シミュレーション ~手戻りの防止とコスト削減~(第3回目連載)

デジタルプロトタイピングの中でも、とりわけ重要なプロセスが「解析」です。Autodesk Inventor Professional(以下、Inventor Professional)は豊富な解析機能を備えており、設計プロセスの進捗に合わせて、必要な解析をご利用いただけます。例えば強度検討の場合、これまでは実際の試作あるいは専用の解析ツールでなければ結果を把握できませんでしたが、Inventor Professionalなら設計段階の途中で解析を行えるため、先に結果を把握できます。

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動画で分かる Inventor Professionalでの線形静解析

では、Inventor Professionalで線形静解析を行う様子をご覧ください。

動画でご紹介した線形静解析以外にも次のような機能を搭載しています。

構造解析応力や変位の分布をモデル表面の色に示される(注1)
機構解析可動部の動作を確認
固有値解析共振周波数を求める
ダイナミックシミュレーションアセンブリ全体のモーションを把握
最適化解析想定される応力に対し部品の板厚や穴径などの組み合わせを比較検討し、必要最小限に抑える
  • (注1)構造解析では、設計されたモデル(部品単体またはアセンブリされた複数の部品)に対し、どこにどれだけの力がどの方向から加わるかを指定すると、応力や変位の分布がモデル表面の色で示されます。さらに、ポイントを指定と軸受や取り付け部など重要な部位での応力を具体的な数字で把握できます。

Autodesk Nastran In-CADなら、より高度な解析を行える

続いて、より高度な解析を行えるAutodesk Nastran In-CAD(以下、Nastran In-CAD)をご紹介しましょう。

Nastran In-CADは、世界的にも有名なNastranのエンジンをInventor上からシームレスに利用可能にした解析ツールです。そのため、Nastran In-CADでは、熱、振動、変形、疲労などに関する多彩な解析を行えます。ダイアログ内の解析タイプリストを見れば、解析手法の多彩さが分かるでしょう。

Autodesk Inventor Nastran 製品情報

Nastran In-CADは設計者自らの手で解析を行える点が魅力

オートデスクが実施したアンケート結果によると、多くの設計者が「静解析以上の解析」を行いたいと考えていることが分かります。その理由は、専門家に頼らず設計者自らの手である程度までの解析ができれば、設計の精度向上につながるからです。

設計者自身が製品の強度や安全率、品質を把握しながら設計することで、早い段階から問題に気づき、最適な形状に近付けられます。その結果、実際の試作回数を減らせるだけでなく、設計の修正回数も削減でき、ひいては製品開発の期間短縮やコスト削減を期待できます。Nastran In-CADは、Inventorのアドインとしてユーザーインターフェイスに統合されます。つまり、解析専門家ではなく「設計者」がNastranのエンジンを扱えるようになっています。これにより、設計(CAD)と解析(CAE)の融合を実現しているのです。

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  • PDMの活用
  • 有機的形状の作成