オートデスクの土木インフラ向けソリューションと今後のビジョン その2

Autodesk Universityの概要と今後のビジョン

オートデスクが毎年開催している「Autodesk University(AU)」というイベントがあります。これは世界中のユーザーの交流や情報共有の場であると同時に、オートデスクのビジョンを世界に発信する機会でもあります。

AU 2022でオートデスクが発表した、短期的なトピックを幾つかご紹介します。

Autodesk University 2022

植田 祐司

オートデスク株式会社 技術営業本部

Autodesk University 2022 トピック

オートデスクはEpic Gamesとの戦略的コラボレーションを発表し、これによりRevitユーザーはビジュアライゼーションツールTwinmotionに無料でアクセスできるようになります(次回リリースの一環)。

また、Revitで作成したファミリ(3Dパーツ)をInfraWorksのパラメトリックパーツとして利用することが可能になり(InfraWorks 2023.1から)、より設計成果に近いモデルをInfraWorksで作成できるようになりました。このような新機能の追加や機能向上は、これからも継続して開発されていきます。

RevitファミリをInfraWorksのパラメトリックパーツとして利用可能に

BIM Designにてパーツ・ウェビナー公開中

AU 2022のセッションの共通トピックとして「DX」が挙げられており、インフラ分野の発表でもDXやデータ活用に関する内容のセッションが増えている印象です。日本のBIM/CIMでは3次元モデルの作成に焦点が当たりがちですが、業務プロセスの変革にはデータ活用が重要であることが、AU 2022のセッションからも分かります。AUのセッションはオンラインでいつでも確認することができますので、ぜひご覧ください。

オートデスクからも中長期的なトピックとして、建設業界向けのクラウドサービス「Forma」が発表され、今後は「ファイル単位ではなく、データ単位でのシームレスなデータ活用」を実現する開発のビジョンが紹介されました。

機能やサービスとして実際に提供されるのは少し先になりますが、AU 2022では「Better tools for today, Different tools for tomorrow」という言葉を使って、未来のために全く新しいソリューションを提供していく方向性を紹介しています。

【動画】業界別クラウドの紹介

AU 2022で発表されたビジョンは、オートデスクが「ユーザーのDXの成功を支援する」ことを目的に、ソリューションを開発・提供していくことを示しています。ぜひ、オートデスクのソリューションを活用し、今できるところから業務プロセスの変革に取り組んでいきましょう。

植田 祐司

オートデスク株式会社 技術営業本部

土木工学修士課程を修了。建設コンサルタントにて電力設備の土木構造・地盤の設計・解析業務に従事。その後、建築・土木構造物の3DFEM解析の業務を経験。オートデスクでは、土木分野を中心に、Architecture, Engineering & Construction CollectionによるBIM/CIMソリューションの提案を行っている。