FlowDesigner逆解析 第5回:筐体の開口位置を変えて温度はどう変わる?

現在、ノートPCの熱設計を検討しています。今回は筐体の開口(給気口)をどの位置にすると放熱効果が高まるのかを検討するために、FlowDesignerの開口率感度を用います。

現状の設計案では、目標温度よりも高くなってしまった

現在、図のように2カ所に開口を設けている。この設計案では、CPUの内部平均温度が150℃となり、目標温度80℃を大きく上回ってしまった。CPU温度をできる限り下げるためには、開口の位置・大きさをどうすればよいか、FlowDesignerの逆解析を使って検討する。

開口位置検討用モデルを用意

どの位置の開口がCPU冷却への影響力が強いかを検討するために、図のようなモデルを用意した。開口を配置し得る場所に「仮の開口(開口率5%<パーセント>)」を設置した。この仮モデルを解析すると、CPUの内部平均温度は189℃とさらに目標温度を大きく上回ってしまった。

そこで、FlowDesignerの開口率感度を実行!

そこで、FlowDesignerの感度解析を実行する。感度解析は条件をどのように変更すれば設計目標に近づけるか、その方向性が感度として表示される。1回の感度解析でさまざまな感度を得られるが、今回は「開口率感度」に着目して変更案を検討する。

開口率感度の評価はこう読み解く

FlowDesignerの開口率感度を行うと、図のように着色した。赤色に近づくにつれ、開口を設けるべき箇所と読み解ける。

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FlowDesigner逆解析5 筐体の開口位置を変えて温度はどう変わる?

主な内容

  • 開口位置検討用モデル解析結果
  • 【逆解析】開口率感度
  • 逆解析を利用した製品開発設計

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