FlowDesignerでマンションの自然通風を解析する

シミュレーションで最適な換気方法を見つける

梅雨のじめじめした時期、室内の湿気はカビやダニの繁殖を促進し、健康被害や住環境の悪化につながります。エアコンによる除湿は電気代がかさむだけでなく、乾燥しすぎによる体調不良も懸念されます。

そこで、今回は自然通風による換気効果を検証し、南北に長いマンション特有の換気問題を解決します。

検証するマンションの間取り

今回検証するマンションの間取りは図1のとおりです。寝室2室の間にWIC(ウォークインクローゼット)があり、それぞれの寝室と廊下は扉で区切られています。南北の窓を解放したときの室内の換気状況について、開閉可能部の条件を変更して検証してみます。

図1

ケース1:廊下の中央扉のみ開放した場合

南北の窓を解放し、廊下の中央扉のみを開け、部屋の扉を閉めた場合、図2・3に示すように廊下を中心に気流が発生し、速い速度で空気が流れます。奥にある部屋は、風の影響を受けにくくなっています。常時開口しているWICにも気流は流れ込みますが、速度があまり速くありません。

図2

図3

ケース2:廊下の中央扉・寝室引戸全て開放した場合

南北の窓を解放し、廊下の中央扉および寝室の引戸を開けた場合、図4・5に示すように廊下から寝室への気流も確認できますが、廊下を中心に気流が流れていることが分かります。

図4

図5

ケース3:廊下の中央扉を閉じ、寝室引戸を開放した場合

南北の窓を解放し、廊下の中央扉を閉じ、寝室の引戸を解放した場合、図6・7のようになりました。廊下を通る気流を遮断することで、二つの寝室とWICを通る気流が支配的となり、多くの部屋に自然通風が可能になりました。

図6

図7

結論

南北に長いマンションにおいては、廊下の中央扉を閉じることで、多くの部屋に自然風が行き渡ることが明らかになりました。気流は目に見えない現象ですが、FlowDesignerを用いることで、室内の換気状況を可視化でき、室内の最適な換気方法を確認することができます。

FlowDesignerは換気解析以外にも複雑な流体現象をシミュレーションできるソフトです。どんなことができるのか、事例を次のページよりご確認ください。

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