図面の長期保存と遠隔地バックアップ

紙図面の電子化だけでは不十分!?紙データの効率的な電子化と長期保存のための準備

大量にある図面データのファイル名を手入力で変換するのは大変な作業です。まずは電子化のボトルネックであるスキャンした図面のファイル名の変換を簡単・確実・スピーディーに実現し、電子化の効率化を考えなければなりません。次に電子化したデータの保管場所ですが、BCP(事業継続計画)の観点から自社内におかれたファイルサーバ以外にも、ハードウェア障害などの不足の事態に備えて遠隔地によるレプリケーションなどの方式を採用する企業が増えてきています。

紙図面の電子化の課題を解決

利用用途に合わせたスキャナ選び

CAD図面などを画像で保存する場合のファイルはTIFF形式が推奨されています。TIFF形式は汎用の画像データ交換用ファイル形式として広く普及しており、解像度や色数、符号化方式が異なる画像データでも、さまざまな形式でひとつのファイルにまとめて格納することができます。また、どういった形式の画像が取り込まれているかなど、属性情報がテキスト形式で保存されているため、アプリケーションソフトに依存することがあまり無い形式と考えられます。

なお、CAD図面をスキャナなどで画像化するときの適正解像度に規制はありませんが、ファイルサイズと図面の見読性から400dpiがよいとされています。これからスキャナを導入する場合の注意点としては、利用用途に合わせた読み取り形式(CCDタイプ、CISタイプ)のものを選択してください。

CCDタイプの特長

  • 読み取り装置が大きいため大型
  • 凹凸のある原稿もきれいに読める
  • 比較的読み取り速度が速い

Oce CS4300シリーズCCDカメラ

Oce CS4300シリーズCCDカメラ

最新4ラインカラーCCDカメラを搭載

最新4ラインカラー
CCDカメラを搭載

CISタイプの特長

  • 読み取り装置が小さく薄型
  • USB端子からデータを転送できる
  • ウォームアップ時間が不要

Oce CS4200シリーズ密着イメージセンサー(CIS)

Oce CS4200シリーズ密着イメージセンサー(CIS)

先進の密着イメージセンサー(CIS)方式を採用。48bitのカラーデータキャプチャを実現

先進の密着イメージセンサー(CIS)方式を採用。48bitのカラーデータキャプチャを実現

スキャニングした図面データをEDM(図面文書管理)システムに転送

電子化のボトルネックはファイル名の変更作業。スキャニングしたデータをひとつずつ確認しながらファイル名を変更するというのはあまりにも効率が悪い作業です。図面中に含まれる表題欄をOCR認識してインデックス情報を取得し、ファイル名を自動更新してくれるソリューションソフトの導入をおすすめします。

ソリューションソフト例:VPindex

VPindexならクリーニング機能や簡単な編集機能もついています。

VPindexの機能

VPindexのクリーニング機能や簡単な編集機能

紙図面の電子化のメリット「電子データとCADデータを連携」

高価なPDMシステムを使わずに図面、3DデータをWebブラウザ上で共有・検索

PDMではコストが掛かるし、ドキュメント管理システムでは物足りない。 そんな不満を一掃し、Webブラウザ上で部品表と技術情報ドキュメント(図面・仕様書)を連携させた構成単位での管理が「eValue NS ドキュメント管理 構成管理オプション」で実現できるようになりました。
「構成管理オプション」を活用すると、部品表(E-BOM)を作成することができ、仕様書・図面・3Dデータといった技術情報ドキュメントと、部品表を連携させた構成単位の管理が可能になります。さらに、高価なPDMシステムを使わずに図面、3DデータをWebブラウザ上で共有・検索できるシステムも簡単に構築できます。

eValue NS ドキュメント管理 構成管理オプション

導入メリット

  1. 紙 → データ管理により、製品情報をすばやくキャッチ!図面番号などをもとに、製品に関わる情報を一覧で表示。
  2. 図面に関する問合せ負荷が軽減できます!社内Web上で、製品情報を公開し、共有化を促進。
  3. イチから構成情報を、Excelで作成しなくて済みます!CADに含まれる情報から、構成部品表の作成・追加可能。
  4. PDMが無くても不具合部品の検索ができます!製品・ユニットでの、部品の使用状況も検索も可能。
  5. 安価で管理システムが構築できます!高価なPDMシステムでなくてもで、図面の共有・検索が可能。

eValue NS ドキュメント管理 構成管理オプション

長期保存データの遠隔地バックアップ

長期保存するためのメディア(媒体)は数種類

長期に渡って保存する場合は、改ざん可能、漏洩の危険性があるような状態は望ましくないため、バックアップ方法・媒体、保存データに対するセキュリティの見直しが必要とされます。

  • 磁気テープ装置、磁気ディスク、光ディスクは、経年劣化やその他の事由によって参照できなくなることが想定されるため、正副2式作成することを推奨。
  • 複数台の磁気ディスクを組み合わせたRAID装置の場合は、火災・地震などの災害やハードウェア障害などの不足の事態に備え、遠隔地によるレプリケーションなどの方式を推奨。

長期保存のメディア

遠隔地によるレプリケーション

TWIN NAS Double-Take ハーフセット

既存のサーバを活用し、リアルタイムデータ保護と事業継続を実現!

  • 地震・火事など、災害によるデータ消失の対策が可能
    データの複製をリモートサイトに置くことで、災害発生時でもデータ消失のリスクを低減できます。
  • サーバの障害や災害においても業務継続を実現
    フェイルオーバー機能により、LAN環境においては既存システムの構成変更なしでクラスタ化を実現します。
  • サーバを丸ごと保全・復旧
    複数サーバのシステム領域を含めたデータを一元バックアップすることが可能で、復旧も専用のリカバリマネージャから システム領域を含むデータを容易にリカバリできます。

TWIN NAS Double-Take ハーフセット

テープ保管(ワンビシアーカイブズ)

地震・火事などの災害対策として、テープを遠隔地に保管し、お客様の情報資産を守るサービスです。

  • 地震・火事など、災害によるデータ消失の対策が可能
    災害発生などに備え、テープを遠隔地に保管して、データ消失のリスクを低減します。
  • バックアップデータを安全に保管
    データをお預かりする保管場所は、強固な地盤に設置された耐震施設で、万全のセキュリティ体制をとっています。 集配についても、特殊施錠、GPSトラッキング機能付きの集配専用車を使用しています。

テープ保管(ワンビシアーカイブズ)

データ保管センター
強固な地盤に設置された耐震施設万全のセキュリティ体制と保管環境