設計段階で作成した3次元CADデータを直接利用することで、画像やアニメーションを生成できます。これにより、撮影や外注によるイラスト制作の工程を省略でき、ドキュメント作成のリードタイムを大幅に短縮可能です。
主な内容
- 製品開発で必要な文書作成
- Composerデータを埋め込み
- 設計データの多分野での活用
試作を待たずに、伝える力を

製造業における仕様書やマニュアルの作成は、設計と同様に重要な業務です。しかし、試作機の完成を待って写真撮影を行ったり、イラストを外注したりする必要があるため、時間とコストがかかります。また、設計変更が発生すると、修正作業が煩雑になりがちです。
こうした課題を解決するツールが「SOLIDWORKS Composer」です。設計段階で作成した3次元CADデータを直接活用し、画像・アニメーション・インタラクティブコンテンツを効率的に生成できます。試作前からマニュアル作成を開始でき、設計変更にも迅速に対応可能です。結果として、ドキュメント作成のリードタイムを短縮し、製造業における情報伝達プロセスを大幅に改善します。

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設計段階で作成した3次元CADデータを直接利用することで、画像やアニメーションを生成できます。これにより、撮影や外注によるイラスト制作の工程を省略でき、ドキュメント作成のリードタイムを大幅に短縮可能です。

従来は試作機が完成するまでマニュアル作成を開始できませんでしたが、Composerを使用すれば、設計データを基に試作前から仕様書や組立手順書の作成が可能です。製品開発の並行作業が実現し、リードタイムの短縮と市場投入のスピードアップに貢献します。

SOLIDWORKS Composerで作成したコンテンツは、SVG形式でのWeb公開、PDFやOffice文書への埋め込み、Composer Playerによる閲覧など、複数の共有方法に対応しています。

SOLIDWORKS Composerは、設計で作成した3Dデータをそのまま取り込み、文書用の画像作成に活用できます。実機の写真やイラストの代わりに、Composer内でモデルの表示状態を編集し、用途に応じた「ビュー」を作成して画像ファイルとして出力できます。

3Dデータを基に「ビュー」を作成し、技術文書で使用するテクニカルイラストを作成
組立・分解手順の説明やモデルの機構表現、高度なレンダリングを適用した状態など、必要な画像に応じて表示状態をカスタマイズし、ビューを作成できます。

設計組立手順を表すビュー

機構を表すイラスト調のビュー

レンダリング効果を適用したビュー
モデルの表示方法として、光の反射を表現するモード、イラスト調のフラットテクニカル、線のみで表現するシルエット表示などを選択できます。

用途に応じて任意のスタイルでモデルを表示
モデルを自由に移動・回転させることで、分解状態や機構の表現が可能です。トライアドに合わせた移動や、他部品の要素に基づく移動など、さまざまな機能を利用できます。

モデルを移動・回転して分解状態を表現
アセンブリリストで部品ごとに表示/非表示を切り替えられます。モデルごとのプロパティで色や透明度なども変更可能です。

ビューごとに部品の表示状態を制御
モデル表示シーン内に矢印や円などのマークアップ、テキスト情報を表示する注記、寸法を追加することで、製品の動きや詳細情報を明確に伝えるビューを作成できます。

矢印、円などのマークアップ

寸法、注記

画像イメージ
SOLIDWORKS Composerは、静止画だけでなく高度なアニメーション作成機能を備えています。キーフレームベースのインターフェースにより、モデルの位置・状態・カメラ視点を時間軸に沿って記録し、動的な変化を再現できます。
組立手順や分解工程、製品の動作を動画で直感的に伝達できるため、従来の静止画では表現しきれなかった複雑な工程も視覚的に理解しやすくなり、製造現場や取引先との情報共有が効率化されます。

部品や注記、マークアップが移動するアニメーションで組立工程などを表現
基となるCADデータに設計変更が生じた場合でも、ビューやアニメーションを一から作り直す必要はありません。Composerの「更新」機能を使えば、CADデータの変更内容が自動的に反映され、既存のビューやアニメーションも即座にアップデートされます。
設計完了を待たずに画像や動画の準備を開始できるため、ドキュメント作成のリードタイムを大幅に短縮できます。さらに、設計変更への対応スピードと精度が向上し、製造現場や取引先との情報共有がよりスムーズになります。

CADデータの変更内容をComposer内の3Dモデル、ビュー、アニメーションに反映
ビュー内に配置した画像や3Dモデルに対して、クリック操作でビュー切り替えやアニメーション再生を実行できるイベントを設定可能です。これにより、ユーザーが操作しながら情報を確認できる動的なマニュアルやプレゼンテーションを作成できます。
従来の紙ベースや静的PDFでは難しかった複雑な組立手順や製品機構の理解を、直感的にサポートします。

所定のビューやアニメーションをスムーズに表示できるため、プレゼン資料やマニュアルに代わるコンテンツとして活用可能
インタラクティブコンテンツは、Webブラウザーで利用可能なSVG形式で出力できます。ビュー内で表示を切り替えるイベントを設定しておけば、クリック操作で画像が切り替わるWebコンテンツを作成できます。

Composerで作成したビューを基に製品概要を紹介するWebコンテンツを作成
SOLIDWORKS Composerで作成したデータは、無償のビューアーツール「SOLIDWORKS Composer Player」を利用することで、どこでも閲覧可能です。さらに、Composer Player ActiveXコンポーネントを活用すれば、Office文書やPDFにComposerデータを直接埋め込み、取引先の環境に応じてさまざまな方法で共有できます。
Player機能を含めたEXE形式での配布も可能なため、専用ソフトをインストールしていない環境でも、クリックするだけでインタラクティブなコンテンツを再生できます。従来の静的な文書やマニュアルに依存していた情報伝達プロセスを、動的で直感的なインタラクティブコンテンツへと進化させることができます。

無償のComposer Playerで閲覧

文書内にComposerデータを埋め込み
本動画は音声オンで再生されます。音量は、動画プレーヤー画面の下部にあるスピーカーアイコンで調整可能です。
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