日産自動車はこの10年間、果敢な改革を重ねてきた。「日産リバイバルプラン(NRP)」、「日産 180」「日産バリューアップ」という三つの三カ年計画を達成し、2008年からは、長期的な成長のための新5カ年計画「日産GT 2012」に取り組んでいる。いずれの改革も、生産準備期間とコストの大幅な圧縮が大きなテーマだ。
「金型を担当する我々も、内製工数低減と期間短縮のために、さまざまな角度から改革に取り組んできました」と、車両生産技術本部車両技術部 樹脂技術課 主担の安原正雄氏は語る。
車両生産技術本部は、神奈川県の座間事業所にあり、さまざまな部品を内製するための金型の設計・製作を行っている。その中にあって、樹脂金型を設計・製作するのが、樹脂技術課だ。特にバンパーなどの外装部品については、日産自動車の世界中の生産拠点の金型を、樹脂技術課が提供している。