【CAE】 SOLIDWORKSだけで流体解析ができる!?

無償で利用できる! 簡易流体解析ツールFloXpressの実力

「流体解析を活用したいけれど、どうやって始めたらよいか分からない・・・・・・」そんな方は、まずはFloXpressを使ってみましょう。

3D設計ソフトSOLIDWORKSをお持ちの方ならどなたでも無償で使えるので、使わない手はありません! このSOLIDWORKS FloXpressで実際にどのような解析が行えるか、また使い方やSOLIDWORKS Flow Simulationとの機能の違いを解説します。

この記事を詳しく解説した資料があります

SOLIDWORKS FloXpressとは

SOLIDWORKS FloXpressとは、3D設計ソフトであるSOLIDWORKS製品にバンドルされた「流れの簡易解析を行う機能」です。機能抜粋版としてバンドルされているため、使用機能は制限されますが、CADモデルを用いた検証や自動設計まで幅広い機能をご使用いただけます。

Xpressを使って設計効率化はもちろんのこと、製品購入前の評価・体験を目的としてもご利用いただけます。

SOLIDWORKS FloXpressの使い方

1.起動

SOLIDWORKSのメニューバー→ツール→Xpress製品→FloXpressの順に選択します。

2.ウィザードに従って各種条件を入力する

画面左側に表示されるウィザードに沿って、扱う流体の選択や流入出口の条件を定義します。

SOLIDWORKS FloXpressはSOLIDWORKS Flow Simulation(ライセンス製品版)に比べ、入力できる条件に一部制限がありますが、水と空気の流れ解析が可能です。

  • 1.ウィザードを開く

  • 2.流体を選択する

  • 3.モデルの流入口の条件を指定する

  • 4.モデルの流出口の条件を指定する

3.シミュレーション実行し、結果を評価する

計算実行すると結果が表示されます。表示できる機能やパラメーターに制限はありますが、速度プロットの軌跡をアニメーションで表示できます。

  • 1.計算実行

  • 2.結果表示

  • 速度プロット 軌跡 「パイプ」

  • 速度プロット 軌跡 「ボール」

SOLIDWORKS FloXpressの機能比較

SOLIDWORKS FloXpressで使用できる機能について、ライセンス製品版であるSOLIDWORKS Flow Simulationの機能と比較しながらご紹介します。

解析のタイプ
 SOLIDWORKS FloXpressSOLIDWORKS Flow Simulation
パーツ
アセンブリ
流体解析
扱える流体水・空気の2種類約100種類の流体データベース
(ユーザー定義で追加可能)
熱伝導解析
扱える固体約15種類の固体データベース
(ユーザー定義で追加可能)
輻射解析
内部流れ○(一つの内部空洞のみ)
外部流れ
定常解析
非定常解析(時間依存)
計算パラメーター速度速度/圧力/密度
温度/熱流束/熱伝達係数
渦度/乱流パラメーター
解析条件
 SOLIDWORKS FloXpressSOLIDWORKS Flow Simulation
流体出入口各1箇所のみ定義可能複数箇所に定義可能
速度
質量流量○(入口のみ定義可能)
体積流量
圧力
温度○(入口のみ定義可能)
初期温度
重力
ファン
回転体
メッシュ
 SOLIDWORKS FloXpressSOLIDWORKS Flow Simulation
メッシュ設定ー(最小流路サイズのみ定義可能)
メッシュ表示
結果表示
 SOLIDWORKS FloXpressSOLIDWORKS Flow Simulation
流跡線○(速度のみ定義可能)
断面プロット
サーフェスプロット
ゴールプロット
パラメーター値取得

機能比較 まとめ

SOLIDWORKS FloXpressはSOLIDWORKS Flow Simulationの最も大きな違いの一つに「熱の計算を扱えるかどうか」という点があります。SOLIDWORKS FloXpressは流れ計算のみとなりますが、SOLIDWORKS Flow Simulationは流れと同時に、固体・流体の熱も計算します。

また、扱える流体の種類や結果の表示機能などに関しても制限があるため、実際に解析をしたい環境の再現や評価が困難な場合もあります。

一方、SOLIDWORKS Flow Simulationの場合、条件定義や結果の評価をアシストしてくれる機能が多く搭載されています。

  • 流れ計算だけでなく、熱伝導、輻射を考慮した解析。
  • 重力考慮や時間依存など、より詳細な解析など。
  • 流体や固体のデータベースを持っており、ユーザー定義で追加が可能。
  • 流跡線のほかにも任意の断面、モデル表面にパラメーターのプロットや値の取得が可能。

まずはSOLIDWORKS FloXpressで3D設計ソフトSOLIDWORKSとのシームレスな操作性をぜひ、ご体験ください。機能や評価で足りないと感じられる場合は、ライセンス製品版であるSOLIDWORKS Flow Simulationをご検討ください。

SOLIDWORKS Flow Simulation 製品情報

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SOLIDWORKS FloXpress 【簡易版】 VS SOLIDWORKS Flow Simulation 【ライセンス製品】

主な内容

  • FloXpressとは?
  • バルブの解析例:FloXpress
  • バルブの解析例:Flow Simulation