標準化と共通化

「ものづくりを標準化して、設計業務の効率化を図りたい」といったご要望をお聞きすることがあります。
「標準化」に向けての主なアプローチとして、部品・ユニットの流用を徹底して行うといった「共通化」を挙げられています。
それでは「共通化」を進めていくだけで「標準化」が実現できるといえるのでしょうか。
そもそも、ものづくりにおける「標準化」とはどのようなことなのでしょうか。

工業分野では「標準化」とは「技術仕様を確立する過程」という意味で定義されるようです。
私は設計業務における「共通化」と「標準化」を以下のように捉えています。

共通化

過去製作した部品・ユニットを流用することによって図面作成枚数の削減やストック部品の回転率を上げる。

標準化

部品・ユニットの仕様や属性に関して設計意図を明確にすること。

「共通化」は「標準化」のための一つのアプローチであることは間違いありません。
しかしながら「過去図面を設計部サーバなどに蓄積しておき、ここからなるべく流用していく」という環境を構築するだけでは真の標準化には到達できないといえます。

「標準化」のためには、製品体系の整備と明確な仕様を定義することが必要となります。

ソリューションたまごコンテンツ一覧の中の「テンプレート設計を利用した標準化への取組み」では3次元CADのパラメトリック機能を用いたシリーズ製品の標準化のご紹介を行っています。
「標準化」に向けてのポイントである、マスター製品の定義、基準ユニット・オーダーユニットの定義、寸法・形状への設計意図の定義に関してご理解が頂けるような内容になっています。
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この記事を書いた人:H.U

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