「3DEXPERIENCE World 2022」レポート
恒例の「3DEXPERIENCE World 2022」からトピックスをご紹介
3DEXPERIENCE Worldは、全世界のものづくりのプロフェッショナルが集うダッソー・システムズ最大規模の年次イベントです。今年は3DEXPERIENCE Works製品の最新情報をはじめ、業界をリードする講演者の基調講演やユーザー事例、ソフトウェアや3Dプリンターなどのツールや専門家による相談ができるワークショップ、「ファブラボ」の新たな取り組みなど、350を超える講演とセッションが全世界に向けてオンライン配信されました。
2月7日からの3日間、全世界から100カ国以降、2万6千人が登録・参加しました。
さらに存在感を増す3DEXPERIENCE
過去7年間SOLIDWORKSをCEOとして率いてきたジャン・パオロ・バッシが、3DEXPERIENCE Worksをより推進するための新たな組織をエグゼクティブ・バイス・プレジデントとして率いることを発表しました。同社はまた、2018年からSOLIDWORKS R&Dを担当しているマニッシュ・クマーがSOLIDWORKSのCEO兼R&D担当バイスプレジデントに着任したと発表しました。
ダッソーの取締役会副会長兼最高経営責任者であるベルナール・シャーレスは、「クラウド上の3DEXPERIENCEの完全なスイートは、SOLIDWORKSエコシステムに合わせて調整されており、3D、CAD、およびPLM業界にサービスを提供します。このインターフェイスは、コンセプト、設計、シミュレーションから製造、販売、サービス、プロセスに至るまで、関係する全てのユーザーに継続的なループを保証します」と述べました。
また、新たな製品ラインアップとして、Makers向けの3DEXPERIENCE Platform上で利用するSOLIDWORKSとブラウザー上で利用可能な3DEXPERIENCEのモデラーをパッケージにしたSOLIDWORKS CLOUDのリリースも発表されました(日本国内での販売は未定)。
ユーザーの要望を反映して機能拡張! 注目のTOP10リスト
3DEXPERIENCEを前面に押し出す一方、SOLIDWORKSのユーザーの声を大切にする姿勢もこれまでと変わらず垣間見えました。
SOLIDWORKSは毎年、ユーザーに全ての製品の拡張アイデアを共有し、ユーザーからの投票を募集しています。過去20年間各バージョンに搭載された新機能の65%がこのTOP10リストから採用されています。今年もその伝統は続いています。
THE TOP 10 LIST - 3DEXPERIENCE WORLD 2022
- 親フィーチャーが抑制された場合も子フィーチャーは解除または外部参照をロックさせるオプションの追加。
- 不要な点群に対するよりよい機能の追加。
- アセンブリカットにおける押し出し設定項目を部品と同じ内容に変更。
- 付与済みの寸法値を再配置するためのよりよい機能の追加。
- ユーザーインターフェイスの強化:選択した全てのエンティティ・フィーチャーの表示/非表示を同じステップで切り替える機能の追加。
- ボディがある方向へのカット機能の追加。
- 直線パターンにおけるゆるみを許可。
- 双方向線形パターン機能の追加・強化。
- 図面内に存在するエンティティ間のアタッチ用オプションを増やす。
- 座繰穴機能の強化。
2023年はコロナが終息していることを願って
会期最後に、2023年の3DEXPERIENCE WORLDは、米国ナッシュビルで開催されることが発表されました。コロナが終息し、オンラインではなく以前のように集えることを願って、今年の3DEXPERIENCE WORLDは閉幕しました。