FlowDesigner逆解析 第2回:ノートPC内にはどのようなファンカバーが有効?

本連載では、FlowDesignerの逆解析を利用して、ノートPC内の熱をいかに下げるか検証していきます。今回はファンの風向をコントロールするには、どのようなファンカバーのデザインにすればよいか、開口率感度を使って検討します。

現状の設計案

ノートPC内には、いくつかの発熱する部品が配置されており、筐体中央やや左のファンで吸気、2カ所の開口部から排気をして強制空冷をする。中央のCPUが最も発熱量の大きい部品で、CPUの内部温度が80℃(度)以下になるようにしたい。

  • 中央に発熱CPUがある

  • CPUは164.2℃。目標温度は80℃にしたい

今回の目的:最適なファンカバーのデザインを求める

今回はファン本体の向きを変えずにファンの風向をコントロールするには、どのようなファンカバーのデザイン(風向板の位置・開口部の位置)にすればよいか検討する。

感度解析(開口率感度)を実施

感度解析を実行すると、条件をどのように変更すれば設計目標に近づけるか、その方向性が感度として表示される。1回の感度解析でさまざまな感度を得ることができるが、今回は「開口率感度」に着目して改善案を検討する。

まず、図のような開口圧損パネルによりカバー全体モデルを作成する。この状況で開口率感度解析を行うと、パネルモデルは感度によって、赤から青までの感度を示す。開口率感度が赤く示された場所は感度が高いため、開口を開ける部分として、青く示された場所は感度が低いため、カバーで塞ぐ部分として改善案を立てられる。

今回、開口率100%(パーセント)モデルとしているため、赤い部分は現状の開口状態のままとなる。

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FlowDesigner逆解析2 ノートPC内のファンにはどのようなファンカバーが有効?

主な内容

  • ノンパラメトリック逆解析
  • ファン風向の変更による対策案
  • 逆解析を利用した製品開発設計

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