座学だけではなく身体を動かしながら学ぶことができる生きた教材

愛知総合工科高等学校

2016年に開校したばかりの公立工科高等学校。学科・教科を横断したテクノロジストを輩出する教育や卒業後の理工系大学への進学や就職などの将来の活躍を見据えた教育を行っている。また、実習を行うための環境が整っており、ドローン・ロボットなどを制御したり、旋盤で加工したり、のこぎりで木工品を作ったりする教室など、アウトプットする場所が豊富にあるところが魅力である

導入インタビュー

この方に話を伺いました

広報 ICT推進部主任/STEM研究部顧問 川田大介先生
2年前に新設された理工科での教育指導に従事。同校の広報ICT主任として学校のウェブサイトや学校説明会などの運営に携わっており、学校の魅力を広く紹介。

導入の経緯を教えてください。

今までも車型のロボットをプログラミングで動かすようなキットを使用していましたが、本教材ではドローンを動かすことができると知り、(ドローンの未来的なイメージがすごく強かったため)夢があるなと感じたことがきっかけでした。そんなドローンを自分の入れたコードのとおりに飛行し操れるのは、生徒もすごく喜ぶし、楽しんで学べるのではと思い導入を決めました。

授業には座学と実習がありますが、例えば、教室でインプット関数の使い方を学ぶことと、自分が入れたコードでドローンがそのとおりに動くのをリアルに見るとでは臨場感が全然違うと思うのです。自分自身の学生時代を思い返しても座学より部活動や文化祭準備の方がよく覚えているように、身体を動かして学んだことの方が大人になっても覚えていることから、同じ知識を伝えるにあたっても、本教材のような自分で動きながら学ぶことができる生きた教材はすごく有用であると感じています。

生徒さんの反応はどうですか?

教室で授業をするときと実習室でするときで、生徒の目つきが違います。教室での授業はどうしても受け身になってしまいがちですが、実習でこのドローンを使うことによって、私が次の指示をしなくても生徒自身で、どうしたら思いどおりに動かせるのかを考えて率先して取り組みます。主体性がすごく伸びるのではないかと感じています。

理工科はIT・電気・機械・化学と大きく四つに分けられていて、その中のITに進む生徒の課題研究は、「Pythonを使って何かの処理をする」というものがほとんどです。まれに他言語を使用する生徒もいますが、この実習の影響なのかほぼ全員がPythonを使用して課題研究を行っています。

導入してよかったところを教えてください。

プログラミングが苦手な生徒に楽しいと思ってもらい、次のステップとして好奇心を持ってもらうことで苦手意識をなくすことを一番優先して考えています。この教材を導入する前もそうでしたが、教室でひたすらC言語を板書していても楽しくないですよね。直感的に楽しく自分で操作できるということが重要で、プログラミングへの苦手意識を克服するための「初めの第一歩」としてこの教材を導入して非常によかったと感じています。

今後期待することはありますか?

高校で行うITを使った授業は、世界で見たらやはりものすごく遅れていると感じますね。授業の応用編としてドローンの画像認識を利用し、カメラ映像を写真撮影する指示を出してみたりしました。私としては(AIで画像生成や文章の作成が行えるように)ドローンで画像認識や文字認識を使用してどんどん応用に使っていくべきだと考えています。

もしかしたら、応用まで教えるのは難しいと考えてしまう先生方もいらっしゃるかもしれませんが、教材を読めばできるようになっていますし、生徒もできているのできっと慣れると思います。これだけ時代が進む中で「さまざまなことをやっていかなくては」という気持ちで取り組めたらといいと思っています。

ドローンプログラミング教材 導入事例集ダウンロード

クオリティソフト株式会社が提供するドローンプログラミング言語学習キットを利用して、生徒が主体的に学び、飛行プロセスを通じて問題解決やPython基礎が身に付いたなど導入事例をPDFにまとめています。

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