点群データから平面図作成までを一つのアプリで完結

ボールド点群テクノロジーを搭載した全く新しいCADシステム「ANIST(アニスト)」とは?

従来の点群データから平面図を作成する方法では、地形や地物・構造物が確認しにくいという課題がありました。その課題を解決するのが、「ボールド点群テクノロジー」を搭載した全く新しいCADシステム「ANIST(アニスト)」です。

ボールド点群テクノロジーは、点の隙間を埋めることで視認性を向上させ、「見えなかったところが見える」ようにします。これにより、地形や地物・構造物をより明瞭に確認でき、また「描けなかったところが描ける」ようになります。

平面上でも点群ビュー上でも、図形を確認しながら作図や編集ができますので、平面図作成の品質を大幅に向上させ、均一な品質の成果を作成することが可能です。ボールド点群テクノロジー搭載のANISTで、これまで以上に効率的かつ高品質な平面図作成を実現します。

石原 将一

アイサンテクノロジー株式会社 CX推進部 販売促進課

ボールド点群テクノロジー

レーザー計測機器が取得する点群を基に測量成果を作成する場合の課題の一つに、取得したい地物の角やエッジに点群が存在しないことがあげられます。点群より境界ラインのトレースを行う際、エッジ上にない点を取得せざるを得ない状況となります。

ボールド点群テクノロジーはこの課題を解決するために、点を円形の面として扱い、面上の点を取得できるようにすることでエッジ上の点を取得することを実現します。また、密度の低い点群でも、点群を疑似球体として表現しながらリアルタイムに可変することで、従来見づらいエッジのトレース箇所の視認性を最大に生かす機能となっています。

均一な図面品質になるCADコマンドを搭載

裏面投影

平面図作成のための多彩な点群表現を実現しています。従来方式であれば、レーザー計測器より取得した点群データを点群編集用のソフトウェアにてフィルタリング処理を行い、トレースポイントとなる地表面を抽出しますが、この作業には膨大な時間を要します。

ANISTはこの課題を解決するために、あえてフィルタリング機能を使わずに作図が行える機能を搭載しました。点群の表示方法を180°切り替える「裏面投影」を採用し、地表面のみを表示することを可能にしています。

豊富な地形図式、路面標示

ANISTは、横断歩道や路面マークなどの規格数値を考慮したうえで、連続的に配置することを可能としました。路面マークの複雑な形状を点群からトレースする必要がなく、路面の点群を2値化して白と黒を明確に表現することで路面マークを表示し、ANISTにあらかじめ搭載されている各種路面マークをワンクリックで配置できます。

また、規定図式も配置できますので、点群の取得状況や技術者の技量に依存せずに図面を作成することができます。

自動トレース

ANISTはさらに自動結線も強化しています。道路縁認識、白線認識、白線中心認識など、高低差のある道路縁、白線なども自動で追跡が可能です。

また、MMSなどで計測した道路延長が長い場合の外周線の抽出などにも大変役立つ機能です。

まとめ

ANISTは、新しい「ひらめき」から生まれ、点群から平面図を作成する作業の流れや、手段を変える革新的なシステムです。ANISTは特許出願技術であるボールド点群テクノロジーにより、ワンシステムで点群処理から2Dの成果作図までを実現した新たなプラットフォームとして活躍できる製品です。

石原 将一

アイサンテクノロジー株式会社 CX推進部 販売促進課

アイサンテクノロジー株式会社は、オンラインでの製品説明を主としており、各種セミナーやサイト運営を行っています。