今回の検証ではクラウド環境はAVDの環境を使用し、以下三つの状態で計算時間の比較を行いました。クラウド環境はコア
- オンプレミス
- クラウド環境で1ユーザー
- クラウド環境で4ユーザー(同じ計算を同時に実行)
クラウド環境において複数解析を実行した場合、CAE計算時間はどうなるのか?
CAEの計算時間には端末の性能が大きく影響します。解析を実施するユーザーが多くなると端末にかかる費用も増加してしまいます。
クラウド環境を利用することで、端末への費用を抑え、働く場所に制限されずにどこからでも接続が可能になります。では、クラウド環境で複数人が同時に解析を実施した場合、計算時間はどうなるのでしょうか?
今回はAzure Virtual Desktop(以下AVD)を利用して構造・熱流体・樹脂流動解析を行った実際の処理速度レポートをお届けします。
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Azure Virtual Desktop はクラウドで実行されるデスクトップおよびアプリの仮想化サービスです。
1台のクラウドPCを複数の利用者が共有して利用できます。集約できる利用者数が多くなるほどコストパフォーマンスが向上します。また、VPNを構築すれば、既存の社内システムに接続して運用することができます。
Microsoft 365 Business Premium / E3 / E5をご利用のお客様なら、非常にお得に使えるMicrosoft純正の仮想デスクトップです。Microsoft Azureのみで動作し、ハードウェア、ソフトウェア、VDAライセンス全て不要です。
クラウドサービスの利点を最大限活用し、ご利用人数が一人からでも利用可能なこれまでの仮想デスクトップの常識を打ち破った新しいVDIです。
今回の検証ではクラウド環境はAVDの環境を使用し、以下三つの状態で計算時間の比較を行いました。クラウド環境はコア
オンプレミス | クラウド12コア | クラウド48コア | |
---|---|---|---|
Lenovo Thinkstaion P910 | NV v3シリーズ NV12s_v3 | NV v3シリーズ NV48s_v3 | |
CPU1 | Intel Xeon E5-2643 V4 | Intel Xeon E5-2690 v3 2.60GHz | Intel Xeon E5-2690 v3 2.60GHz |
CPU2 | Intel Xeon E5-2643 V4 | - | Intel Xeon E5-2690 v3 2.60GHz |
CPU3 | - | - | Intel Xeon E5-2690 v3 2.60GHz |
CPU4 | - | - | Intel Xeon E5-2690 v3 2.60GHz |
合計コア数 | 12 | 12 | 48 |
メモリー | 64GB | 112GB | 448GB |
OS | Windows 10 64bit | Windows 10 64bit | Windows 10 64bit |
構造解析ソフト「SOLIDWORKS Simulation」を使用し、接触を伴う線形静解析による計算時間の比較。
解析種別 | 線形静解析/接触 |
---|---|
要素数 | 51,260 |
節点数 | 27,120 |
自由度 | 157,044 |
構造解析と比べて計算リソースを必要とする熱流体解析ソフト「SOLIDWORKS Flow Simulation」を使用し、個体の熱伝導を計算しない非定常状態の流体解析の計算にかかる時間を比較。
解析種別 | 流体解析/非定常 |
---|---|
全セル数 | 556,422 |
流体セル数 | 556,422 |
個体セル数 | 0 |
物理時間 | 2.0秒 |
樹脂流動解析ソフト「SOLIDWORKS Plastics Standard」を使用し、充填解析にかかる計算時間の比較。
解析種別 | 樹脂流動解析/充鎮 |
---|---|
要素数 | 48,931 |
節点数 | 12,307 |
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Azure Virtual Desktop(旧WVD)における 解析ソフトの処理速度検証
主な内容