【HP Z2 SFF G1i vs G5】待ち時間を半分に。設計現場を変える最新モデル

5年で進化した性能と設計効率

2025年4月に発売された最新モデル「HP Z2 SFF G1i Workstation」と、2020年10月発売の前世代モデル「HP Z2 SFF G5 Workstation」を比較検証しました。

今回の検証では、1,042点の部品を含むアセンブリを対象に、モデリングから干渉チェック、図面作成、さらにレンダリング処理まで、一連の操作時間を計測し、両モデルの性能差を明らかにします。

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検証に使用したワークステーションのスペック

 

機種HP Z2 SFF G1i WorkstationHP Z2 SFF G5 Workstation
CPUIntel Core Ultra 7 プロセッサー 265
2.4GHz 最大5.3GHz
Performance-cores8個
(基本2.4GHz/最大5.2GHz)
Efficient-cores12個
(基本1.8GHz/最大4.6GHz)
(20コア/スレッド数20)
Intel Xeon W-1250 CPU
3.3GHz 最大4.70GHz(6コア/スレッド数12)
ハードドライブ1TB M.2 SSD
(HP Z Turbo G2 ドライブ、TLC)
512GB M.2 SSD(NVMe、TLC)+1TB HDD(SATA)
キャッシュメモリー30MB12MB
RAM64GB DDR532GB DDR4
最大仮想メモリー196,608MB98,304MB
グラフィックス
エンジン
NVIDIA RTX A1000 8GBNVIDIA T1000 8GB
グラフィックボード
ドライバーVer.
32.0.15.735332.0.15.7324
OSWindows 11 Pro 24H2Windows 11 Pro 24H2
  • * 検証では、仮想メモリーの大きさをコンピューター上のメモリーの3倍の大きさにし、初期サイズと最大サイズは同じにする。
  • * グラフィックスの基本設定を高パフォーマンスに設定。設定―システム―電源モードを「最適なパフォーマンス」に設定。
  • * 各計測作業前には必ずシャットダウンし、再起動する。LANケーブルは接続せず、ウイルスソフトなどほかのアプリケーションが起動されていないことを確認する。

5年間で何が変わったのか?

1. CPUアーキテクチャの変化

従来のXeon構成からCore Ultraへ移行し、並列処理性能が大幅に向上。干渉チェックや再構築など、演算負荷の高い処理で効果を発揮します。

2. メモリーとストレージの刷新

DDR4からDDR5へ進化し、容量も倍増。さらにHDDを排除し、M.2 SSDのみの構成でデータアクセスが高速化。大規模アセンブリでも安定した操作が可能になりました。

3. グラフィックス性能の強化

GPUが新世代モデルに進化し、描画やレンダリング処理が高速化。リアルタイム表示やビジュアル化の操作性が向上しています。

使用する部品

構成部品の合計数1,042
部品872
ユニークな部品55
サブアセンブリ170
ユニークなサブアセンブリ15

一連の操作時間比較結果

mm:ss
 HP Z2 SFF G1i WorkstationHP Z2 SFF G5 Workstation
ソフトウェア起動(1回目)0:100:06
ソフトウェア起動(2回目)0:030:05
アセンブリファイルを開く0:070:08
部品ファイルを選択0:010:01
部品ファイルを開く0:010:01
部品ファイルを編集0:030:05
フィーチャ再構築0:030:06
アセンブリファイル再構築0:010:01
アセンブリファイル保存0:010:02
干渉チェック1:072:06
アセンブリファイル保存0:010:01
標準三面図+等角投影図作成0:050:07
平面図削除0:010:01
作図スケール変更0:010:03
断面図作成0:020:03
アセンブリファイル編集0:010:01
図面ファイル更新0:060:12
図面ファイル保存0:030:04
アセンブリファイル保存0:010:01
全てのファイルを閉じる0:010:01
ソフトウェア終了0:010:01
合計2:003:16

レンダリング処理比較結果

SOLIDWORKS Visualizeにおいて、同一のレンダリング設定を行い、処理時間を計測しました。なお、GPUのみを使用した場合と、CPUのみを使用した場合の条件を設定しました。

  • GPUのみを使用して計算

  • CPUのみを使用して計算

mm:ss
 HP Z2 SFF G1i WorkstationHP Z2 SFF G5 Workstation
GPU0:220:42
CPU0:382:11

考察

CPUアーキテクチャの刷新による並列処理性能の向上と、メモリー・ストレージの強化による安定性改善が、設計業務全体の効率化につながった。特に、干渉チェックやレンダリングといった負荷の高い処理では、G1iがG5に比べて約2倍の速度を実現し、待ち時間を大幅に削減できる。

さらにGPU性能の進化により、ビジュアル化やリアルタイム表示の操作性も向上。レンダリング処理では、GPU使用時で約48%、CPU使用時では約72%の時間短縮が確認でき、レビューやプレゼン準備のスピードアップが期待できる。

日常業務での時間短縮は積み重なることで大きな効果を生むため、G1iは投資価値の高い選択肢といえるだろう。

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