多品種少量生産の体制作りのCAM化の推進でMastercamを採用。その理由とは?

株式会社多賀製作所

業種
製造業
事業内容
自動車関連の部品製造
従業員数
450名
サイト
http://www.taga-inc.co.jp/

導入事例の概要

株式会社多賀製作所(以下、多賀製作所)は、2019年1月にMastercamのMill 3D(同時3軸加工用ライセンス)を導入した。
同社は線バネや板バネといったバネ製品の製造において高い生産技術とノウハウを有しており、自動車のディスクブレーキやドラムブレーキ用の線バネ、クラッチ用のプレス部品など自動車関連の部品製造を中心としている。

導入の狙い

  • 機械加工の内製化の推進
  • 外注費の削減
  • マシニングセンタの新規導入によるCAM化の推進
  • 多品種少量生産に対応した体制作り

導入製品

これらの目的に対してさまざまなシステムを検討した結果、Mastercamが選ばれた。

選定理由はいくつかあるが、既存の設計システム(SOLIDWORKS)との親和性、加工プログラムの作成の簡便さ、世界中で使われている安心感など、ソフトとしての機能はもちろん長年の安定した製品開発や株式会社ゼネテックのサポート体制なども重要な要素となった。

導入効果

目的効果
機械加工の内製化の推進1~2週間かかっていた作業が半分か、それ以下へ削減された
外注費の削減外注費に削減はもとより、加工全体にコスト削減の効果が表れている
マシニングセンタの新規導入によるCAM化の推進加工全体のマシニングセンタの割合を50%まで上げる。加工管理の標準化も進んでいる
多品種少量生産に対応した体制作り制作困難なワークに迅速に対応し加工品目を増やすことに成功

1.加工品目の拡充

3D CADデータの活用が広まり加工プログラムの作成に利用されるようになった。その効果としてこれまで加工が困難であった形状も作成可能になり、結果として加工品目が増え受注量が増加した。

2.加工時間の短縮

従来の汎用(はんよう)フライスの加工時間と比較して45%の時間短縮を達成した。加工時間の短縮は社内の生産効率を上げることとなり、結果として内製化率の向上と外注費の削減につながった。

「導入前は加工時間の短縮はあまり期待していませんでした。しかし、作業者に聞くと退避や移動の時間、(テーブルの)座標合わせの時間に大きな差が出ると実感しています」

3.ダイナミック加工の活用

ダイナミック加工とはMastercam独自の荒取り切削加工の工法である。従来の荒取り加工と比較し加工時間短縮や工具耐久性、加工コストの削減など圧倒的なパフォーマンスを誇る工法である。加工時間を45%短縮した大きな要因の機能である。

ダイナミック加工イメージ

4.データの作り込み

Mastercamの豊富な設定機能により繊細な加工プログラム作成が可能になり不良率の削減に貢献した。手戻りの削減は多品種少量の加工をこなすための重要な要素である。

「曲面加工した時に面に点々(傷跡)が出たことがあったのですが、(座標データの)フィルタリング機能を使ったら綺麗な面になりました。工具の無駄走りを減らすなど切削条件の改善に取り組めました」

5.作業の標準化

CAM導入前は作業者のスキルによる加工時間のバラつきがあり適正な工数予測が難しかった。しかし、Mastercamを導入したことで個人の能力差による品質や加工時間のバラつきが減り、加工時間や切削条件の標準化が可能になった。

6.CAM管理による効果

汎用機では感覚に頼る作業が多いのに対してMastercamでは切削情報は数値設定される。これらの数値情報を共有することで時間管理、工具コストの削減、外注費削減、仕掛作業の削減など生産効率のアップに寄与する。

多賀製作所では今後の課題として、マシニングセンタによる加工比率のアップや切削条件の最適値の模索などに取り組んでいる。導入初期から明確な目標の設定と高い研究意欲を持っており、それがMastercamの導入を成功に導いた。