リノベーション事業で急成長する企業が提案する、3分の1の魅力と新たな取り組み

リノべる株式会社

業種
住宅・建築
事業内容
マンション・戸建てのリノベーション、一棟リノベーション・店舗・オフィス・商業施設の設計施工およびコンサルティング
従業員数
140名(2016年6月現在)
サイト
https://www.renoveru.jp/

導入事例の概要

中古マンションのリノベーションを事業の主軸とするリノべる株式会社(以下、リノべる)は、中古物件探しから資金調達、設計・施工までをワンストップで提供する顧客本位のサービスを提供している。業務拡大に向けた展開の中で設計部門のCAD環境の見直しに乗り出し、ライセンスを有効活用できる環境に整備。また、営業社員には最新のタブレットPCを支給し、外出先での業務効率を高めた。さらに、リノベーション工事の課題を減らして工務店様の利益を最大化させるリノベーション施工管理サービス「nekonote(ネコノテ)」も開発・提供し、業界全体へ向けた事業推進も試みている。

導入の狙い

  • 設計部門のCAD環境を見直し、効果的に活用したい。
  • ソフトのライセンス管理の負担を減らしたい。
  • 営業社員の外出先での業務効率を高めたい。

導入システム

  • Vectorworks Fundamentals サイトプロテクションネットワーク版
  • パソコン・周辺機器 Surface Pro 4
  • たよれーる らくらくWi-Fi

導入効果

  • ネットワークライセンス版のCADソフト導入により、有効活用を図りつつコストも低減できた。
  • ライセンス管理のための業務負担が軽減した。
  • 最新のタブレットPCが営業活動の効率とモチベーションを向上させた。

中古マンションのリノベーションで日本の暮らしを豊かにする

東京都渋谷区に本社を置くリノべるは、中古マンションのリノベーションサービスを事業の柱に据え、店舗やオフィスなどの設計施工も行う企業だ。請負型リノベーション専業企業としては国内最大級の規模を誇り、ショールームは全国19カ所に開設されている。

「欧米諸国では、購入した中古住宅をリノベーションして住まうスタイルが定着していますが、新築の購入が主流の日本では、高額なローンのために暮らしを楽しむゆとりを持ちにくい状況にあります。そこで当社は、加盟店の不動産会社から物件情報の提供を受け、購入するお客様にリノベーションを提案する仕組みを導入。中古マンションとリノベーションサービスの両方を提供できるプラットフォームを構築しています」と語るのは、総務部の松下文俊氏。

新築購入の3分の2の価格で自分好みの住まいを手に入れて、差額の3分の1を貯蓄・投資や生活を楽しむことに活用すれば、暮らしが豊かになる。同社が掲げる「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」というキャッチフレーズにはそんな価値観が集約されており、多くの顧客がこれに共感。2010年の設立以来、業績は右肩上がりで伸び続けている。

同社のビジネスモデルの大きな特長は、住宅リノベーションにおける物件探し、資金調達、設計・施工を一元的にコーディネートし、不動産物件を購入する顧客にワンストップのサービスを提供するところにある。「従来では、物件探しは不動産会社、住宅ローンは金融機関、設計・施工はリフォーム会社に相談しなければならず、手続きが非常に煩雑でした。その悩みを一気に解消するのが、当社のサービスです」と話すのは、新規事業部 マネージャーの上野純平氏。

同社の大きな目標は、中古住宅のリノベーションをこれからの日本人のスタンダードな暮らし方として定着させることだ。新築至上主義はまだまだ根強いものの、同社の提案によって理想の暮らし方を実現した顧客が全国各地に広がりつつあることを受け、最近はFC展開も積極的に推進するようになった。「これまでの日本はスクラップアンドビルドが主流だったため、首都圏では新しい建物を建てる余地がなくなった一方、地方都市では空き家問題が深刻になっています。当社の取り組みによって不動産業界に変革を起こせれば、こうした問題の解決にも貢献できると思います」と両氏は同社独自の理念を語る。

総務部
松下文俊氏

「多様なIT関連機器やシステムの導入に際して、ワンストップサービスを提供してもらえるのが大塚商会さんの魅力です。心強いビジネスパートナーとして、今後も親身なサポートに期待しています」

新規事業部 マネージャー
上野純平氏

「住環境改善を目指し施工現場で、よりものづくりに集中できるよう施工する側の味方になるツールとして、nekonoteを提供開始しました。元請け・下請けともに味方になるツールなので、同業他社へも広めて業界全体を盛り上げていきたいですね」

住環境改善を目指し、施工現場に必要な管理ツールを業界全体へ広く提供

同社は施工現場での円滑なコミュニケーションをサポートするため、工務店向けの現場管理システムも開発している。建築・リフォーム現場で利用されている管理ツール「アンドパッド(株式会社オクト提供)」をアレンジし、リノベーション工事に特化させたnekonoteだ。

リノベーションはリフォームの施工現場と比べて工事の種類が多く、工期も長いため、関係者間の段取り調整に多大な時間が費やされる。連絡は電話、メール、FAXなど複数の手段が混在することから、工事の予定や進捗状況を全関係者が共有できる体制が整備されていなかった。「現場監督や設計者や各工程の職人が一元管理された情報にアクセスでき、なおかつ相互にコミュニケーションもできる仕組みとして作成したのがnekonoteです。施工現場の詳細なデータや進捗状況が写真と共にアップされ、チャットのような感覚でメッセージのやりとりもできるので、関係者同士の段取りが格段にスムーズになります」(松下氏)。社内で試用しながら改善し、2016年3月にスマホアプリ版をリリース。同年4月には同業他社を含めた外部企業へも提供開始され、ますます進化を遂げている。

図面や写真をかんたんに整理できる、直感的なリノベーション施工管理サービスnekonote

工務店の現場監督は、多くの時間を移動と打ち合わせに費やし、余ったわずかな時間で施工現場をチェックしている。しかし、この仕組みによって進捗状況を容易に把握できるようになり、現場に新しい職人が加わるたびに「今日は騒音を出さないように」といった現場特有の諸注意事項などを説明する手間も省けるようになった。また、工事内容に不備が生じた際、元請けの指示に問題があったのか、下請けが指示を正しく遂行しなかったのかがメッセージの記録から判別可能となり、責任の所在をめぐって水かけ論となることを防止。さらには、現場の管理・進捗状況を写真と共に示すことで、会社全体で各現場の状況も把握しやすくなるというメリットもある。

「現場の課題を減らして工事品質がアップすることは業界全体のために資するので、私どもは同業他社にもこのシステムが普及することを望んでいます」と上野氏。リノベーションによる中古マンションの活用で日本の不動産業界に変革をもたらそうとしている同社は、引き続き、nekonoteに自社独自のノウハウを盛り込み、ものづくりに施工現場が集中できるための環境づくりを推進しようとしている。

リノベーション施工に優秀なネコノテを! nekonote

業務拡張に伴いCADライセンスと最新タブレットPCを導入

住宅リノベーションの2次元デザインや店舗設計の3次元デザインなどを手がける同社の設計部門では、VectorworksがメインのCADソフトとなっている。かつては別のCAD製品を使う社員もいたが、Windows・Macの両方に対応し、中途採用者の多くがVectorworksの利用経験者が多かったことから、社内でもユーザーが増え、事実上の社内の標準ソフトと呼べるような状況になった。

だが、業務拡張に伴い設計担当者の増員が進むにつれ、スタンドアロン版ソフトの導入費用が増大し、コスト低減が課題としてクローズアップされるようになった。「低価格のソフトへの切り替えも検討しているところに大塚商会さんが提案してくれたのが、ライセンスをスタッフ間でシェアできるVectorworks 2015 サイトプロテクションネットワーク版でした。設計担当といっても1日中図面を引いているわけではありませんから、この仕組みを使えばソフト資産が有効活用できます」(松下氏)。

そこで同社は、利用環境の整備として31本のライセンスを導入。約50名の担当者が効率良くソフトを共有できる体制を整えた。膨大な数のライセンスを管理する松下氏の業務負担軽減にもつながったという。

2Dでも3Dでも用途に合わせ活用できるVectorworksをサイトプロテクションネットワーク版としたことで、業務効率を落とさずに、効率的なライセンス運用を実現

時期をほぼ同じくして、営業社員を中心に外出先での業務効率化に向け、タブレット端末Surface Pro 4が73台導入された。「特に広範なエリアの移動が多い営業担当者には、軽量でコンパクトなモバイル端末が必須です。数ある製品からSurfaceを選んだのは、コストパフォーマンスと操作性に優れていることに加え、ドキュメントに素早く手書き入力できるタッチペンが利用できる点が魅力だったからです」性能がすぐに陳腐化せずに「3年はしっかり使えること」も機種選定の基準だったという。

さらには、デザインが洗練されていることも選定の決め手の一つになった。おしゃれで遊び心のある住まいを提供する会社の社員として、使用するツールがスタイリッシュであることは重要だと松下氏。どの社員もSurfaceの支給を大歓迎し、モチベーションを上げる効果も得られたという。「Surface導入後は、お客様にリノベーション後の内装イメージを喚起していただくため、多数の施工事例をその場で提示できるようになりました。住宅設備のカタログデータなどもPDFにして携行可能です。紙ベースでは出先で大量の資料をスピーディーにお見せすることはできませんから、こうしたことができるのはまさにタブレット型タッチデバイスの強みだと思います」(松下氏)。

今後はペンデバイスの特長を生かし、打ち合わせ内容なども直接PDFに手書きで記録できる仕組みを用意したいという。営業担当者から設計担当者への伝達事項をペーパーレスにすることが狙いだ。

豊富なプレゼン用資料や写真を顧客にスピーディーに示すことで、効果的な営業活動を展開できる

ネットワークをはじめとする情報セキュリティ体制の強化が急務

上野氏が統括する新規事業部では、「家族の暮らしを豊かにする」のテーマのもと、IoT(Internet of Things)を利用した住宅設備の普及を進めようとしている。「スマートフォンで照度や光の雰囲気を制御できる照明器具をはじめとするIoTデバイスが多数登場していますが、その存在はまだ広く知られていません。私どもは家族の暮らしをより豊かにしていただくため、リノベーション時に住まいをIT化されることを積極的に提案していきます。これは、当社のビジネス戦略の大きな柱の一つとなるはずです」。

一方、松下氏は、業容の拡大に応じて万全の情報セキュリティ体制を整備することが急務だという。同社は全国展開をこれまで以上のペースで進めようとしており、本部と各ショールームを結ぶネットワークをより安全なものにする必要があり、セキュリティレベルの向上は喫緊の課題としてクローズアップされている。「そこで、比較的低コストながら安心して使える大塚商会さんのVPNサービスの利用を決め、現在導入に向けて準備中です。また、クライアントPCやソフト資産を一元管理しながら情報漏えい対策を施せるSKYSEA Client Viewも発注したところです」。

全区各地へのショールームの増加やFC事業の推進を見据え、IT統制に向けた情報セキュリティ体制の強化にも着手した

株式上場を視野に入れている同社では、将来的にはシンクライアントに近づける環境構築など、IT全般統制に対応する意向だ。「Surfaceの導入に伴い、Wi-Fi環境の管理を大塚商会さんが代行してくれるたよれーる らくらくWi-Fiも利用するようになりましたが、一つの窓口で多様なIT関連サービスを提供してもらえるのは本当に便利です。このことは、住宅リノベーションのワンストップサービスを提供する当社の姿勢とも合致します」両氏はそう語り、「これからも心強いパートナーとして、当社のIT環境の整備をしっかりとサポートしてほしいですね」と大塚商会への期待を語った。

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