Geo Engineer's Studio Ver.3がリリース

FORUM8新製品情報2024年5月(FEM解析スイートに含まれる製品です)

平面ひずみ解析、軸対称解析を対象とした、静的な地盤の応力~変形解析を行う2次元弾塑性地盤解析プログラムです。土留め掘削解析、シールドトンネル掘削解析、液状化解析、圧密連成解析、など地盤に連動する多くの土木構造物の断面力・変位、および周辺地盤の変形影響解析を実施する場合に、威力を発揮する汎用FEM製品です。

FEMモデルの作成はCAD的な入力方法を採用し、SXF、DWG、DXFファイルのインポートにも対応しているため、容易に行えます。Liteは線形解析限定版となります。

  • * 本製品の単体価格は、ページ後部に掲載しています。

材料特性
モデル種類構成モデルLiteStandard備考
弾性モデル線形弾性モデル等方性
非線形モデルHardin-Drnevichモデル× 
Ramberg-Osgoodモデル× 
鵜飼・若井モデル(UW-Clay)× 
弾・完全塑性モデルMorh-Coulomb方式×関連流れ則非関連流れ則
液状化モデルせん断剛性低減材料1×液状化層の直上層
せん断剛性低減材料2×液状化層の直上層
液状化材料1×平成19年
河川構造物耐震性能照査指針用
液状化材料2×平成28年
河川構造物耐震性能照査指針用
弾塑性モデル(圧密連成解析)Cam-clayモデル×圧密連成解析用
修正Cam-clayモデル×圧密連成解析用
梁要素のM-φ線形弾性モデル 
バイリニアモデル× 
棒要素線形弾性モデル 
バイリニアモデル× 
バネ要素線形弾性モデル 

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Ver.3.0.0 改訂内容

  1. 圧密連成解析(土-水連成解析)に対応。<Standard>

圧密連成解析に対応

図1の通り、有限要素法による地盤解析は、慣性力を考慮するか否かにより静的解析と動的解析に分けられ、また水圧を未知量とするか否かにより全応力解析と有効応力解析に分けられます。圧密連成解析はこの中で静的有効応力解析に該当し、地盤(土粒子骨格)の応力・変形特性と地下水の浸透特性を連成させた解析となるため、土-水連成解析とも呼ばれます。圧密による沈下量の時間的推移を求めたい場合には、圧密連成解析を行う必要があります。

本製品は、これまで液状化に伴う自重変形解析なども含めて間隙水圧を考慮しない静的全応力解析に対応していましたが、今回のバージョンアップで圧密連成解析(土-水連成解析)に対応しました。

図1:有限要素法による地盤解析体系の概略

なお、圧密計算を行う製品としてUC-1「圧密沈下の計算」がありますが、こちらはTerzaghiの一次元圧密理論に基づく圧密沈下計算プログラムとなります。Terzaghiの圧密理論は比較的簡易で実用的な理論ですが、あくまで鉛直方向のみの挙動を考えた一次元の圧密理論です。地形の傾斜や複雑な地層変化があり、地中応力にせん断応力が発生するような汎用的な解析を行う場合は、本製品のようなBiotの圧密理論に基づく圧密解析に対応した製品が必要となります。

有限要素法による圧密連成解析の理論的背景は複雑ですが、本製品では簡易な操作で解析モデルを作成できます。モデル作成ではCADデータインポートに対応しており、有限要素メッシュ作成ではオートメッシュ分割にも対応しています。従来の設定に加えて圧密解析に必要な排水条件や対応する構成則などを設定すれば容易に圧密解析結果を得られます。

図2:有限要素メッシュ図

本製品は、入力条件を設定するプリプロセッサ(Pre部)、解析処理を行うソルバー(解析部)、解析結果を可視化するポストプロセッサ(Post部)で構成されています。Post部では、解析結果として得られる変形図や各コンター図などを簡単に確認できます。図3~6は盛土載荷100日、放置期間900日とした解析例です。圧密沈下の特徴である、荷重の載荷に伴い間隙水圧が上昇し、その後、時間の経過とともに間隙水圧が消散して沈下が進行していく様子が分かります。

  • 図3:変形図(最終沈下形状図:倍率30倍)

  • 図4:時刻歴図(Y方向変位:盛土中央部および法肩部)

  • 図5:コンター図(間隙水圧)

  • 図6:時刻歴図(間隙水圧:盛土中央部直下)

適用基準および参考文献

  • Concepts and Applications of Finite Element Analysis Robert D. Cook et al. John Wiley & Sons 1989
  • O.C.ツェンキーヴィッツ ロバート・L.テイラー 矢川元基訳:マトリックスと有限要素法[改訂新版]科学技術出版 1996
  • 塑性の有限要素法 D.R.J.Owen 他著 科学技術出版 1999
  • 地盤技術者のためのFEMシリーズ1 弾塑性有限要素法をまなぶ 公益社団法人 地盤工学会 2003
  • 地盤技術者のためのFEMシリーズ2 弾塑性有限要素法がわかる 公益社団法人 地盤工学会 2003
  • 地盤技術者のためのFEMシリーズ3 弾塑性有限要素法をつかう 公益社団法人 地盤工学会 2003
  • 非線形有限要素法 弾塑性解析の理論と実践 EA de Souza Neto 他著 森北出版 2012

製品価格

複数製品を導入ご希望でしたら、スイート製品がお得です。

FEM解析スイート 価格

新規1年目

Geo Engineer's Studio Ver.3 Standard650,000円(税別)
Geo Engineer's Studio Ver.3 Lite450,000円(税別)

フローティングライセンス価格(新規1年目)

本体価格の40%を追加いただくことで、誰でもどこでもどのPCでも製品の利用が可能となります。

Geo Engineer's Studio Ver.3 Standard260,000円(税別)
Geo Engineer's Studio Ver.3 Lite180,000円(税別)

サブスクリプション価格(2年目以降費用)

Geo Engineer's Studio Ver.3 Standard初年度無償
2年目以降:260,000円(税別)
Geo Engineer's Studio Ver.3 Lite初年度無償
2年目以降:180,000円(税別)
Geo Engineer's Studio Ver.3 Standard フローティング初年度無償
2年目以降:364,000円(税別)
Geo Engineer's Studio Ver.3 Lite フローティング初年度無償
2年目以降:252,000円(税別)

サポート内容

  • バージョンアップ無償提供
  • 電話問い合わせテクニカルサポート
  • 問い合わせサポート(電子メール、FAX)
  • ダウンロードサービス
  • 保守情報配信サービス

本製品を除くお得なスイート製品については、製品情報にてご確認ください。

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