SOLIDWORKSの基本を分かりやすく説明

はじめてのSOLIDWORKS

製品設計業務に求められるさまざまな機能を搭載した強力な3次元設計ツール「SOLIDWORKS」はどんなCADで、実際に何ができるのでしょうか? これからSOLIDWORKSを始める方へ基本を分かりやすくご紹介します。

この記事を詳しく解説した資料があります

SOLIDWORKSとは?

SOLIDWORKSは、製品設計に必要な機能を幅広く備えた3次元CADソフトウェアです。機械や部品のモデリングはもちろん、アセンブリ設計(組み立て)・2D図面作成・干渉チェック・モーション解析・構造解析など、製品設計に必要とされる多くの工程を一つのソフトウェア上で完結できます。

業種や製品規模を問わず、初期構想から詳細設計、さらには検証・製造まで、製品開発のあらゆるフェーズをサポートできるのがSOLIDWORKSの大きな特長です。

SOLIDWORKSが選ばれる理由

SOLIDWORKSは3次元CAD市場において半数以上のシェアを誇ります(2024年度時点)。豊富な機能、使いやすさなどが高く評価され、多くのユーザー様に選ばれています。

  • ユーザーの意見を反映したソフトウェアの機能強化
  • 取引先、協力会社とのデータ連携
  • 設計~製造まで連携するオプションやパートナー製品
  • 柔軟なライセンス形態

出典:株式会社テクノ・システム・リサーチ 2024年 機械系CAD / PLM関連ビジネス市場分析調査 2023年 出荷数量(永続ライセンス)

SOLIDWORKS五つの特長

特長1.直観的で優れた操作性

SOLIDWORKSはWindowsに準拠したソフトウェアのため、メニューバーやリボン形式のツールバーなど普段使い慣れているWindowsソフトのようにコマンドを実行できます。要素を選択するだけでカーソル付近にコマンド候補が表示されたり、キーボードショートカットやマウスジェスチャーなど少ないマウス移動でコマンドを実行できたりします。

また、使用するコマンドの機能説明や実行時の操作手順などが画面上に表示されるため、作業に不安のある初心者の方でも安心して使用できます。

さらに、クラウド上の設計データ管理、排他制御、リビジョン管理、ステータス管理、検索などもCAD操作画面上で行えます。

カーソルを合わせることでコマンド内容を画像やアニメーションで分かりやすく解説

アンケート結果 -操作性の良さが高評価

導入いただいた企業の半数以上が「操作性の良さ」でSOLIDWORKSを選んでいます。アドインツール・パートナー製品の豊富さやデータ互換性の良さも選択の一つの理由となっています。また、取引先が多く使用している、良い評判を聞くといった外的要因も挙げられ、実際にご使用中のお客様がSOLIDWORKSに満足いただいていることも分かります。

SOLIDWORKSの導入理由

SOLIDWORKSの導入理由(大塚商会セミナーアンケートより)

特長2.フィーチャーベースモデリング

SOLIDWORKSは「フィーチャーベースモデリング」を採用しており、2次元のスケッチ(図形)を描いてから、それを押し出す・回転させる・切り取るなどの操作(フィーチャー)で立体形状を作る手法です。形状に応じたフィーチャーを組み合わせることで、複雑な3Dモデルも段階的かつ直感的に作成できます。

さらに、各フィーチャーはツリー構造の履歴として管理されているため、設計変更にも柔軟に対応可能です。

このフィーチャーベースモデリングは、CAD初心者でも習得しやすく、複雑な設計にも対応できる手法として多くの現場で活用されています。

フィーチャーを組み合わせて形状を作成

フィーチャーの再利用と部分的な形状変更

フィーチャーベースを生かし、よく使用する形状をライブラリ化して他部品へ流用したり、同じファイル内のフィーチャー単位で形状を抑制したりすることで、部分的に異なる形状を表現することができます。

  • ライブラリフィーチャーによるフィーチャー流用

  • フィーチャーの抑制/抑制解除による形状検討

特長3.ファイル間の参照関係による設計変更反映

図面やアセンブリは、参照先ファイルが変更されるとファイル間の参照関係により変更内容が自動で反映されます。参照関係により形状が連動することで、設計変更時にミスなく短時間で修正可能です。

部品の変更をアセンブリ、図面へ自動で反映

特長4.事前検証で課題の可視化

3次元で設計し、SOLIDWORKSの豊富な検証機能を用いることで、2次元では発見できなかった問題を試作前に発見・修正できます。重大な設計ミスや手戻りを解消、開発期間・コスト削減を果たせます。

  • 部品同士の干渉確認

  • 機構検証

  • 構造解析などのシミュレーション

  • 体積・重心・慣性モーメントなどの計算

  • 製造コストの簡易見積

  • 製造可否や設計ルールの検証

特長5.3次元データを設計から製造まで活用

3次元データは上記のように設計工程でもさまざまなメリットがありますが、設計以外の工程でも活用することで会社全体で効率化を図れます。

SOLIDWORKSには連携するオプションやパートナー製品が多数あり、拡張性が高いソフトウェアです。設計から製造まで3次元データを活用することで、2次元設計と比較してQCDの改善が見込めます。

レンダリング

SOLIDWORKS Visualizeを使えば、CADデータに対して光や周辺環境をシミュレーションし、素材の質感をリアルに表現したコンテンツを作成することができます。製品完成前にWebやカタログ、営業ツール用に製品画像を作成でき、営業活動のリードタイムを短縮できます。

テクニカルイラスト作成

SOLIDWORKS Composerを使えば、3D CADデータを活用して製品マニュアルや組立手順書、マーケティング資料などを効率的に作成できます。設計変更があっても元データとリンクして自動更新できるため、ドキュメント作成の手間と時間を削減します。

直感的な操作でアニメーションや分解図、視覚的な説明資料を作成でき、製品理解や顧客への訴求力を高めます。設計から製造・販売まで情報共有をスムーズにします。

3次元図面作成

SOLIDWORKS MBD(Model-Based Definition)を使えば、2D図面を使わずに3Dモデル上で製造情報(寸法、公差、注記など)を定義・共有できる3次元図面を作成できます。3Dデータに直接PMI(製品製造情報)を埋め込むことで、設計から製造までのプロセスを効率化し、ミスの削減や納期短縮に貢献します。

加工プログラム作成(CAM)

SOLIDWORKSには、保守特典で利用できるSOLIDWORKS CAM Standardのほか、パートナー製品としてSOLIDWORKSにアドイン・連携できるCAM製品が複数あります。

SOLIDWORKSで作成したモデルに対してツールパスを作成でき、設計変更にもツールパスが追従して変更されるため、ツールパスの修正漏れやプログラミングミスを削減できます。

検査表作成

SOLIDWORKS Inspectionを使えば、図面や3Dデータから検査用ドキュメントを自動生成できます。図面上から寸法、幾何公差、注記などの検査対象を抽出し、バルーン付きの図面を作成。検査表も自動で作成するため、手作業での転記ミスなどを削減できます。

選べるパッケージ

SOLIDWORKSはStandard、Professional、Premiumの3種類のパッケージがあり、使用する機能に応じてご購入いただけます。

SOLIDWORKS Standard本格的な3次元設計を行うための基本パッケージ
SOLIDWORKS Professional3次元設計をさらに推進するツールが備わったパッケージ
SOLIDWORKS Premium設計検証までも実現するSOLIDWORKS最高峰パッケージ

さらに詳しく知りたい方へ無料資料請求

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SOLIDWORKSの基本を理解しよう!

主な内容

  • SOLIDWORKSと3次元CADの概要
  • SOLIDWORKSの特徴
  • SOLIDWORKSのパッケージ