射出成形シミュレーションによるヒケの評価

SOLIDWORKS Plasticsでヒケを解析してみた結果・・・

射出成形品の外観不良でよく問題になる「ヒケ」。射出成形シミュレーション「SOLIDWORKS Plastics」を使うと、さまざまな方法でヒケを予測できます。主に次の3通りの予測が可能です。

  1. 充填解析から予測
  2. 保圧解析から予測
  3. そり解析から予測

それでは、石けん置きを参考に、ヒケ解析でどのような結果が出るのかをご紹介しましょう。

サンプル形状(石けん置き)。素材:PP

1.充填解析

充填解析では、製品形状からヒケを予測します。シンクマークという結果が出力でき、ヒケの発生しそうな部位がカラーマップで表示されます(単位:mm)。

シンクマーク

2.保圧解析

保圧解析では、体積収縮率からヒケを予測します。体積収縮率は局部的な体積の減少を比率で示した結果で保圧冷却の影響を考慮します。成形品の内部をご確認いただけます(単位:%)。

体積収縮率

3.そり解析

そり解析では、離型後の収縮変形からヒケを予測します。離型後の最終状態を考慮するので精度は、充填解析・保圧解析に比べ高くなります。ヒケプロファイルという結果でヒケの発生しそうな部位が表示されます(単位:mm)。

ヒケプロファイル

SOLIDWORKS Plasticsのヒケ評価対応表

SOLIDWORKS Plasticsには三つのパッケージがあり、それぞれ可能なヒケ評価が分かれます。

パッケージ可能なヒケ評価
SOLIDWORKS Plastics Standard充填解析から予測
SOLIDWORKS Plastics Professional充填解析から予測、保圧解析から予測
SOLIDWORKS Plastics Premium充填解析から予測、保圧解析から予測、
そり解析から予測

このように、SOLIDWORKS Plasticsは樹脂パーツの成形性も十分に評価・検討いただけます。試作を極力なくし、製造過程後半での設計の手戻りを解消し、コストを大幅に削減します。

SOLIDWORKS Plastics 製品情報