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マンホールの設計・3D配筋 Ver.9がリリース
FORUM8新製品情報2023年2月:水工スイート バンドル製品
本プログラムは、マンホールの常時の設計検討、レベル1・レベル2地震時の耐震設計および集水桝の設計を行うプログラムです。
マンホールの常時および集水桝の検討では平版解析、ラーメン解析などより断面力を算出します。マンホールの常時の検討は主に「東京都下水道サービス株式会社、特殊人孔構造計算の手引き」に準じた内容となります。マンホールの地震時検討では「公益社団法人 日本下水道協会、下水道施設の耐震対策指針と解説-2006 / 2014年版-」に準じ、応答変位法により断面力を算出します。断面計算は、常時、レベル1地震時は許容応力度法、レベル2地震時は限界状態設計法により照査を行います。
また、集水桝の地震時の検討は震度法による計算を行います。設計計算から図面作成までの業務を一貫して行えるため、マンホールの設計業務の効率化、省力化をさらに推進することができます。
水工設計計算ソフトの最新情報を一冊に
Ver.9.0.0 改訂内容
- 集水桝の安定計算拡張(土砂形状拡張、受働土圧の適用)
- 集水桝頂版への載荷荷重指定対応
- マンホール耐震計算における地盤変位算出の水道基準対応
- 開口部の一端固定他端単純支持モデルに対応
- 図面作成時の矩形頂版の開口数拡張、円形側壁の開口位置任意指定対応
プログラムの機能と特長
マンホールの常時の検討、地震時検討
本プログラムは、上記の計算機能に加えて、入出力部分に次のような機能があります。
- 「基準値」データの活用により、あらかじめ基準類などで定められた値の入力や基本的設計の考え方を毎回入力する煩わしさを解消しています。
- 3D表示を採用することにより、実際の構造物の外観の確認ができます。
- 入力した条件・照査判定結果はアイコンイメージで一目で確認できます。
- 断面力(モーメント、せん断力)などをグラフィック表示で確認ができます。
- 計算書においては、項目をツリー形式で表示し編集することもできます。
1.モデル化
- 土質条件:1地点のみ指定可能で、水位標高の指定が可能。
- 円形、矩形マンホールの設計が可能で、混在しても検討可能。組立式と現場打ちが混在する場合でも、地震時の検討が可能。
- 地層数、部材数の指定は制限なし。各部材ごとに断面照査の有無と節点の分割数を指定できます。
- ラーメン解析時には、剛域の有無が選択可能。
- 矩形側壁に中壁を考慮することが可能。
- 部材の剛比によるモーメントの分配を考慮した計算に対応。
2.常時の設計
- 土頂板・中床板・底板、側壁の設計に対応。
- 側壁が複数連続する、側壁間に中床板がある場合、分割するか一体で扱うかを側壁ごとに指定可能(平板解析および鉛直方向連続梁モデル時)。
- 断面力の算出方法として、矩形の場合は四辺固定支持板、四辺単純支持板、四辺固定支持板、三辺固定一辺自由支持板、二辺固定二辺単純支持板、一辺固定三辺単純支持板、水平ラーメン、鉛直方向連続梁、鉛直ラーメン、円形の場合は周辺固定支持板、周辺単純支持板から選択可能。円形底版では周辺固定支持(端部)+周辺単純支持(中央)も選択可能。
- 平板解析は、建築学会、土木学会から基準の選択が可能。支持条件として三辺単純一辺自由支持に対応。
- ポアソン比の補正が可能で、矩形の場合は選択により補正可能。
- 安定照査:浮力の検討、支持力検討が可能。
- 浮力の検討:周面摩擦抵抗力を考慮することが可能。
- 支持力検討:地盤反力度による照査と築造前後の重量比による照査から選択可能。
- 許容支持力:ケーソン基礎の許容支持力度を算出可能。
- 活荷重、内水位、任意荷重による荷重の組み合わせを作成可能。
- 頂版に群集荷重を考慮可能。荷重ケースごとに、活荷重の考え方を指定することができるので、同じデータファイルで頂版にT荷重と群集荷重を載荷したケースを検討することもできます。
- 頂板、中床板、側壁における開口部の照査が可能。無筋の断面計算にも対応。
- 開口寸法を入力することにより、開口部の計算モデルを自動で生成可能。
- 円形側壁の円筒シェル解析に対応。
3.地震時の設計
- 現場打マンホール、組立式マンホールの耐震設計が検討可能。鉛直方向の照査は、弾性体として地盤の応答変位を地盤バネを介した強制変位として作用させるフレーム解析により行い、水平方向の照査は常時の荷重に地盤反力を地震時増分として作用させる。
- 埋戻し土の土質定数を考慮可能。地盤の変位振幅は、任意に指定可能。
- 組立式マンホールの場合は、継ぎ手のタイプを4種から選択可能。
- 入力された土質条件を基に地盤種別の判定が可能。
- 鉛直方向の弾性体モデルとして、節点バネ・節点荷重、分布バネ・分布荷重の選択可能。
- 液状化の影響を考慮した浮き上がりの検討が可能。
- マンホールと本管の接合部の照査が可能。
4.地盤の扱い
- 地盤は水平であることが前提。
- 基盤層の位置は、自動算出または直接指定が可能です。
- マンホール上部は、地表面以深であることを前提。
- 本製品および「下水道管の耐震計算」(Ver.2.3.0以降)「BOXカルバートの設計・3D配筋(下水道耐震)」(Ver.13.0.0以降)において地層データの連動が可能です。
5.断面照査
- ハンチを設けない場合の端部(格点)の許容値の低減が可能。
- せん断応力度、斜引張鉄筋、付着応力度の計算および許容値の割り増しの扱いにおいては、道路橋示方書、土工指針、コンクリート示方書から選択可能。
- せん断応力度の照査位置は、付け根、h / 2点、2d点の選択が可能で端部(格点)の照査が可能。
- 最小鉄筋量の算出を行うことが可能。
- 曲げ耐力の算出法は、「N一定」、「M / N一定」から選択可能。
6.その他
- 液状化の判定を行うことが可能。
集水桝の設計
矩形の側壁、底版の照査が可能。土砂の形状は、水平、一定勾配、勾配-水平、水平-勾配、水平-勾配-水平、任意形状から選択。
中壁あり形状に対応しています。部材設計では、三辺固定版などの平板解析や三辺固定版+両端固定梁において、側壁は中壁で分割された版や梁として断面力を算出します。水平方向ラーメン解析においても、中壁を考慮したフレームモデルを作成して計算を行います。また、中壁を考慮した重量算出、中壁の位置により生じた偏心を考慮した地盤反力度の算出を行い、安定計算および底版照査を行います。中壁あり形状の配筋図も生成可能です。
- グレーチングの有無の指定が可能。グレーチングありの場合には側壁上部に切り欠き形状を指定できます。グレーチング重量も指定可能で、安定計算および底版照査に考慮されます。図面生成も、グレーチングの切り欠き形状に対応しています。
- 土圧の考え方として、試行くさび法、クーロン、土圧係数、静止土圧の土圧算出式で検討可能。
- 内部水位による重量、水圧、慣性力を考慮可能。
- 載荷荷重、外水位、内水位、土圧、任意荷重による荷重の組み合わせの作成が可能。
- 安定照査では、浮力の検討、支持力検討が可能。支持力の照査では、「道路橋示方書IV(下部構造編)」P269による許容支持力の算出が可能。
- 側壁の解析方法として、平板解析、水平ラーメンの他に、近畿地方整備局の設計便覧による三辺固定版+両端固定梁での照査が可能。
- 開口部の照査および断面照査に関しては、マンホールの設計に準じます。
断面の照査
断面力の算出
円形の場合は、下水道基準の式を適用して、断面力を算出します。矩形の場合は、フレーム解析から着目点ごとに断面力を算出します。(ハンチの扱いは骨組みでは無視し、軸力にのみ考慮しています)
断面計算方法
照査方向 | 部材形状 | 照査項目 | レベル1地震時 | レベル2地震時 |
---|---|---|---|---|
許容応力度法 | 限界状態設計法 | |||
鉛直方向 | 円形 | 曲げ | 円環断面 | 円環断面 |
せん断 | 等面積の箱型断面/円環断面 | 等面積の箱型断面 | ||
矩形 | 曲げ | 箱型断面 | 箱型断面 | |
せん断 | ||||
水平方向 | 円形 | 曲げ | 矩形断面 | 矩形断面 |
矩形 | せん断 |
耐震計算の設計フロー
現場打マンホールの耐震設計は、次のフローに従って行います。
組立式マンホールの耐震設計は、次のフローに従って行います。
図面作成
図面作成機能においては、「マンホール」(現場打ち、組立式、組立式+現場打ち)および「集水桝」を作図対象としています。作図対象とする各部形状は、以下のとおりです。
作図対象の各部鉄筋は、以下のとおりです。
図面作成機能では、計算時に入力あるいは計算で算出された形状・かぶり・鉄筋基本ピッチ・鉄筋径に応じた各鉄筋の配筋情報を自動生成し、構造一般図および配筋図・加工図・鉄筋表(組立式は一般図のみ)を作成します。作成した図面は、図面確認機能にて確認・レイアウト編集・出力(SFC形式、DXF / DWG形式など)・印刷を行うことが可能です。
CADデータ交換標準SXF Ver3.1形式のファイル(レベル2)出力機能を備えています。3D配筋シミュレーション機能(3D配筋自動生成、表示機能)、3DS形式、IFC形式、Allplan形式のファイル出力に対応。
適用基準および参考文献
適用基準
設計計算 | 社団法人 日本下水道協会、下水道施設の耐震対策指針と解説-2014年版- 平成26年5月 |
---|---|
社団法人 日本下水道協会、下水道施設の耐震対策指針と解説-2006年版- 平成18年8月 | |
東京都下水道サービス株式会社、特殊人孔構造計算の手引き 平成16年6月 | |
BIM/CIM基準要領 | 国土交通省 3次元モデル成果物作成要領(案) 令和3年3月 |
参考文献
- 公益社団法人 日本下水道協会、下水道施設耐震設計例-管路施設編-2015年版 平成27年6月
- 社団法人 日本下水道協会、下水道施設耐震設計例-管路施設編-2001年版 平成13年4月
- 社団法人 日本下水道協会、下水道施設耐震設計例-処理場・ポンプ場編-2002年版 平成14年8月
- 社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 I 共通編 平成24年3月
- 社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 IV下部構造編 平成24年3月
- 社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 V耐震設計編 平成29年3月
- 社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 V耐震設計編 平成24年3月
- 社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 V耐震設計編 平成14年3月
- 社団法人 日本道路協会、道路土工 カルバート工指針 平成11年3月
- 社団法人 日本道路協会、道路土工 擁壁工指針 平成11年3月
- 東・中・西日本高速道路、設計要領 第2集 -カルバート編- 平成26年7月
- 東京都下水道サービス株式会社、下水道施設耐震構造指針(管路施設偏) 平成14年4月
- 社団法人 日本建築学会、鉄筋コンクリート構造計算用資料集 平成14年2月
- 社団法人 土木学会、構造力学公式集 昭和61年版 平成15年3月
- 社団法人 土木学会、2006年制定 トンネル標準示方書 開削工法・同解説 平成18年7月
- 社団法人 農業土木学会、土地改良事業計画設計基準 設計「農道」基準書・技術書 平成17年3月
- 社団法人 農業土木学会、土地改良事業計画設計基準 設計「ポンプ場」基準書・技術書 平成18年3月
- 公益社団法人 農業農村工学会、土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書・技術書 平成26年3月
製品価格
マンホールの設計・3D配筋 Ver.9 | 250,000円(税別) |
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開口部拡張オプション | 40,000円(税別) |
フローティングライセンス価格
本体価格の40%を追加いただくことで、誰でもどこでもどのPCでも製品の利用が可能となります。
マンホールの設計・3D配筋 Ver.9 | 100,000円(税別) |
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開口部拡張オプション | 16,000円(税別) |
サブスクリプション価格
対象製品 | 初年度 | 1年 |
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マンホールの設計・3D配筋 Ver.9 | 無償 | 100,000円(税別) |
開口部拡張オプション | 20,000円(税別) | |
マンホールの設計・3D配筋 Ver.9 フローティング | 140,000円(税別) | |
開口部拡張オプション フローティング | 22,400円(税別) |
サポート内容
- バージョンアップ無償提供
- 電話問い合わせテクニカルサポート
- 問い合わせサポート(電子メール、FAX)
- ダウンロードサービス
- 保守情報配信サービス
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