ワークステーションパフォーマンステスト SOLIDWORKS 2014編

世界初!軽量コンパクトな14インチ Ultrabookワークステーションと従来製品を比較

日本HPが開発した世界初!軽量コンパクトな14インチ Ultrabookワークステーション「HP ZBook 14 Mobile Workstation」と従来製品の「HP EliteBook 8570w」のパフォーマンステストをSOLIDWORKS 2014を使用し検証しました。ナマの比較レポートをお届けします。

検証マシンと設定

HP ZBook 14とHP EliteBook 8570w(8GB、32GB)の動作環境は次になります。また、各マシンに設定を行いました。

 HP ZBook 14
(8GB)
HP EliteBook 8570w
(8GB)
HP EliteBook 8570w
(32GB)
CPUIntel Core i7-4600U
CPU 2.10GHz 2.70GHz
Intel Core i5-3320M
CPU 2.60GHz 2.60GHz
Intel Core i7-3720QM
CPU 2.60GHz 2.60GHz
消費電力約65W約120W約150W
OSWindows 7 Professional 64bitWindows 7 Professional SP1 64bit
ハードドライブHDD(SATA)+SSD(ディスクキャッシュ)
RAM8GB8GB32GB
最大仮想メモリ24576MB24576MB98304MB
グラフィックスエンジンAMD FirePro M4100
(DirectX 11.1 OpenGL 4.2)
NVDIA Quadro K1000MNVDIA Quadro K2000M
グラフィックスボード
ドライバーバージョン
13.251.1.08.17.12.97038.17.12.9703

ラピッド・ストレージ・テクノロジー設定

インテル・ラピッド・ストレージ・テクノロジーでSSDのディスクキャッシュ設定を行います。アプリケーションの起動やシステム全体のパフォーマンスが向上します。

SSDでディスクキャッシュ設定

仮想メモリ

  • グラフィックスカード:CAD推奨のドライバーを使用。
  • 仮想メモリ:仮想メモリの大きさを、コンピューター上のメモリの3倍の大きさにする。初期サイズと最大サイズは同じにする。

仮想メモリ設定

仮想メモリ設定

使用モデルデータと計測方法

HP Z Book14にはSOLIDWORKS Premium 2014 SP2をHP EliteBook 8570wにはSOLIDWORKS Premium 2012 SP4を使用しました。モデルデータや計測方法は次になります。

モデルデータ

構成部品の合計数1042
部品872
ユニークな部品55
サブアセンブリ170
ユニークなサブアセンブリ15

計測方法

  • 各計測作業前には必ずワークステーションをシャットダウンし、再起動する。
  • LANケーブルは接続しない。
  • ウイルスソフトや他のアプリケーションが起動されていないことを確認する。

一連作業の時間比較結果

  • 全体で8570w(32GB)、8570w(8GB)、ZBook14の順番で速い計測結果となったが、8570w(8GB)とZbook14の差は誤差程度となった。
  • ZBook14と8570w(32GB)を比較すると全体で約13%、「干渉チェック」で約20%、8570w(32GB)の方が速い結果となったが、その他の項目では同程度の結果となった。
  • ZBook14と8570w(8GB)を比較すると全体で「干渉チェック」で約10%、8570w(8GB)の方が速い結果となったが、「標準3面図+アイソメ図作成」で約56%、「断面図作成」で約60%、Zbook14の方が速く、その他の項目では同程度の結果となった。

一連作業の時間比較の結果グラフ

一連作業の時間比較の結果数値(単位:時間 mm:ss)
計測項目HP ZBook 14
(8GB)
HP EliteBook 8570w
(8GB)
HP EliteBook 8570w
(32GB)
ソフトウェア起動(1回目)00:1000:1300:13
ソフトウェア起動(2回目)00:0700:0700:07
アセンブリファイルを開く00:1400:1100:11
部品ファイルを選択00:0100:0100:01
部品ファイルを開く00:0300:0200:02
部品ファイルを編集00:0700:0900:08
フィーチャ再構築00:0900:1000:09
アセンブリファイル再構築00:0500:0400:03
アセンブリファイル保存00:0600:0600:06
干渉チェック03:1602:5502:37
アセンブリファイル保存00:0400:0200:02
標準3面図+アイソメ図作成00:0700:1600:12
平面図削除00:0200:0100:01
作図スケール変更00:0400:0500:05
断面図作成00:0500:1300:11
アセンブリファイル編集00:0300:0200:02
図面ファイル更新00:2500:2200:19
図面ファイル保存00:0800:0600:06
アセンブリファイル保存00:0200:0300:02
すべてのファイルを閉じる00:0200:0200:02
ソフトウェア終了00:0000:0100:01
合計05:2005:1104:40

メモリ使用量結果

メモリ使用量結果のグラフ、数値は次よりご確認ください。

メモリ使用量の結果グラフ

メモリ使用量の結果数値(単位:MB)
計測項目HP ZBook 14
(8GB)
HP EliteBook 8570w
(8GB)
HP EliteBook 8570w
(32GB)
ソフトウェア起動(1回目)168514091450
ソフトウェア起動(2回目)169614091443
アセンブリファイルを開く233018901907
部品ファイルを選択232318801887
部品ファイルを開く242019081906
部品ファイルを編集249919631970
フィーチャ再構築250319771928
アセンブリファイル再構築256820032002
アセンブリファイル保存261320062003
干渉チェック272020742069
アセンブリファイル保存273420762072
標準3面図+アイソメ図作成293422062213
平面図削除294622052213
作図スケール変更294822182222
断面図作成304222662283
アセンブリファイル編集305922652277
図面ファイル更新333622762295
図面ファイル保存334822842303
アセンブリファイル保存336522892300
すべてのファイルを閉じる315521992212
ソフトウェア終了000
最大値336522892303

大規模アセンブリ計測結果

大規模アセンブリ計測では、四つの動作(大規模アセンブリモードでファイルを開く、ライトウェイトでファイルを開く、ライトウェイトを解除してファイルを開く、大規模デザインレビューモードでファイルを開く)を各モードで検証しました。その結果は次となりました。

一般的な機械部品を持つアセンブリにおいて、ZBook14が他のマシンよりも速い計測結果となった。

  • 大規模アセンブリモードで約44%速い。
  • ライトウェイトモードで約26%速い。
  • 大規模デザインレビューモードで約44%速い。
  • ライトウェイト解除モードで約28%速い。

曲面を持つ部品が多数あるアセンブリにおいて、ZBook14が他のマシンよりも速い計測結果となった。

  • 大規模アセンブリモードで約17%速い。
  • ライトウェイトモードで約17%速い。
  • 大規模デザインレビューモードで約67%速い。
  • ライトウェイト解除モードで約4%~18%速い。

部品点数の多いアセンブリファイルほど速くなる傾向にあると予想される。

  • 一般的な機械部品を持つアセンブリ1 結果グラフ

    一般的な機械部品を持つアセンブリ1 結果グラフ

  • 一般的な機械部品を持つアセンブリ2 結果グラフ

    一般的な機械部品を持つアセンブリ2 結果グラフ

  • 曲面を持つ部品が多数あるアセンブリ 結果グラフ

    曲面を持つ部品が多数あるアセンブリ 結果グラフ