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マンホールの設計・3D配筋 Ver.11がリリース
FORUM8新製品情報2025年8月(水工スイートに含まれる製品です)
本プログラムは、マンホールの常時の設計検討、レベル1、レベル2地震時の耐震設計および集水桝の設計を行うプログラムです。マンホールの常時および集水桝の検討では平版解析、ラーメン解析などより断面力を算出します。マンホールの常時の検討は主に「東京都下水道サービス株式会社、特殊人孔構造計算の手引き」に準じた内容となります。マンホールの地震時検討では「公益社団法人 日本下水道協会、下水道施設の耐震対策指針と解説-2006/2014年版-」に準じ、応答変位法により断面力を算出します。
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Ver.11.0.0 改訂内容
- 組立式マンホールの耐震計算の機能拡張(矩形部材の継手バネ特性など)
- 中壁あり集水桝の中壁の高さ指定対応
- 集水桝の支持力計算拡張(ケーソン基礎支持力)
- 液状化の判定機能拡張、改善(タイプI地震動対応)
組立式マンホールの機能拡張
本製品におけるマンホールの検討では、現場打ち部材と組立式部材を指定できます。組立式部材として入力したときは、耐震設計の鉛直方向FRAMEモデルにおいて組立式部材間に非線形(トリリニア)のバネ抵抗を有した継手バネを設けた計算を行います。
このとき、継手のバネ定数は、設計者による直接指定のほか、継手タイプ(A~C)に応じたバネ定数をプログラムで自動的に算出が可能です。ただし、継手バネ定数の自動算出は円形部材を前提とした計算のため、矩形の組立式部材のときには直接指定とする必要がありました。
Ver.11では、矩形部材のときにも継手のバネ定数の自動算出が可能となり、矩形の組立式マンホールでもバネ定数を直接指定する必要がなくなります。また、従来は継手バネを設ける箇所は組立式部材間のみでしたが、選択により組立式部材と現場打ち部材の間にも継手バネを設けて計算可能にするなど、組立式マンホールの計算に関する拡張を行います。
図1:矩形人孔のボルト連結(タイプC)継手
液状化の判定の拡張
本製品では以前より液状化の判定機能を有しており、「下水道施設の耐震対策指針と解説-2014年版-」の記述に基づき、判定対象はレベル1地震動とレベル2タイプII地震動としています。
しかしながら、レベル2タイプI地震動の方が液状化抵抗率FLが小さくなる場合もあることから、設計者の判断によりレベル2タイプI地震動の液状化の判定を可能とします。
また、液状化の判定に必要となる細粒分含有率Fc、50%粒径、10%粒径などのパラメーターは、地層ごとの代表値を入力していただく仕様としていましたが、これらの値をN値測定点ごとに指定できるよう拡張します。
図2:N値測定点入力画面
集水桝の中壁高さの指定
本製品では、矩形の側壁部材には中壁を設けられます。ただし、従来は中壁の高さを側壁の途中までとすることはできませんでした。中壁が側壁より低いケースも多くみられることから、Ver.11では、中壁の高さを側壁高より低く入力できるように拡張します。また、図面作成においても中壁の高さの指定に対応します。
図3:中壁あり集水桝
集水桝の支持力基準拡張
集水桝の検討では、安定計算として支持力の検討および浮き上がりの検討を可能としています。支持力の検討では、道路橋示方書IV下部構造編(H24.3)(以下、道示IV)における荷重の偏心傾斜を考慮した直接基礎としての支持力や、土地改良事業計画設計基準の「農道/水路工/ポンプ場」に準拠した支持力を算定可能です。
Ver.11では新たに、以下の式で算出される道示IVのケーソン基礎としての支持力の算出に対応する予定です。
ここに、
qa:基礎底面地盤の許容支持力度(kN / m2)
qd:基礎底面地盤の極限支持力度(kN / m2)
n:安全率
c:基礎底面より下にある地盤の粘着力(kN / m2)
γ1:基礎底面より下にある地盤の単位重量(kN / m3)
γ2:基礎底面より上にある周辺地盤の単位重量(kN / m3)
α,β:基礎底面の形状係数
B:基礎幅(m)
Df:基礎の有効根入れ深さ(m)
Nc,Nq,Nγ:支持力係数
その他の対応項目
Ver.11では、前述した項目以外にも入出力改善など多数の機能追加、改善を行う予定です。今後もユーザー様の利便性を向上させるよう、機能強化を行ってまいります。
適用基準および参考文献
適用基準
設計計算 | 公益社団法人 日本下水道協会、下水道施設の耐震対策指針と解説-2014年版- 平成26年 5月 公益社団法人 日本下水道協会、下水道施設の耐震対策指針と解説-2006年版- 平成18年 8月 東京都下水道サービス株式会社、特殊人孔構造計算の手引き 令和5年 4月 東京都下水道サービス株式会社、特殊人孔構造計算の手引き 平成16年 6月 |
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BIM/CIM基準要領 | 国土交通省 3次元モデル成果物作成要領(案)令和3年3月 |
参考文献
- 公益社団法人 日本下水道協会、下水道施設耐震設計例-管路施設編-2015年版 平成27年 6月
- 公益社団法人 日本下水道協会、下水道施設耐震設計例-管路施設編-2001年版 平成13年 4月
- 公益社団法人 日本下水道協会、下水道施設耐震設計例-処理場・ポンプ場編-2002年版 平成14年 8月
- 公益社団法人 日本水道協会、水道施設耐震工法指針・解説 2009年版 平成21年 7月
- 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 I 共通編 平成24年 3月
- 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 IV下部構造編 平成24年 3月
- 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 V耐震設計編 平成29年 3月
- 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 V耐震設計編 平成24年 3月
- 公益社団法人 日本道路協会、道路橋示方書・同解説 V耐震設計編 平成14年 3月
- 公益社団法人 日本道路協会、道路土工 カルバート工指針 平成11年 3月
- 公益社団法人 日本道路協会、道路土工 擁壁工指針(平成24年版)平成24年3月
- 公益社団法人 日本道路協会、道路土工 擁壁工指針 平成11年 3月
- 日本道路協会、駐車場設計・施工指針 同解説 平成4年11月
- 東・中・西日本高速道路、設計要領 第2集 -カルバート編- 平成26年 7月
- 東京都下水道サービス株式会社、下水道施設耐震構造指針(管路施設偏) 平成14年 4月
- 一般社団法人 日本建築学会、鉄筋コンクリート構造計算用資料集 平成14年 2月
- 公益社団法人 土木学会、構造力学公式集 昭和61年版 平成15年 3月
- 公益社団法人 土木学会、2006年制定 トンネル標準示方書 開削工法・同解説 平成18年 7月
- 公益社団法人農業農村工学会、土地改良事業計画設計基準 設計「農道」基準書・技術書 平成17年 3月
- 公益社団法人農業農村工学会、土地改良事業計画設計基準 設計「ポンプ場」基準書・技術書 平成18年 3月
- 公益社団法人農業農村工学会、土地改良事業計画設計基準 設計「水路工」基準書・技術書 平成26年 3月
製品価格
複数製品を導入ご希望でしたら、スイート製品がお得です。
これからまとめて買いたい方は
持っている製品があるけど、費用を抑えたい方は
新規1年目
マンホールの設計・3D配筋 Ver.10 | 250,000円(税別) |
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開口部拡張オプション | 40,000円(税別) |
フローティングライセンス価格(新規1年目)
本体価格の40%を追加いただくことで、誰でもどこでもどのPCでも製品の利用が可能となります。
マンホールの設計・3D配筋 Ver.10 | 100,000円(税別) |
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開口部拡張オプション | 16,000円(税別) |
サブスクリプション価格(2年目以降費用)
マンホールの設計・3D配筋 Ver.10 | 初年度無償 2年目以降:100,000円(税別) |
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開口部拡張オプション | 初年度無償 2年目以降:16,000円(税別) |
マンホールの設計・3D配筋 Ver.10 フローティング | 初年度無償 2年目以降:140,000円(税別) |
開口部拡張オプション フローティング | 初年度無償 2年目以降:22,400円(税別) |
サポート内容
- バージョンアップ無償提供
- 電話問い合わせテクニカルサポート
- 問い合わせサポート(電子メール、FAX)
- ダウンロードサービス
- 保守情報配信サービス
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