第6回 製造業の知的財産を守るDataClasysの活用事例

前回は、製造業の知的財産を漏えいから守るDataClasysの五つの特長をご紹介しました。「全ての情報に・利便性を落とさず・漏えいの根本対策を」をコンセプトにしたDataClasysは、企業内の技術情報や製品情報を含むあらゆる知的財産をさまざまな情報漏えいの脅威から守ることができます。

第5回 製造業の機密情報を守るDataClasysの五つの特長

今回は、製造業でどのようにDataClasysが活用され、どのような効果が得られているかをご紹介します。

退職者などの関係者による不正持ち出しへの対策

ここ最近、退職者や元社員などの関係者による機密情報の不正持ち出しが頻繁に報道されています。この機密情報の持ち出しなど関係者の不正行為は、企業の競争力の低下に直結する一方、事情を知る関係者による行為のために対策が困難のため、製造業を始めとする多くの企業で大きな脅威となります。

設計情報や技術情報などの多くの知的財産を保有する製造業の企業から、関係者による不正行為への対策について多く相談を受けます。

多くの製造業を悩ませている関係者の不正行為による情報漏えい対策の手段として、DataClasysによるDRM / IRMが最適であると判断され、多くの製造業で導入されています。

第4回 あらゆる漏えいの脅威から機密情報を守るために必要な対策とは

DataClasysはファイルを暗号化したうえで、操作制御を利用者の役割に応じて行うことができます。それぞれの業務に応じて必要な操作権限を与え、情報漏えいにつながる操作を禁止することで、今まで通りと変わらない業務のまま生産性を下げずに情報漏えい対策が可能です。

また過去の事例として、退職となった特定の社員が技術情報を転職先の企業へ持ち出しを防ぐため、極秘プロジェクトとして一般社員にアナウンスせずにDataClasysの導入を実施したいという要望がありました。

そして設計などを秘密裏に進め、週末で社内の設計情報や技術情報を暗号化することで、心配されていた不正持ち出しを無事に防ぐことができました。

安全なオフショア、サプライチェーンの構築

企業の機密情報を海外拠点や委託先企業に送付することに対して、懸念や不安を製造業の多くの方は持っています。

特に委託先の企業や海外拠点からセキュリティの弱い箇所を探し出し攻撃する「サプライチェーン攻撃」が常とう化する中で、設計情報をPDF変換しパスワード保護をしてから送付するなどで対策をしている企業は多く存在しています。しかしPDF変換した設計情報は属性値などの細かいデータが欠落してしまうために、業務効率が低下するケースが多々あります。

委託先や海外拠点へのサイバー攻撃による情報漏えいが危ぶまれる中、安全で生産性の高いオフショアやサプライチェーンの構築について多くの相談を受けます。

このような相談に対しても、DataClasysによるファイル暗号化が有効な手段になります。委託先の企業へ機密情報のファイルを送る際やPDMなどの管理システムを海外拠点に展開する際にDataClasysで設計情報ファイルの暗号化を行うことで、例えサイバー攻撃の被害に遭い外部に機密情報が流出したとしても、攻撃者は暗号化を解けずに情報を不正利用できません。結果的にファイルが外部へ流出したとしても、機密情報の漏えい防止につながります。

そしてサーバーを設置できない海外拠点や委託先企業の現職従業員に対しても、DataClasysは操作制御を行うことができます。さらにDataClasysの利用PC限定機能で権限者への成りすまし行為も防止でき、外部に送付した機密情報の漏えいを厳しく防止します。

このようにDataClasysで情報を守ることで、機密情報をほかの形式に変換しなくとも安全に外部に送付できるため、業務効率を落とさずにオフショアやサプライチェーンを構築することができます。このことからDataClasysによる情報漏えい対策は、攻めのビジネス展開に大きくサポートすることができます。

取引先からのセキュリティポリシーの引き上げ要求への対応

標的型攻撃などの昨今のサイバー攻撃の巧妙化を受けて、取引先メーカーなどから要求されるセキュリティポリシーが引き上げられ、それに対応するためにDataClasysを導入するケースもあります。引き上げられたセキュリティポリシーによって、取引先から送られる設計などの全ての情報の機密性を高く運用すること、この機密性が問題なく維持できているかを確認するための取引先による監査が求められることが多くあります。

この引き上げられたセキュリティポリシーをDataClasysによってクリアした事例が多数あります。また要求される内容によっては、DataClasysのUSBドングルによる二要素認証機能も併用して対応した実績もあります。

取引先によっては非常にタイトなスケジュールを要求されるために、設計や導入、暗号化の実施への素早い対応が必要になります。そういったケースにおいてもDataClasysは短期間で導入できるので、取引先の要求に対応することができます。

DataClasysは製造業のさまざまな企業で導入されており、今回の連載ではDataClasysによって実現した情報漏えい対策に関する要求仕様の一部を紹介しました。ほかにもさまざまな要求に応えてきた実績がありますので、情報漏えい対策についてお悩みや不安がある方は一度ご相談ください。

次回の連載では、世界中で大いに猛威を振るっているランサムウェアに関する情報とその対策についてお伝えします。

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