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30年目を迎えるSOLIDWORKSの年次イベント 2日目
3DEXPERIENCE World 2025の2日目は、SOLIDWORKSとxDesignにおけるAI関連機能の強化、および業務効率を向上させる新機能の発表が中心だった。AIを活用した自動化機能の強化により、設計者の負担を軽減し、より創造的な作業に集中できる環境の実現が目指されている。
2日目の基調講演では、冒頭からSOLIDWORKS CEO マニッシュ・クマー氏が登場。この日は、1日目にも紹介されたAURA(オーラ)をはじめ、AI関連の機能に関する機能やSOLIDWORKSの新機能など、さまざまな新情報が発表された。
昨年行われたイベントで予告された、コマンド予測の機能となる「コマンド・プレディレクター」機能が実現したと発表。ユーザーの作業を基に学習するAIベースの機能になり、ユーザーが次に使用するであろうコマンドを予測して表示することで、よりスムーズな操作を可能にする。
xDesign、SOLIDWORKSの両方で提供されるコマンド予測機能
作業効率を向上させる機能として、3Dモデルからの自動図面作成が搭載されると発表。SOLIDWORKS上でモデルを指定、コマンドを実行するだけで図面が自動生成される様子が映像で紹介された。今後もAI学習を継続し、機能と精度の向上を目指していくと語った。
自身で図面作成を行う工数を削減することで、イノベーションに集中できる
アセンブリ作成に関連した機能では、構成部品挿入と同時に合致定義されるスマートインサートコンポーネントを発表。部品挿入時にボルトやファスナーなどのハードウェアを認識し、一致や同心円といったスマート合致が自動で適用される。
合致参照の設定や手動での合致定義を省略できるため、アセンブリ時間を大幅に短縮できる
SOLIDWORKSにてメッシュボディーを編集可能なパラメトリックモデルに変換できる機能を開発中であることに触れた。スキャンされたデータやインポートされたメッシュモデルからネイティブなパラメトリックモデリング環境へ移行することで、より簡単に編集できるとしている。
従来環境以上にメッシュモデルの柔軟な編集に対応
SOLIDWORKSのほか、xDesignと先日紹介されたAURAや生成AIに関する機能が発表された。
xDesignにて画像イメージからエンティティとなる要素を識別し、モデリング用のスケッチを自動生成する機能を紹介。寸法だけでなく、機構を再現できるよう拘束も自動定義されるため、簡易的なイメージから機構検討へとより簡単に移行できるとしている。
生成AI機能により画像イメージから寸法、拘束を含んだスケッチを自動生成
1日目のセッションで発表されていたAURAに関連する機能として、「Generative Mechanical Assembly」が映像でより詳しく紹介された。ユーザーの作業をサポートするバーチャルコンパニオンにより、対話形式で幾つかの条件を指示するだけで並べられた構成部品を組み立て、瞬時にアセンブリを自動構築できるとしている。
手動での合致操作など行うことなく、アセンブリを瞬時に構築可能
既存製品を参考にした3Dモデルが必要な場合を例に挙げ、AURAにより写真などの画像情報を分析してバーチャルツインとなる3Dパーツを自動生成できる機能が紹介された。既存モデルへの組み込みや、AIベースのバーチャルテストにより強度などのシミュレーションを実施できるとしている。
検討用のモデルから要件を満たしているかの検証まで、AIベースで実施
繰り返し作成されるスケッチにおけるAI機能を用いた支援機能として、寸法を自動生成する機能が紹介された。ジェネレーティブAIを活用して全ての線や円弧に対して寸法や拘束を定義できるので、よりイノベーションに集中できるとしている。
AI機能により寸法、幾何公差を定義し、スケッチ作成の負担を軽減
3DモデルからCNC加工を行うためのツールパスを作成する際に、AURAと対話形式でパラメーターや条件を指示しながら最適化を行うことで、ツールパスを自動生成される様子が紹介された。
AIにより熟練技術者のようなツールパスを自動生成
AURAに対話形式で依頼するだけで、現在表示している3Dモデルからプロモーション用のレンダリング画像を自動生成される様子が映像で紹介された。材料や背景、照明などのレンダリング設定を自身で行うことなく、フォトリアリスティックなイメージが自動生成できるとした。
自身でツールを切り替えることなく、3Dモデルからレンダリングイメージを取得できる
次世代を担う人員を育てる教育者を支援するツールとして、「Teaching Experience Management」が発表された。グローバル市場にて今年の夏ごろの発売を予定しており、サブスクリプションを利用する全ての教育者が利用できるとしている。テンプレートを使用して簡単なトレーニングコースを作成できる他、生徒を授業に招待、課題の公開などに対応。シームレスな共同作業環境により、生徒の学習意欲を刺激すると説明した。
プラットフォームの3D CAD機能をはじめ、各ツールのトレーニングコースを用いて教育を実施できるサービス
ダッソーシステム:ENOVIAロールポートフォリオのシニアディレクター:ケニー・ハルバー氏から、ビジネスプロセスを管理できるツールとして「Business Process Management」が紹介された。
企業内の全ての活動を管理するツールビジネスプロセスを管理するツールであるとし、製品開発から市場投入までに生じる関連する活動、特定の結果を得るプロセスを構造化して、ビジネスプロセスを設計できる機能を説明。ビジネスプロセスから生じたタスクはSOLIDWORKSにも統合され、画面上で確認できるとしている。
PDMツールのワークフローエディターのようにプロセスを構造化してビジネスプロセスを設計
デザインを即座に変更して仮想的に製品をテストできるアプリとして「xReveal」が発表された。xDesignに組み込まれる仮想プロトタイピングラボにより、仮想的に重要業績評価指標(KPI)や評価するテストケースを定義して、クラウドソルバを用いて即座に計算、求めるパフォーマンスの有無を複数のテスト結果から視覚的に評価できるとしている。
容易に変更、検証を繰り返すことができるため、設計サイクルを加速させる
ダッソー・システムズのトッド・トラウト氏とマイク・サンデ氏からはSOLIDWORKS最新リリースで搭載、または近々搭載される予定の新機能が紹介された。
ワークスペース設定の「Simplified interface(簡素化)」設定が追加。CommandManagerのタブ表示やツリー上のアイコン表示、ヘッズアップビューツールバーなどの表示が全て簡素化され、シンプルな画面表示での作業が可能になる。
表示するコマンドや情報を制限し、初心者でも扱いやすい画面表示
板金モデルのエッジフランジ作成でスケッチ点を参照してフランジ距離を設定できるよう改善。板金部品の要件を定義する際によりスケッチを基にした分かりやすい定義が可能になる。
スケッチ点を指定してフランジ位置を定義
SOLIDWORKS図面において、複数のコンフィギュレーションを持つモデルのコンフィギュレーションにテーブルを生成するファミリーテーブルをサポート。
複数のバリエーションを持つモデルのコンフィギュレーション構成をテーブル化
Shiftキーを押しながら矩形ツールで作図することで、等方長方形(正方形)を作図するモードにして作図できるよう強化。より少ないクリック数で意図する形状を作図できる(近々搭載予定)。
マウス+キーボード操作で直接正方形を作図可能
「3DEXPERIENCE WORLD 2025」3日目レポート
3DEXPERIENCE World 2025 3日目は、SOLIDWORKSのコミュニティー強化、VR技術などの最新技術を取り入れることで、より効率的で安全な製品開発、製造をサポートする方向性が示された。
「3DEXPERIENCE WORLD 2025」2日目レポート
3DEXPERIENCE World 2025の2日目は、SOLIDWORKSとxDesignにおけるAI関連機能の強化、および業務効率を向上させる新機能の発表が中心だった。
「3DEXPERIENCE WORLD 2025」1日目レポート
2025年2月、アメリカ ヒューストンで「3DEXPERIENCE WORLD 2025」開催。3D CAD「SOLIDWORKS」とクラウドプラットフォーム「3DEXPERIENCE Works」の年次イベントで発表された基調講演の新情報レポートをお届け。
大塚商会では、お客様とエンジニアのマシンをつなぎ、CADの操作をご覧いただく無料オンラインデモを実施しています。
実施日
2025年 4月9日(水)
(4月4日申込締切)
2025年 4月16日(水)
(4月11日申込締切)
2025年 4月23日(水)
(4月18日申込締切)
2025年 4月30日(水)
(4月25日申込締切)
2025年 5月7日(水)
(5月2日申込締切)
2025年 5月14日(水)
(5月9日申込締切)
2025年 5月21日(水)
(5月16日申込締切)
2025年 5月28日(水)
(5月23日申込締切)