Creo ParametricのISDXって何?

ISDXは、Interactive Surface Design Extensionの略で、自由曲面を作る専門の拡張機能です。

この機能はPTC社が最初から開発したものではなく、実は「CDRS」というサーフェスCADの会社を買収し、Creo(当時 Pro/ENGINEER)に統合したものです。PTC社が買収してから、Creoとは別にスタンドアロン製品であるPro/DESIGNERとして販売していた時期もありました。そのため、しっかりとサーフェスCADとしての機能を備えており、ほかのサーフェスCADと遜色ない機能です。

当時は、サーフェスを表現する次数が3次まででしたが、現在は15次まで可能であり、接続も曲率連続の一段階上の加速度連続まで可能で、サーフェスの品質も非常に高いものになっています。

このISDXは、家電業界のお客様で多く使われており、そのほかの業界でも曲率連続での表現が必要なお客様にも利用されているオプションです。

自由曲面が存在する製品には欠かせないISDX

ISDXは、3Dカーブとサーフェスを作成する機能からなっています。非常に簡単で自由に3D空間へカーブを作成でき、画面を4分割して、ドラッグしながらカーブを編集することが可能です。もちろん、平面固定や指定したサーフェス上などという拘束条件も可能です。

このように必要なカーブを作成後にサーフェスを張る際に、張り方も閉じた四辺形だけではなく、スイープやスイープブレンドのような作成方法も可能です。三辺や四辺以上の閉カーブでは、きれいな面ができるよう四辺形で作成してから指定のカーブでカットする機能があり、Creoの境界サーフェスより断然きれいな面が作成できます。また、ほかのサーフェスCADにはない機能としてパラメトリックとして作成された形状に接続し、疑似的にパラメトリックフィーチャとして操作することも可能です。

やはり、製造するために「自由曲面でも寸法で制御したい」という要望がよく求められますが、円弧の連続で作成するのが大変なだけではなく、実際の形状を表現できていないケースもあるかと思います。

それがISDXでは、パラメトリックの点を使い、その点を通すことにより、自由曲面のその点を寸法で抑えることができるようにしています。円弧連続ではないが、こちらの方が実情に合わせているだけではなく、パラメトリック修正が可能になるというものです。

Creo Parametricをご検討されているお客様で、自由曲面が存在する製品の設計をされている方は、ISDXもご検討いただければと思います。