TREND ROAD Designerを使った造成における切土の検討

3D CADによる切土の計画

福井コンピュータ株式会社のBIM/CIM道路設計3D CADシステム「TREND ROAD Designer」は、Bentley Systems社のOpen Roads Designerをベースに国内の法令・基準に準拠した道路設計が行えるよう独自に改良を加えた道路設計3D CADシステムです。

本製品は、主にネイティブ3Dによる道路や水路の設計を行うためのシステムですが、さまざまな工事の設計に応用することも可能であり、今回は、採石場での造成における法(のり)面の検討事例をご紹介します。

福井コンピュータ株式会社

切土の検討を行った事例

3Dの地形データと2Dの図面を重ね合わせて表現することで、施工に影響する条件を確認します。必要な土量や地山の状況、確保すべき運搬路の位置、越境できない分水嶺(れい)の位置などを確認し、切土の検討を行っていきます。

今回は水の流れに影響する山稜(尾根)となる分水嶺を超えないような切土の検討を行った事例のご紹介になります。

図面の不要なレイヤーを非表示にし、3次元の地形データと重ね合わせます。

下図のような1:1.5、直高10m、小段幅1mの切土を計画するため、CAD機能を用いて作図していきます。

法尻部分に線形を作成して、法面形状の基線とします。線形を変更することで法面形状が追従して変更することができますので、越境しないような法面形状の検討が容易に行えます。

オフセットを行い法面の形状を作成していきます。2次元CADと似たような操作性で、法面と小段を作成します。

標高値を与えて3次元形状を作成していきます。

サーフェス面を構築し、切土形状を確認します。

基線をマウスドラッグで移動することで、勾配や小段幅の条件を保ったまま形状を変更することができます。

切土が分水嶺を超えるか超えないか、確認しながら検討することができます。

形状が確定したら、土工の切土ボリュームを確認し、切土量を最小限にするための検討も可能です。

Landxmlで出力できますので、他のソフトへの受け渡しも容易です。

下記の例では、福井コンピュータの3D点群処理ソフト「TREND-POINT」に読み込み、計画面を加工修正して確認した状態になります。

  • *データ提供:株式会社エル技術コンサルタント「令和2年度七飯砕石工業岩石採取計画」を元に福井コンピュータが作成

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福井コンピュータでは、測量・土木業向けCADソフトウェア・サービスの開発販売を行っています。建設業におけるICTを活用した生産性向上が急務となっているなか、地域社会のインフラを支える建設業の皆様に頼りにされる企業として役立つ商品、価値あるサポート・サービスの提供をすることで社会に必要とされる企業として社会貢献に努めてまいります。