構想・詳細設計のアイデアをスマートに記録しよう

Creoの構想設計ソリューション

何を作るにしても、試行錯誤をするのは常です。絵を描くにしても文章を書くにしても、描いては消し、そして書いては消します。何かの創作の途中で 「あっ、ちょっと待った、前に戻りたい!」「この案はよいけれど、ほかの角度から考えたい」という状況はよくあることではないでしょうか。

しかし、消してしまうと戻すことはできません。現代では、消すのではなく「コピーを残す」という方法で、以前の状態を基に違った角度のアイデアを考えることができるようになりました。これはステップゼロくらいの電子化のメリットですね。

設計者は試行錯誤を繰り返し、よりよい設計をするのが役割です。その試行錯誤をするために、製品モデルを、まるごとコピーして残しておくという方法で設計案を保存しています。

コピーを繰り返すうちに、分からないことに……

製品モデルをコピーしながら設計を進めていくうちに、「どの派生版だったっけ?」「どこを変更したのか?」と分からなくなってしまうことがあります。

まるごとコピーしたモデルの日付やver1など命名規則を決めてファイル・フォルダー管理しても何を変更したのか忘れてしまいます。メモを残していると思いますが、煩雑になってしまいますし、メモをしているうちにせっかく生まれたアイデアを忘れてしまうこともあるかもしれません。

Creo Design Exploration Extensionは、設計中のバージョン・バリエーション管理をフロー化し、解決してくれます。

Creo Design Exploration Extensionとは?

Creo Design Exploration Extensionとは、Creo Parametricのオプションとして現在のCreo Design Packageでは標準機能として搭載されている機能です。Creo Design Exploration Extensionは、ダイレクトモデリングを実現するFlexible Modeling Extensionの次に3次元設計には必須な機能でしょう。

ちなみにExplorationを日本語にすると、(未知の地への)探検、探査。あるいは、(計画などの)調査や吟味という意味に翻訳されます。

設計検討を効果的に管理

もう少し具体的に説明すると、Creo Design Exploration Extensionでは図のように枝分かれさせながら管理していきます。

A1案は進化して、A2にさらにA3になります。しかし場合によっては、A2から分岐したCP8案。CP8案の進化版がCP10。あるいは、CP8の系譜から分岐しCP6案が登場することもあります。実際には、もっと複雑に派生と分岐を繰り返しながら、設計は成熟していきます。

CADで管理することのメリット

ここまで来ると、これは3Dデータ管理領域と捉える方もいらっしゃるでしょう。確かにPDMなどのツールは解決策として十分です。PTC製品のWindchillでいえば、ベースラインの機能で実現できます。

しかし、前述のように、設計は試行錯誤の繰り返しです。毎回その度にPDMツールに残すのは面倒で、その間に設計のアイデアはどこかに行ってしまいます。できれば「CADの中で解決できたなら…」と思いませんか?

Creo Design Exploration Extensionのメリット

操作はダブルクリックするだけ

Creo Design Exploration Extensionの操作方法は、とても簡単です。体系化されたモデルの中から、開きたいモデルを見つけたらダブルクリックを1回するだけです。

さかのぼって派生させることができる

単なる「保存」は、前に戻ることができず、絶えず前に進むだけです。Creo Design Exploration Extensionは、前に戻って分岐し派生させることができます。何より、個々の状態に移行するのもダブルクリック1回だけ。

設計者は意匠性を検討するために、試行錯誤を重ねます。設計をサポートする3Dモデル作成者は、よりスマートなモデル作りに試行錯誤をしています。設計の試行錯誤を行うなら、シミュレーションも必要ですね。

もちろん、Creo Design Exploration ExtensionはCreo Simulation Liveをサポートしています。さまざまな形状で変形図や応力分布図を確認できます。

設計検討を効果的に管理したいとお考えの方は、ぜひCreo Design Exploration Extensionをご活用ください。