Lenovoワークステーションを使ってBIM/CIMソフトを検証!

Lenovo最新モデルで検証

建設業界においてCADソフトは、設計から施工までのプロセスを効率化し、精度を高めるために欠かせないツールとなっています。特に、Revit、Infraworks、Civil3 D、Cyclone REGISTER 360といったソフトウェアは、建築設計、インフラ計画、土木設計、点群データ処理などの分野で広く利用されています。

これらのソフトウェアを快適に使用するためには、オフィス向けのパソコンではなく高性能なワークステーションが必要です。今回、Lenovoの最新モデルであるThinkStation P3シリーズとThinkPad P16v Gen 2を使用し、これらの建設系CADソフトのベンチマークテストを実施しました。テストの目的は、各モデルの性能を比較し、どのくらいのパフォーマンスで動作させることができるかを明らかにすることです。

ベンチマークテストでは、起動時間、モデルの読み込み時間、表示スタイルの変更、レンダリング時間など、実際の業務で頻繁に行われる操作を中心に評価しました。これにより、各デバイスの実用的な性能を具体的に把握することができます。

本記事では、各ワークステーションのスペックやベンチマーク結果を紹介し、建設業界の皆さまが最適なワークステーションを選択する際の参考となる情報を提供します。これにより、業務効率の向上やプロジェクトに貢献できることを期待しています。

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ベンチマークテスト環境

テストは以下の3機種のデバイスで実施しました。

  • ThinkStation P3 Tower
  • ThinkStation P3 Ultra
  • ThinkPad P16v Gen 2

各デバイスの主要スペックは以下のとおり。

 

デバイス名ThinkStation P3 Tower
(DESKTOP-QU19Q6F)
ThinkStation P3 Ultra
(DESKTOP-K12MOH3)
ThinkPad P16v Gen 2
(LAPTOP-255P0333)
CPUIntel Core i7-14700Intel Core i7-14700Intel Core Ultra 7 165H
メモリー64.0GB(55.9GB使用可能)32.0GB(25.6GB使用可能)32.0GB(22.2GB使用可能)
グラフィックNIVDIA RTX 2000 Ada GenerationNVIDIA T1000 8GBNVIDIA RTX 2000 Ada Generation Laptop GPU
ストレージ1.86TB951GB951GB

Revit 2024 ベンチマーク結果

Revit 2024を使用したベンチマークでは、以下の項目をテストしました。

  1. 起動時間(初回・2回目)
  2. モデルのアップグレード時間
  3. 表示スタイル変更(ワイヤフレーム→リアリスティック)
  4. ビューイング(ズームイン・アウト、画面移動)
  5. 切断ボックスの表示
  6. レンダリング時間
  7. 保存時間

検証項目ThinkStation P3 TowerThinkStation P3 UltraThinkPad P16v Gen 2
起動(初回)13.3秒26秒28.9秒
起動(2回目)10.4秒20.2秒24秒
開く モデルのアップグレード9.1秒11.4秒15.4秒
表示スタイル変更0.6秒0.7秒0.8秒
切断ボックスの表示0.7秒0.9秒1秒
レンダリング20秒21秒35秒
(別名)保存2.1秒2秒2.7秒

Infraworks 2024 ベンチマーク結果

Infraworks 2024では、地形データの読み込みやレンダリングなどをテストしました。

検証項目ThinkStation P3 TowerThinkStation P3 UltraThinkPad P16v Gen 2
起動(初回)8.3秒11.9秒13.2秒
起動(2回目)9秒9.5秒9.7秒
新規モデルを作成9.2秒10.4秒10.8秒
地形:読み込み62.3秒65秒74.1秒
地形:再表示88.1秒91.6秒109.9秒
衛星画像を読み込み、再表示1.5秒1.7秒2秒
建物SHP読み込み、再表示35.3秒35.7秒50.9秒
水灌線SHP読み込み、再表示3.2秒3.8秒5.4秒
レンダリング2.7秒3.4秒3.5秒

Civil3 D 2024 ベンチマーク結果

Civil3 D 2024では、データの開く時間やサーフェススタイルの変更などをテストしました。

検証項目ThinkStation P3 TowerThinkStation P3 UltraThinkPad P16v Gen 2
起動(初回)17.5秒22.6秒24秒
起動(2回目)14.6秒16.4秒21.4秒
データを開く34.4秒38.7秒38.9秒
サーフェイススタイル変更1秒1.2秒4秒
ビューイング40.1秒0.2秒0.7秒
点群からのサーフェイス7秒7.3秒12.5秒
(別名)保存0.9秒1.5秒1.6秒
検証項目ThinkStation P3 TowerThinkStation P3 UltraThinkPad P16v Gen 2
レンダリング237秒300秒420秒

Cyclone REGISTER 360 ベンチマーク結果

Cyclone REGISTER 360では、点群データのインポートや書き出し時間をテストしました。

検証項目ThinkStation P3 TowerThinkStation P3 UltraThinkPad P16v Gen 2
起動(初回)3.6秒4.6秒7.1秒
起動(2回目)3.4秒4秒6秒
リンクの作成0.8秒0.9秒1秒
バンドルの最適化0.4秒0.7秒1.3秒
点群データインポート6分2秒7分49秒9分24秒
書き出し(lgs形式)2分23秒2分54秒3分30秒
書き出し(e57形式)3分18秒3分36秒4分9秒
書き出し(rcp形式)7分42秒10分14秒17分17秒

まとめ

今回のベンチマークテストを通じて、Lenovoの最新モデルであるThinkStation P3シリーズとThinkPad P16v Gen 2が、建設系CADソフトウェアにおいてどのような性能を発揮するかを詳細に評価しました。各ワークステーションの性能は、使用するソフトウェアや具体的なタスクによって異なる結果を示しましたが、全体的に見て、ThinkStation P3 Towerが最も優れたパフォーマンスを発揮しました。

ただし、コストパフォーマンスを考慮すると、ThinkStation P3 Ultraも非常に優れた選択肢となります。また、モバイルワークステーションであるThinkPad P16v Gen 2は、携帯性に優れており、現場への移動が多い技術者にとって非常に有用です。

総じて、今回のベンチマークテストの結果から、Lenovoの最新ワークステーションは、建設系CADソフトウェアを使用するプロフェッショナルにとって非常に有力な選択肢であることが明らかになりました。特に、レンダリングやデータの読み込み速度が速く、業務効率の向上に大きく寄与することが期待されます。これらのワークステーションを導入することで、プロジェクトの成功に貢献し、競争力を高めることができるでしょう。

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Lenovo P3 / P16v Gen2 建設系CAD検証データ

主な内容

  • 検証項目と結果 Revit 2024
  • 検証項目と結果 Infraworks 2024
  • 検証項目と結果 Civil3D 2024

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