ライセンスの持ち出し機能を利用する場合、一般的にはノートパソコンでの運用が考えられます。企業が社員にノートパソコンを貸与することで、社員個人のパソコンを使用する場合に比べて、セキュリティリスクを軽減できるというメリットもあります。
今回はモバイルワークステーションで電子筐体の解析を実施してみました。
在宅で必要な機能やお勧めのマシンスペックをご紹介
現在、さまざまな業種・企業でテレワーク化が進んでいます。製造業界は、現場での作業など、テレワークを導入することが難しい業務も多いですが、一方で開発・設計業務などのオフィス部門ではテレワークが浸透してきています。
中でも、デスクワークが中心となる解析作業はテレワークにうってつけ。適切なツールとマシンがあれば社外でも高度な解析を行うことが可能です。
しかし、自宅に社内と同じマシンを用意することは難しく、全く同じ環境を構築することはできないでしょう。ではどんな機能が必要でどこまでの解析が可能でしょうか? お勧めの解析内容とマシンスペックをご紹介します。
テレワークを実施する場合、外部パソコンから社内のパソコンを遠隔操作するという方法が考えられます。遠隔操作は、リモートデスクトップ機能やweb会議システムの遠隔操作機能で可能になりますが、これらの接続方法は解析ソフトの規約上NGとなることもあります。実施できたとしても、解析ソフトはもともとデータ容量が大きく、動作も遅くなるため、遠隔での操作には向いていません。では、遠隔操作以外にどのような方法が考えられるでしょうか?
社内にあるライセンスを持ち出すことで、社外でも同じツールを利用して作業することができます。MoldflowはAdviserシリーズとプリポストのSynergyに持ち出し機能が搭載されており、使用する期限を設定するとノートパソコン側にライセンスを移せます。
ライセンスの持ち出し機能を利用する場合、一般的にはノートパソコンでの運用が考えられます。企業が社員にノートパソコンを貸与することで、社員個人のパソコンを使用する場合に比べて、セキュリティリスクを軽減できるというメリットもあります。
今回はモバイルワークステーションで電子筐体の解析を実施してみました。
CPU | Intel Core i7 2.6GHz 6コア |
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メモリー | 32GB |
HDD | SSD対応 |
グラフィックボード | NVIDIA Quadro P1000 |
エントリー向けのMoldflow Adviserで充填から反り解析まで実施したところ条件設定やソルバーの計算時間を含め、おおよそ1時間程度で完了しました。この計算時間であればノートパソコンでも十分運用は可能ではないでしょうか?
また、解析実行中はパソコンにそれなりの負荷がかかりますので安定に動作するワークステーションタイプがお勧めです。