SOLIDWORKSでできる設計モデルの最適化

設計の試行錯誤を効率化する最適化機能

設計の検討段階では、強度や重量など仕様を満たした形状を作成するために、解析ツールを用いた検証と修正を繰り返す試行錯誤が行われます。この工程で最も重要になるのが「強度維持と軽量化」です。

解析結果から強度の有無は確認できても、適切な軽量化方法の予測には知識や経験が必要です。効果的な変更ができないと、不必要な検証と修正が繰り返され、膨大な工数が費やされてしまいます。

SOLIDWORKSには設計モデルを最適化できる機能が搭載されており、設計における試行錯誤や軽量化プロセスをより効率的に行えます。

この記事を詳しく解説した資料があります

動画で分かる SOLIDWORKS最適化機能

本動画は音声オンで再生されます。音量は、動画プレーヤー画面の下部にあるスピーカーアイコンで調整可能です。

荷重を支えている領域を表す設計インサイト

設計インサイトは、SOLIDWORKS Simulationによる静解析の結果表示の一つになります。解析結果から効率的に荷重を支えている領域が青色で表示され、強度維持に不要な「除去できる領域」を判断できます。

寸法の変更・検証を自動化するデザインスタディ

SOLIDWORKSの標準機能として利用できるデザインスタディは、「変数」に指定したモデル寸法を変更して多数のシナリオ(バリエーション)を自動作成します。変更~検証作業を自動化します。

色で合否が分かる

図1のボトルを次のように定め、デザインスタディを行った場合を例にします。

  • 変数:寸法の値は○○~××mm
  • 条件:内容量は○~×g
  • ゴール:ボトルの質量は最小限

多数のシナリオが生成されますが、条件の合否を白・赤・緑で色分けされるので、どの形状が最適か即座に把握できます。

  • 白:条件を満たすシナリオ
  • 赤:条件を満たさないシナリオ
  • 緑:最適なシナリオ

図1:ボトル

色分けされるので、最適な形状がすぐに分かる

解析結果を基にパラメーターを最適化

SOLIDWORKS Simulation ProfessionalまたはPremiumでは、制約条件やゴールにSimulationの解析結果を指定できます。応力や安全率など強度の指標となる要素で条件を満たすよう最適化できます。

制約条件やゴールにSimulationの解析結果を指定

不要な材料を除去するトポロジー最適化

トポロジー最適化はモデル寸法を使用した変更ではなく、モデルから材料を除去していくことで最適な形状を導き出します。静解析と同様の境界条件と簡単な条件・ゴール設定を行うだけで、荷重を考慮した軽量化案を生成できます。

SOLIDWORKS Simulation Professional、またはPremiumで利用可能。モデリング方法に縛られない柔軟な方法で軽量化できる

モデリング寸法やフィーチャーの有無に関わらず最適化を実行できます。想定よりも大きなモデルを用いることで、反復計算により強度への影響が少ない領域を除去し、高い剛性を維持できる最適な形状を計算します。

変更を想定したスケッチ・フィーチャーは必要とせず、簡易的なモデルで最適化を実行できる

3D CADアプリ「xDesign」の最適化機能

クラウド上のプラットフォームでさまざまな機能を提供している3DEXPERIENCE(R) Worksでは、ブラウザーベースの3D CADアプリ「xDesign」を提供しています。

このxDesignでは標準的な3次元CAD機能のほか、効率的に荷重を支持する形状を自動計算する「デザインガイダンス」を利用できます。計算対象となるモデルのベース形状が作成される前段階でも領域を指定して計算を実行できます。

境界条件と領域指定を設定するだけで、荷重を支持する形状を計算

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SOLIDWORKSでできる設計モデルの最適化

主な内容

  • 設計インサイト
  • デザインスタディ/トポロジー最適化
  • 3D CADアプリ「xDesign」のデザインガイダンス