拘束条件

SOLIDWORKS Simulationでは、豊富な拘束条件が用意されており、幅広い物理現象に対応した解析が可能です。拘束条件は、物体の挙動や応力分布に直接影響を与えるため、適切に設定することで、より現実的で精密なシミュレーションが行えます。

また、モデルの不要な部分を省略することで解析時間を短縮し、効率的な解析プロセスを構築することも可能です。

設定画面

固定ジオメトリ

選択した面、エッジ、頂点が完全に固定されます。選択したジオメトリの自由度はゼロになり、移動や変形は生じません。

ローラ/スライダー

選択した面が垂直な方向には移動できないよう拘束します。固定ジオメトリとの違いは図のとおりです。荷重が加わると、面は拡大・縮小や選択平面内で移動することができます。

固定ヒンジ

選択した円筒面がその軸周りのみを回転できるように拘束します。円筒面の半径と長さは荷重を加えられても一定に保たれます。

弾性支持

選択した面と地面との間を入力した剛性の値で弾性支持します。

ベアリング拘束

選択したシャフトの円筒面に関して、ベアリングをモデリングせずに支持部品との相互作用をシミュレーションできます。この拘束は、シャフトより支持部品の方が明らかに硬いと想定されるときに使用が推奨されます。

支持部品の変形を想定する場合は、拘束ではなく結合を使用するべきです。

基礎ボルト

選択した穴に対して地面との間を結合する基礎ボルトを定義できます。地面を解析対象に含めずに解析を行えます。

対称

対称を使うとモデル全体での解析の代わりに、モデルの一部だけで解析を行うことができ、シミュレーションの高速化が可能です。形状だけでなく、拘束・荷重・材料特性も対称である必要があります。

周期対称

軸を中心に円形のパターンを持つモデルを解析できます。この拘束を用いることで4分の1モデル、8分の1モデルで解析することも可能です。

参照ジオメトリ使用

指定したジオメトリに関連する方向に対して、選択した面を固定をしたり指定した値で動かしたりすることができます。参照ジオメトリには、平面、軸、エッジ、面が使え、種類によって拘束の方向が変わってきます。もしジオメトリが平面・円筒面・球面であれば、それぞれ以下の拘束と同様の方向となります。設定画面は図のとおりです。

平面上

選択した面を水平方向(縦横2方向)、垂直方向に固定したり指定した値で動かしたりすることができます。

円筒面上

選択した円筒面を半径方向、円周方向、軸方向に固定したり指定した値で動かしたりすることができます。

球面上

選択した球面を半径方向、円周方向(経線、緯線2方向)に固定したり指定した値で動かしたりすることができます。