屋外の温度成層の作られ方をCFD風に解説

色で分かる温度成層

屋外の温度成層は、気象状態や地形、太陽放射などの影響を受けて、空気中の温度が異なる層に分かれる現象です。この現象は建築設計や農業、環境保全において重要ですが、目に見えないため理解するのが難しいかもしれません。

CFD解析は、このような複雑な気象現象をシミュレーションし、直感的に理解する手段として有用です。温度成層がどのように形成されるのか、そのメカニズムを「透明の箱」と「粒」で探求します。

密度の違うメッシュを「透明の箱」と「粒」で再現

CFD解析では、仮想空間を微小な要素に分割します。これらの要素は「透明な箱」として捉えることができます。さらに、各要素内には異なる密度を持つ「粒」が存在し、これによって空気の密度差を模擬します。この手法により、異なる密度を持つ空気層がどのように形成され、太陽光線や風の影響を受けつつ、上昇・沈降する様子を可視的に観察できます。

写真で分かる 温度の流れ

では、低いところで温まった空気が上昇して、元の温度成層に戻る現象を写真と比較しながら確認してみましょう。

有限体積法では、空間をメッシュ分割して、一つ一つのメッシュに対して重さを与えます。上下の並びは、重いメッシュが下にきて、軽いメッシュが上にくるのがルールとすると、低いところで突然できた軽いメッシュはどんどんと上に上がっていきます。周囲との熱交換によって冷却されながら最終的には元の温度成層に戻ります。

解析ソフトなら色で分かる

では、温度分布を表すために色の違いを用います。空間を色の違いで表した図のことを「解析コンター図」といい、リアルタイムで色の変化を観察できます。

温度成層状態を考慮して、FlowDesignerで空調解析しよう

通常のメッシュでは色の表現はありますが、重さについては理解が難しいところがあります。今回は、粒を入れた透明な容器をメッシュと想定して、重さ・密度の違いを分かるようにしてご説明しました。理解の助けになればと幸いです。

このほかの自然現象についても、FlowDesignerはシミュレーションで再現できます。屋外のみならず、建築物内の温度の分布を再現する際にも活用できます。興味をお持ちの方は、FlowDesignerの機能・動画・事例などをまとめたカタログにてご確認ください。

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