2021年1月、大手通信事業者の元社員が競合企業へ営業秘密を持ち出した事件が報道されました。営業秘密など競争力の源泉となる知的財産が転職先への「手土産」とされることや金銭を目的として競合企業へ売買されるなど、関係者による情報漏えいは後を絶ちません。
プロジェクトや組織の内部事情を知る関係者によって意図的に持ち出された知的財産は、確実に競合他社へ渡ります。こういった不正行為は、企業へ甚大な影響を与えるだけでなく、防止も非常に困難な情報漏えいの脅威となります。
悪意がない場合でも、関係者の過失によって企業の知的財産が漏えいするケースもあります。知的財産がコピーされたノートPCやUSBメモリーの紛失や盗難などが代表的な要因ですが、昨今ではSaaSやクラウドストレージ上の設定ミスによって個人情報などが外部から参照可能となる事故も多発しています。