP Z6 G5A Workstation」はAMD Ryzen Threadripper PRO プロセッサーによる圧倒的なコア・パワーを武器に、大規模な点群データの処理はもちろん、生成AIの開発・運用においても高い処理能力で対応します。高速回線対応のNICとの組み合わせにより、さらなる生産性向上が見込めるモデルですので、業務のパフォーマンスを大きく向上させたいと考える企業向けといえるでしょう。

HP 大橋
ワークステーションの性能が上がるほど、高速回線環境になった際にネットワークの快適さを感じていただけると思います。業務における一連の流れも大きく改善されると思いますので、ネットワークにボトルネックを感じる皆様に使っていただきたいモデルですね。

大塚商会 藤田
冒頭で述べたような課題がネットワークと端末であるワークステーションの刷新で解消されれば、ガバナンス管理も向上しますし、何よりも費用対効果で大きな好影響が出るはずです。大塚商会では、ネットワーク改善のご提案から、高速回線対応のワークステーションまでワンストップでご相談いただけます。小さなお悩みでも構いませんので、お困りのことがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

ありがとうございました。

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光回線+社内のネットワークの10ギガビット・イーサネット化

主な内容

  • インターネット速度の目安
  • 快適な業務を行うには…光クロスがおすすめ!
  • たよれーる ひかり クロスとは