マルチCAD環境を自由にするPTC Creo Unite Technology

現在の設計現場では、多くの種類のCADデータがあり、IGES、STEPなどの中間データを扱っているかと思います。PTCが2013年に行った調査によると、一つの企業が使用するCADは平均2.7種類になります。このような「マルチCAD環境」はさまざまな弊害をもたらします。

マルチCAD環境はどのような弊害が起こるのか?

マルチCAD環境で困ること、一つはインポート作業です。PTCが2013年に行った調査では、49パーセント(%)の方が「大変な作業である」と答えています。

また、59%の企業は「インポートしたモデルを修正する作業が困難である」とも答えています。他社のCADファイルがあると、まずは「変換」という通常とは違うプロセスを通すことになり、本来の仕事ではない追加の作業が発生します。インポートデータが崩れていた時はさらに時間がかかります。

設計現場の声に応えるPTC Creo Unite Technology

そんな設計現場の声に応えようとしたのがCreoの基本機能「Unite Technology」です。Unite TechnologyはCADフォーマットを問わず、データの活用や統一ができるため、データ変換にかかるコストを削減します。複数のCADフォーマットがあっても、単一CADフォーマットで作業しているような作業性、更新性を保持します。

インポートに対応するCADフォーマット

Unite Technologyを使用すると、次のような主要CADデータをそのままCreoにインポートできます。また、中間ファイルのフォーマットにも対応しています。

  • Autodesk Inventor
  • CAITA
  • NX
  • SolidEdge
  • SOLIDWORKS
  • 中間ファイル(STEP、IGES、DXFなど)

エクスポートに対応するCADフォーマット

特別な設定の必要もなく、次のようなフォーマットでエクスポートできます。インポートからエクスポートまで、Creoのソリューションで対応できます。

  • CAITA
  • NX
  • SOLIDWORKS

注目機能!他社のCADデータでも簡単に開ける「オープン・テクノロジー」

新しく追加されたオープン・テクノロジーでは、他社のCADデータでも直接Creoで開くことができます。今まで行っていた次のような作業を省くことができます。

  • 他社CADにデータを取り込むために行っていた複雑なインポート作業。
  • 一つの部品を変更する場合に発生していたアセンブリの変換作業。

オープン・テクノロジーを使えば、その部品だけを自動でCreoデータへ変換できます。これにより、変換量を大幅に減らすことができ、時間、リソース、コストを削減できます。

注目機能!更新されたデータとの同期に役立つ「自動更新」

社外の協力会社やお客様から他社のCADデータを受け取ることがあるかと思います。提供されたデータで作業を始めていると、そのデータが更新されて再送されてくる経験はないでしょうか?運が良ければ、一部のやりの直し。悪ければ、全てやり直しになったりすることもあるかと思います。そのような状況に役に立つのが「自動更新」です。

この機能は他社のCADデータが更新されて再送されてきても、自身が行っていた作業が全て自動で更新されます。穴が移動されていれば、そこに組み付けられていた部品が自動で穴の位置に追従して動きますし、穴のエッジにあった面取りも再作業することなく更新されます。自動更新機能は同時並行に作業を進められ、プロジェクトをスケジュール通りにこなすことができます。