3Dプリント技術とサステナブル素材で革新的なモノづくり―株式会社ExtraBold

廃棄物を資源に変え、未来を創造する

近年、地球温暖化や海洋汚染などの環境問題が深刻化しています。これらの問題の主な原因の一つが、プラスチックをはじめとする石油由来の資源の大量消費です。従来の大量生産・大量消費型の製造方法は、環境負荷を増加させ、持続可能な社会の実現を阻害しています。

こうした状況を打開するためには、環境負荷低減と資源循環型社会の実現に向けた取り組みを行っている株式会社ExtraBold様をご紹介します。3Dプリント技術とサステナブル素材を活用した革新的なモノづくりを通して、環境問題の解決と持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

「Green Creative」を理念にしたExtraBold

社名
株式会社ExtraBold
事業内容
大型3Dプリンター及びプリントヘッドの設計、開発、販売、大型3Dプリンターを用いた製造受託、試作製造支援など、その他3Dデジタルツールの開発、販売
サイト
https://www.extbold.com/

株式会社ExtraBold(以下、ExtraBold)は「Green Creative」という理念を掲げており、大量生産以外の製造方法を提案、マテリアルリサイクルを推進し、次世代にも「モノづくり」の楽しさを伝えていきたいと考えています。

樹脂ペレット式3Dプリント技術の利点

ExtraBoldは、樹脂ペレット式の3Dプリント技術を駆使しています。この技術は、従来の3Dプリント技術と比べて以下のような利点があります。

  • リサイクルプラスチックやバイオコンポジットなどの持続可能な素材を使用したアップサイクルを実現し、廃棄物削減に。
  • 金型製作に時間やコストがかからないため、開発投資の削減や製品開発・市場投入までを短期化することができる。
  • オンデマンド生産や分散生産、マスカスタマイズなど、これまでとは異なる付加価値を訴求する可能性を秘めている。

3Dプリント技術×サステナブル素材による新たな価値提供

プラスチックごみの処理に重点を置いた既存のエコシステムでは、収集や選別、洗浄といったプロセス追加による増加コストをカバーできず、リサイクル拡大の障害となっています。型を使用しない3Dプリント技術は、少量生産や迅速な改良といった強みを持つことから、マスカスタマイズやオンデマンド生産を始め、これまでとは異なる価値を提供できます。

樹脂ペレット式3Dプリンターを選択することによって、プラスチックリサイクルの増加コストをカバーするだけでなく、さらなる高付加価値の訴求が可能となり、新たな事業機会の提供が可能なソリューション構築に貢献します。

廃プラスチックや食物残渣をペレット化

みかんの皮を使った材料作り

廃プラスチックをプランターにアップサイクル

次世代のモノづくり人材を育成するBOLD GYM

ExtraBoldでは、モノづくりの素晴らしさを次世代に伝えるため、「BOLD GYM」というコミュニティーを運営しています。たとえ先進的なシステムであっても、「想い」をもってよりよく使いこなす人材が重要と考えるためです。

ジムメンバーは社内外の社会人や学生を対象とし、職種もデザイナーやエンジニア、フォトグラファーなど、広範な人材で構成されています。ジムメンバーは、ジム内のデジタルツールを使用できるだけでなく、材料も通常材料に加え、海洋プラスチックやラボで発生する廃棄プラスチックまで幅広く使えます。

さらに有志でビジネスコンペや海外の家具見本市に挑戦したメンバーの中には、優秀賞を受賞するケースも出てきています。その代表例であるHONOKAは当社の名誉会員であり、ミラノサローネではグランドサテリテアワードを、GermanデザインアワードGoldやiFデザインGoldアワードも受賞した新進気鋭のデザイナー集団です。

HONOKA

イグサをアップサイクル

“廃棄される畳のい草と樹脂”を使った3Dプリント家具のミラノサローネ2023出展作品の製造・材料開発を支援(PR TIMES)

ExtraBoldは、材料選定や造形パラメーター最適化まで含めたノウハウで、お客様のアップサイクル実現をワンストップでサポートします。サステナブル材料メーカーや廃棄物処理に悩む方におかれても、用途・事業開発、材料検討、データ作成、造形条件最適化まで一気通貫サポートで、カスタマーサクセスの実現を目指します!

3Dプリントで、廃棄物を資源に変え未来を創造するモノづくり