FlowDesigner解析事例37:鉄道防音壁の効果検討(簡略化事例3)

裁判に至るケースもある騒音問題。防音壁の効果はどのくらいあるのか?

FlowDesigner解析事例第37回は、都市部鉄道沿線における防音壁の効果検討です。鉄道による騒音は住宅環境に大きな影響を及ぼし、裁判に至るケースもあります。騒音対策として防音壁がどのような効果があるかを確認します。

今回は空間の一部を抜き出し、モデルを簡略化することで大規模な問題をシンプルに捉え、計算コストを下げて検討します。

目的:防音壁有無による騒音レベルを確認する

高架橋区間を走る鉄道により生じる騒音に対し、防音壁の有無による騒音レベルを比較し、効果を確認する。

STEP1:簡易モデル化を用意する

本来は建物からの音の反射等を考慮して3次元での音の伝播を検討する必要があるが、大規模なメッシュ分割となり計算負荷が高くなる。また、相対的な評価が目的であるため、2次元の問題として捉え空間を一部に限定しモデル化を考える。

TIPS:簡略化モデル(空間切り取りモデル)のメリット・デメリット

メリット簡単にメッシュ数を減らせるため・・・
短時間で計算が可能
安定した解析結果を得やすい
初期検討、ケース比較に向いている
デメリット空間全体で起こる大局的な現象を見落とす可能性があるため・・・
切り取り対象の選定は慎重にする必要がある
実現象に即したモデル化ではない

STEP2:モデル概要

次のようなモデルを用意する。

  • 高架高さ:7m(メートル)
  • 音源:102db(デシベル)
  • 測定箇所:3カ所

STEP3:メッシュ分割

メッシュを分割します。

  • 半屋外空間:設計目標となるポイント(ターゲット)
  • 設計目標:ターゲットの温度を32.05℃にしたい。

FlowDesignerでは、このように結果を表示できます

FlowDesignerを使用し、解析を行った結果です。図では、防音壁有無それぞれの音圧レベルをグラフで表示しています。

指定ポイントの数値だけでなく、直線状の結果を確認することで、どの位置においても防音壁ありの方が音圧が小さくなっていると確認できます。

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動画で分かる防音壁の効果検討

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FlowDesigner解析事例 鉄道防音壁の効果検討

主な内容

  • 建築分野での逆解析技術の適用
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