構想段階では製品の仕様を満たすためにしっかりと検討しますが、それを受ける詳細設計では「どれだけ効率を上げながら仕様を仕上げていくか」が勝負です。具体的には早期段階で社内外と連携し、製品の検証や結果を設計に反映させる必要があります。ただし、設計効率を上げるためには次のような問題をクリアする必要があります。
- ノウハウを活かした流用設計は難しい。
- シミュレーションが複雑で難しい。
- 他CADのデータ修正が困難である。
分かっているけれど・・・設計の現実と問題点が立ちはだかる
構想段階では製品の仕様を満たすためにしっかりと検討しますが、それを受ける詳細設計では「どれだけ効率を上げながら仕様を仕上げていくか」が勝負です。具体的には早期段階で社内外と連携し、製品の検証や結果を設計に反映させる必要があります。ただし、設計効率を上げるためには次のような問題をクリアする必要があります。
今まで培ってきたノウハウを適用すると、効率的な設計を行えます。
とはいえ、そう簡単にはいきません。まず、ほかの仕様とうまく合わせられるかの検証が必要になります。設計変更が行われ形状が変わると、仕様に合うまで繰り返し作業をする必要があるかもしれません。このように仕様にピッタリと合う設計は難しく、特に相反する場合(強度と剛性など)は至難の業です。
PTC Creoはノウハウを直接モデルに埋め込みながら、仕様を守った設計ができます。寸法の数値によって形状を修正するのではなく、仕様(重心の位置やクリアランスなど)によって自動で形状を作成することもできます。
これにより、すぐに仕様と合致するかの確認ができ、設計変更があった場合も仕様を自動で満たそうと形状変更したり、ずれをワーニングとしてユーザに知らせることもできます。
効率的な設計にシミュレーションは必要・・・と分かっていても複雑・難しいと感じていませんか?シミュレーションには有限要素法の知識だけではなく、解析ソフトの知識も必要になります。特にメッシュ切りの作業はすべて細かく切ってしまうと時間がかかりすぎてしまい設計者向きではなくなってしまいます。
必要な部分だけ細かくする場合、応力集中部をミスする可能性もあります。また、人によりメッシュ品質が違うと比較評価が難しくなります。
PTCのCreo Simulateは過度にメッシュの品質を意識する必要はなく正確な解を出せる方式を採用しています。一般的なh法と呼ばれる解析では、1次または2次関数を使いメッシュの細かさによって精度を高めます。Simulateの採用するp法ではメッシュはそのままに関数の次数を最大9次まで高められ、だれが行っても容易に比較検証を行えます。
Creo SimulateはCreo Parametricと画面や操作方法が変わりません。また、カスタマイズ可能な解析のウイザードがあり、普段は解析を行わない設計者でも簡単に利用できる環境をご用意しています。
詳細設計では他部署や他社とデータのやり取りがさらに増えてきます。中間ファイル(IGES、STEPなど)データを利用しようとした場合、どうしても修正が必要になります。しかも、寸法やフィーチャなどがないため、簡単に修正できず最初から作り直すことも。
この際に役立つのがダイレクトモデリングです。この機能により、寸法やフィーチャに関係なくモデルの変更やフィーチャ化、パラメータ化を簡単に行えます。そのため、パラメータをファミリーテーブルに利用するなど、中間ファイルであっても設計に利用できます。例えば、受け取ったモデルに対して修正依頼をかけるにしても、今までのように文書やイラストではなく直接モデルを変更して送付することで変更指示が正しく伝わります。
また、Creo Parametricでは数多くのフォーマットに対応しています。各種中間ファイルのほか、Parasolid形式、ACIS形式、他社ミッドレンジCADフォーマットにも対応しています。このようにCreo Parametricでは他CADのデータを容易に設計利用できます。
アメリカにあるCollege Park Industriesでは革新的な義足を作っています。中にはロッククライミングを行うことができるほど、運動性能の高い製品も取りそろえています。この会社ではPTC Creoを使用して、足取りと歩行に関する解析を厳密に行っています。
Creo ParametricとCreo Simulateを利用した結果、強度が40%向上したにも関わらず10%の軽量化にも成功しています。このように相反する設計仕様を満たすことができるのもCreoの特徴です。