SOLIDWORKS Plastics 新機能(2020~2021)

使い勝手が向上したSOLIDWORKS Plastics 2021

SOLIDWORKS Plastics 2021では、UIの改善と二色成形のサポート、そして多くの材料データベースが更新されました。これにより複雑な解析条件の設定とより使い勝手が向上しています。

UIの改善と詳細なバッフル、バフラーモデル

Plastics 2021ではさらにUIが改善されました。各計算領域を定義するためのコマンドや詳細に定義可能になったバッフル、バフラーモデル(赤枠囲い)など、より現実に近い条件定義が可能になりました。

オーバーモールド設定の簡略化

UIの改善により、ボディごとに材料を定義することが容易になりました。

これまでは材料データベースでそれぞれのキャビティに材料を定義していましたが、どのキャビティにどの材料を定義しているのか後から確認することが難しく、設定が煩雑でした。

Plastics 2021では、より複雑な射出成形条件でも一目で設定を確認し、オーバーモールドをシミュレートすることが可能です。

ワークフローの刷新

2020バージョンでは、解析のプリ設定のワークフローを使いやすく強化されました。

境界条件の設定

大きな変更点の一つ目は、2019で追加されたモデルの形状を選択して境界条件を設定する機能が大幅に強化されたことです。2019では、「射出位置」「制御バルブ」「金型表面温度」に対応し、2020では、「型締力」「対称面」「挿入設定」「エアベント」「冷却材入力」「反りから除外(以前はランナー要素)」に対応していますので、より設計者向け解析ソフトとしての利便性が向上し、多数選択の煩わしさから解放されます。

メッシュ設定の簡略化

二つ目は、メッシュ設定にも大幅な簡略化がされたことです。ソリッドメッシュを自動作成する際に従来の場合、10回以上クリックをする必要がありましが、今回のバージョンからは最低4回クリックすると品質の良いソリッドメッシュを自動で作成でき、工数が激減します。初めて触る方でも問題なくお使いいただけますし、ヘビーユーザーにもうれしい機能強化となっています。

チュートリアルの追加

Plasticsのコマンドマネージャー内の設定とヘルプからチュートリアルを参照できるようになりました。もちろんモデルデータもついていますので、Plasticsの初期のトレーニングにお役立ていただけます。

また、日本語チュートリアルもサポートされました。これからPlasticsを学習するユーザーにとって学習速度が飛躍的に向上します。

材料ライブラリの強化

材料ライブラリに新たに材料を78個追加し、いくつかの古い材料情報を削除されました。Plasticsの材料データは随時追加されていく予定です(2021でも追加あり)。SOLIDWORKS Plastics材料ライブラリのさらなる拡充にご期待ください。