IT基盤をHCIに移行、三菱電機トレーディングがDXに不可欠と考えた要素は
検証で効果の程を実感
三菱電機トレーディングは、5年以上利用していた3層型システムの老朽化に直面していた。運用管理やバックアップの負担、ストレージのサポート期限など、さまざまな課題を抜本的に解決するために同社がHCIを選んだ理由は何か。
3層型のITインフラが抱えていた課題の数々
同社が直面していた課題の一つは、運用コストの増大だ。既存の3層型インフラは、新規サーバーの追加や各システムのデータ肥大化によってストレージの容量不足に悩まされていた。以下のように三菱電機トレーディングの吉井茂雄氏は語る。
三菱電機トレーディング 情報システム部 部長 吉井茂雄氏
「設計当初の想定よりもデータ量が大幅に増えたため、途中で共有ストレージの容量を数TB単位で追加することになり、多額の投資を余儀なくされました。4本あるラックのうちの2本を共有ストレージが占めており、データセンターの費用もかさんでいました」
もう一つの課題は運用管理だ。三菱電機トレーディングの大塚浩徳氏は次のように語る。
三菱電機トレーディング 情報システム部システム計画・運営グループ 大塚浩徳氏
「3層型インフラは仮想マシン(VM)側と共有ストレージ側でそれぞれ個別に管理する必要がありました。特に共有ストレージは、論理ユニット(LUN)の設定や容量が枯渇したボリュームへのリソース再割り当てなど、管理業務も複雑化していました。当社は東日本と西日本の間で災害復旧(DR)環境を構築しているため、メインサイトとDRサイトの両方同時に同じ作業をする必要があったことも負担でした」
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